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第1章:幼少期~少年期前編
14話 新入生の風が吹き、どこかで誰かの胃の爆風も吹く
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SIDEエル
忘れたころにやってくる、防止策を取っていても場所が違ったゆえに作動せず、ハクロの手による朝締め付け逝きかけ事件があったが、本日の入学式の時間にはどうにか間に合った。
少々ドタバタしたので服装が乱れかけるも、しっかりと整えて新入生の待機する場所へ向かうが、今年度の入学生はやや少なめの傾向にあるようで、例年ならもっと人がいるらしい。
まぁ、そんな生徒数の増減に関しては今年初参加なのでどういうモノなのか知った者ではないのだが、それでも目立っているところがあった。
「ん?生徒の保護者枠に…なんか美女がいるんだが」
「だが、蜘蛛の体があるところを見ると、何かのモンスターか」
「しかし、それでも絶世の美女のような芸術と言っていい…積極的に近づきになりたい」
「ハクロ、目立っているなぁ…」
入学式会場の中で、保護者枠の方に集まる視線のほとんどは、ハクロに向けられたものが多い。
保護者と言っても貴族家ならメイドや執事と言った使用人もいるのだが、それでもモンスターがそこにいること自体が目立つだろうし、彼女の美しさも相まってしまい、入学式の主役である新入生たちよりも思いっきり注目を集めてしまっている。
保護者的な存在として、そこに居て良い許可はもらっているのだが、目立つせいでほかの保護者の人も彼女の方に視線を向けてしまっているだろう。
そうしている間にも入学式が進行し始めたようで、何やら入学生たちに、この学校の校長らしき人が語っているのだが、誰一人として校長を見ずにハクロの方を見ていた。
哀れこの学校の校長。ハクロによって、全然話を聞かれていない。いや、学校の校長先生の話というのは聞かない姿も割と見るような気がするし、案外普通な光景…か?
そんな事は置いておくとして、前世の世界と比べると、よくあるような学校の紹介や、内部の地図などの配布などから始まるのは変わらない。
教師陣の紹介、部活動に関しての説明、その他細かい校則なども似ているのだが、確実に異世界だからこそ、前世のものとは違う点があった。
「さて!!入学生諸君!!君たちの魔法適性の検査を行おうではないか!!」
大半の話はスルーされていたが、その言葉が出たとたんに新入生たちの意識が校長先生の方に向けられ、ようやく話に耳を傾けられる。
そう、前世と違う点としては、異世界だけあって、魔法に関しての適性検査というものがある事だろう。…それにしても、ようやく話を聞いてくれたことでどことなくほっとしたような様子に見えるのは気のせいだと思いたい。
気を取り直すとして、復習をすると、この世界にある魔法を学べるのは10歳から。つまり、この学校に通う歳になるまで学べないのだ。
何しろ、まだ分別が良くついていないような幼子が火の魔法を勝手に使って火事を引き起こしたりしたらシャレにならないので、ある程度物事が分かっている年齢の目安となる10歳まで、魔法に関しての知識は触れられないのである。
それに、この世界の魔法というのは、好き勝手出来るような代物ではなく、検査前に全員にちょっとした魔法に関しての説明が行われた。
―――――――――
「魔法」
この世界にある不思議な力。基本的に人々は自身の中で日々生み出されている「魔力」と呼ばれるものを利用し、変換して放出することで使用することが出来ている。
火や水などを生み出すのはもちろん、氷や雷、特殊なものでは毒や回復などがあり、身体強化、攻撃、防御、日常生活用など、様々な用途が存在する。
しかし、適性というものがあり、適性がある分類のものならば魔力の消費が少ないのだが、逆に適性がない魔法を使用すると余計な量の魔力が消費され、場合によっては自身の生命力なども使用されてようやく発動することもあるため、基本的に適正を持つ魔法しか扱わない人が多い。
「魔力」
魔法を扱うために必要な力。簡単に言えば燃料のようなもので、魔力を消費することによって魔法を使用することが可能になる。
無限という訳でもなく、魔力切れになると自己回復するまで魔法が扱えなくなる。個人によってその内包している量や回復速度は異なっており、また、成長や修行を行うことで魔力が増加するのだが、増加する量も個人差が非常に大きいものになっている。
魔法が使えなくても、仕事によっては使う必要もないため、そこまで気にするようなものでもない。
「魔法適性検査」
魔力に反応する鉱石を使用して、特殊な加工によって作成されたしたマジックアイテムの『魔水晶』を利用し、個人の適性を確認する検査。
触れることによって色が変化し、適正が判断される。
火に適正があれば赤色、水なら水色、その両方なら赤と青色が分けて浮かび上がり、透明であれば無属性の魔法という特殊な魔法の類に適正があるとされる。
また、魔力量も同時に検査が可能であり、色が濃ければその分魔力が高いという事になる。
透明な無属性の場合は、水晶自体が存在を無くすようなものになるので、色が出ないからといって魔法の適性がないということもない。
―――――――――
この魔法適性検査に関して、わくわくと楽しみにしている生徒たちは多いようだが、僕もその一人である。やっぱり魔法って異世界ならでは使って見たい要素でもあるし、日常生活用にも扱えるのはスローライフに取っても都合がよく、できればある程度の適性が欲しいところ。
将来的なスローライフのためにも、可能であれば水の確保のために水の適正、畑作業のために光や土の適正辺りが欲しいところではある。
でも、特殊な毒の適正とかはいらないかな。あっても困るというか、どう使うべきなのか。あ、でも薬と毒は表裏一体みたいな話もあるからやりようによっては薬も作れそうだし、いっそ毒の効果のある相手を限定できるならば、害虫駆除用の除草剤代わりにでもできるかもしれない。けれど、単純に虫だけだと、ハクロの方にも効果があるかもしれないし、難しい所だ。
何にせよ、この魔法適性の検査結果次第なので、受けていく人を見れば、しっかりと個人差が存在していることが見られた。
それによって一喜一憂する人もいるようだが、理由としては、この検査で将来を決める人もいるからだとか。
具体的には、魔法の適性の高さを利用して国に仕える魔法使いや魔導士などと言った、どういう区別があるんだよというような気もするけどそういう類の職業に就いたり、いっそ身体強化魔法のみを伸ばして力自慢の騎士になったりすることを目的にする人もいるらしい。
まぁ、僕の目標はスローライフだし、魔法が扱えようがどうだろうが、生活の足しにする程度なので物凄く将来を決めるほどのものにはならないだろう。
「次!エル=アーロス!」
「あ、はい!」
そう考えていたら、いつの間にかてきぱきと検査が進んでいたらしく、自分の番が回ってきていた。
ふと振り向けば、後方の保護者籍の方ででハクロがドキドキしながら見ているようで、祈るように手を合わせている。
祈ってくれるのは良いけど、そうされると腕によって胸が強調されるので、谷間に見入っている人が出てしまうのでちょっとやめた方が良いかもしれない。
あ、女性の教師もいたせいか、男性教師で見とれていた人が魔法で地に沈められた。魔法の分かりやすい使用方法が出たけど、土魔法ってあんな綺麗に人を沈められるのか。保護者枠の方でも、夫婦で来ていた人が夫をあぶっていたり、魔法関係なくガムテープのようなものを張り付けて全力で鼻毛をぶちぃっと抜いている人もいるぐらいだろう。豪胆すぎるというか、それ下手するとドメスティックバイオレンス、DVとか言うやつになるので、やらないほうが良いだろう。
とにもかくにも、これはこれでドキドキする検査である。自分の魔法の適正は、この検査でようやくわかるのだ。
さぁ、果たしてどのような結果になるのだろうかと思いつつ、待に胸を膨らませて、自身の適性を見るために水晶へ触れたのだが‥‥‥
バリィィィィィィィン!!
「…へ?」
「「「「「は?」」」」」
触れた瞬間、色も何も出る前に、適性検査用の魔水晶が自爆したかのように砕け散った。
いや、自爆というよりも、まるで限界にまで膨らませた風船に針が刺さって割れるようにはじけ飛んだようだ。水晶のかけらとか危険そうだが、飛び散っていく間に粉上になって消え失せたので、けが人はいなかったのだが‥‥‥そのあまりの光景に、周囲にいた全員が思わずあっけに取られて間抜けな声を出してしまった。受けた元凶の当人である自分も、驚いています。
「ど、どういうことだ?この魔水晶は耐久性もあって、そう簡単に砕ける物ではないはずだ」
「た、偶々経験劣化とかで壊れていたんじゃないでしょうかね?」
「あ、ああ、確かにそうでなければ説明がつかないというか、何というか」
教師根性故か、この場にいた人々よりも早く、教師陣が我先にと状況を把握し、議論し始める。
その間に、新たな替えの魔水晶が出るまで一旦休憩となったのだが‥・・・
「え、エル怪我してませんか?」
飛び知った水晶の間近にいたという事もあってか、ハクロが駆け寄ってきて確認してきた。
「いや、怪我していないけど?」
そう答えつつ、無傷な体を見てほっと息を吐くハクロ。
どうやら魔水晶のはじけ飛んだ破片で俺が怪我したとか思ったようで、心配だったらしい。
「でも、何であれが壊れたんだ・・・・?」
魔水晶は一見、占い師などが使っているような水晶玉のような見た目だったが、盛大にたたきつけりしない限り、簡単に壊れるようなものではないと思う。教師陣の口ぶりから察するに、もっと頑丈な可能性も秘めているだろう。
それなのに、容易く壊れたのはなぜだろうか?
考えても結論はすぐに出ず、その後、新たな魔水晶が用意されたのだが、先ほどの事もあって、待機している他の生徒たちの方を先に済ませようという事で一番最後に回された。
また砕け散ったら用意する時間がかかるのもあるからなぁ。
そして順番が来たが、先ほどよりも大きな魔水晶が用意されていた。
「これ、さっきのものきより大きいですね」
「砕けたことも考え、もしかするという事も考え、より頑丈なものを出したんだ」
先ほどの魔水晶よりも一回り、いやそれ以上に大きなものを前にして質問すると、そう返答された。
どうやらさっきのより性能が上のものらしく、これならさすがに容易く割れることはないらしい。
うん、さっきのは何かの事故だ。
長年使用され続けた結果、経年劣化で砕けた、本当に偶然の事故だと思いたい。
ハクロもすぐそばで見守る中、再び魔水晶に触れ・・・・・
バリバリィィィィン!!
‥‥‥再び盛大に砕け散りました。
この現状に、周囲は声も出ない状態になったが、僕もやばいぐらい驚いている。
こうなるともう、流石にこれじゃ適性があるのかないのかわかりにくい。
その為、もっと頑丈でかつ多様に測定可能な高性能の魔水晶で検査を行うために、日を改めて検査を受けることになるのであった。
それで絶対に、砕け散らないようにしてほしい。
しかし、入学早々これとは幸先が不安である‥‥‥とほほほ。早く結果を知って、魔法を使いたいな。
――――――――
SIDE校長の独り言
‥‥‥例年とでもいうべきか、毎年どういうわけか何かしらの原因で、このスクライド学校の校長であるわたしから新入生たちへ贈る言葉は、スルーされていた。
悲しいが、それでもいつか、必ず聞いてくれる人がいることを期待したいと思いつつ、今年もそのスルーが起きてしまったわけだが、今回に限っては外部の要因があった。
そう、とあるモンスターが保護者席にいたことで注目が集まり、わたしの話なんぞ興味もないと言わんばかりに皆聞いてくれなかったのだ。
話を聞いてくれる人は少ないが、それでも文句も言いたくもなりつつ、相手に対していう事が出来ない。
そう、そこに居たのは美しきアラクネの美女‥‥‥いや本当に、わたしの話よりもはるかに優れた、これぞ芸術というべき美の持ち主である。
そのアラクネは、今年度の新入生の一人の家族らしく、保護者枠としてきたようなのだが、その容姿の美しさに皆が目を奪われ、全くわたしの話をを聞いてもらえない状態になってしまったのだ。いや、聞いてもらえない事の方が多いから、いっそこれが理由として挙げられるのであれば良いのかもしれない。
来年からは、保護者枠を撤廃して新入生だけでやってみようかと思いつつも、そのアラクネの美しさにちらちら目がいってしまった。
まぁ、これだけで終わるならば、正直言ってまだ良かっただろう。生徒の保護者が何かしらの存在で、話を奪われるという事はあるといえばある話だ。昔、ちょっと肌寒くかったので焚火をそのまま背負ってきた奴に比べれば、まだ可愛いものではなる。
だがしかし、今年度はそれだけでは終わらなかった。
‥‥‥魔水晶を破壊するって何だよ!!あれって相当の魔力量を保持していないと壊れない代物だぞ!!
しかも、その壊した生徒がアラクネを連れてきた新入生って、なんじゃそりゃあ!?
過去の別の校長が「こんなこともあろうかと、性能がやや高めの新たな魔水晶を用意しておいた」というセリフをいつか口にしたいということで、、実は保管されていた更に高性能の水晶があってよかったのだが、それを使って検査しても、破壊されたんだが!?用意した意味、なんもねぇ!!
いや本当に、この生徒何者!?これが壊れるってもうかなりやばい魔力量しかないぞ!!
とはいえ、調べられないのではその生徒の魔法の適正もわからず、授業に支障が出てしまう。
それなりに生徒を思っているのもあり、この際わたしは新たな魔水晶を用意して検査することを決定した。
その魔水晶は、たとえ国仕えの最高の魔導士や魔法使いたちが図っても、さらにものすごい魔力を有しているドラゴンのものだろうと壊れない、本当に特別製の代物だ。
さっきので言えなかった時に備えて、更に自信満々にやるために用意されていたもので、少々整備してから使用することになるのだが、これなら大丈夫のはずだ。
というか、これが壊れたらさすがに立ち直れないが‥‥‥まぁ、大丈夫だよな?
そもそも、こんな生徒の魔力量が分かったところで、適正とかもおかしなことになっていそうでかなり怖いのだが…‥魔力量だけ化け物じみているという話で済んでほしい所だ。
ああ、何故今年度に限ってこんな常軌を逸脱した生徒が来てしまうのだろうか。
何にせよ、その適性検査でどうにもならなかったら‥‥‥もう丸投げして勝手に魔法を教えたほうが良いのかもしれない。
それだけの魔力量、適性があろうとなかろうと魔法を使い放題だろうし、授業でもう好きな奴を教えたほうが良いな。
「うん?そういえばこの生徒って‥‥」
そう考えている中、その生徒の名前を見てあることを思い出し、その生徒に関して改めて情報を読み始めた。
考えてみれば、アラクネを保護者枠に入れて一緒に寮へいれたが、どうして許可したんだっけか。
ここ最近、少しボケがあるので見直しを重要視しているのだが‥‥見直さなきゃよかった。あいつらの子供か。いや、本当に調べたことに後悔しかない。あとで保護者の方へ通達したりするのだが、この話をどう伝えろと言うのか。
ああ、彼がこの学校に滞在している間に、わたしの髪の毛は消え失せ、胃に大穴が開いていないだろうか。なんでこんな奴を入学させたのだと、わたしは国に対して文句を言いたい。
あ、入学許可を出したのはわたしか。最初はこの程度ならばまだましかと思っていたし、まさかこんな適性検査から無茶苦茶な奴とは思っていなかったからなぁ、アハハハハハハハハ!!
「って、そんなんで済むわけがないだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「大変だぁ!!校長がご乱心なさったぞ!!」
「爆発しないでください校長ぉぉぉぉぉ!!」
その日校長が突然暴れ出し、爆発したことによって、教師陣は何とか退職しないように抑えようと、むしろ逃げられたら自分達の方に厄介事が回ってくるのを理解しており、何としてでもここの責任者のままでいてもらおうと、必死になだめるのであった…
忘れたころにやってくる、防止策を取っていても場所が違ったゆえに作動せず、ハクロの手による朝締め付け逝きかけ事件があったが、本日の入学式の時間にはどうにか間に合った。
少々ドタバタしたので服装が乱れかけるも、しっかりと整えて新入生の待機する場所へ向かうが、今年度の入学生はやや少なめの傾向にあるようで、例年ならもっと人がいるらしい。
まぁ、そんな生徒数の増減に関しては今年初参加なのでどういうモノなのか知った者ではないのだが、それでも目立っているところがあった。
「ん?生徒の保護者枠に…なんか美女がいるんだが」
「だが、蜘蛛の体があるところを見ると、何かのモンスターか」
「しかし、それでも絶世の美女のような芸術と言っていい…積極的に近づきになりたい」
「ハクロ、目立っているなぁ…」
入学式会場の中で、保護者枠の方に集まる視線のほとんどは、ハクロに向けられたものが多い。
保護者と言っても貴族家ならメイドや執事と言った使用人もいるのだが、それでもモンスターがそこにいること自体が目立つだろうし、彼女の美しさも相まってしまい、入学式の主役である新入生たちよりも思いっきり注目を集めてしまっている。
保護者的な存在として、そこに居て良い許可はもらっているのだが、目立つせいでほかの保護者の人も彼女の方に視線を向けてしまっているだろう。
そうしている間にも入学式が進行し始めたようで、何やら入学生たちに、この学校の校長らしき人が語っているのだが、誰一人として校長を見ずにハクロの方を見ていた。
哀れこの学校の校長。ハクロによって、全然話を聞かれていない。いや、学校の校長先生の話というのは聞かない姿も割と見るような気がするし、案外普通な光景…か?
そんな事は置いておくとして、前世の世界と比べると、よくあるような学校の紹介や、内部の地図などの配布などから始まるのは変わらない。
教師陣の紹介、部活動に関しての説明、その他細かい校則なども似ているのだが、確実に異世界だからこそ、前世のものとは違う点があった。
「さて!!入学生諸君!!君たちの魔法適性の検査を行おうではないか!!」
大半の話はスルーされていたが、その言葉が出たとたんに新入生たちの意識が校長先生の方に向けられ、ようやく話に耳を傾けられる。
そう、前世と違う点としては、異世界だけあって、魔法に関しての適性検査というものがある事だろう。…それにしても、ようやく話を聞いてくれたことでどことなくほっとしたような様子に見えるのは気のせいだと思いたい。
気を取り直すとして、復習をすると、この世界にある魔法を学べるのは10歳から。つまり、この学校に通う歳になるまで学べないのだ。
何しろ、まだ分別が良くついていないような幼子が火の魔法を勝手に使って火事を引き起こしたりしたらシャレにならないので、ある程度物事が分かっている年齢の目安となる10歳まで、魔法に関しての知識は触れられないのである。
それに、この世界の魔法というのは、好き勝手出来るような代物ではなく、検査前に全員にちょっとした魔法に関しての説明が行われた。
―――――――――
「魔法」
この世界にある不思議な力。基本的に人々は自身の中で日々生み出されている「魔力」と呼ばれるものを利用し、変換して放出することで使用することが出来ている。
火や水などを生み出すのはもちろん、氷や雷、特殊なものでは毒や回復などがあり、身体強化、攻撃、防御、日常生活用など、様々な用途が存在する。
しかし、適性というものがあり、適性がある分類のものならば魔力の消費が少ないのだが、逆に適性がない魔法を使用すると余計な量の魔力が消費され、場合によっては自身の生命力なども使用されてようやく発動することもあるため、基本的に適正を持つ魔法しか扱わない人が多い。
「魔力」
魔法を扱うために必要な力。簡単に言えば燃料のようなもので、魔力を消費することによって魔法を使用することが可能になる。
無限という訳でもなく、魔力切れになると自己回復するまで魔法が扱えなくなる。個人によってその内包している量や回復速度は異なっており、また、成長や修行を行うことで魔力が増加するのだが、増加する量も個人差が非常に大きいものになっている。
魔法が使えなくても、仕事によっては使う必要もないため、そこまで気にするようなものでもない。
「魔法適性検査」
魔力に反応する鉱石を使用して、特殊な加工によって作成されたしたマジックアイテムの『魔水晶』を利用し、個人の適性を確認する検査。
触れることによって色が変化し、適正が判断される。
火に適正があれば赤色、水なら水色、その両方なら赤と青色が分けて浮かび上がり、透明であれば無属性の魔法という特殊な魔法の類に適正があるとされる。
また、魔力量も同時に検査が可能であり、色が濃ければその分魔力が高いという事になる。
透明な無属性の場合は、水晶自体が存在を無くすようなものになるので、色が出ないからといって魔法の適性がないということもない。
―――――――――
この魔法適性検査に関して、わくわくと楽しみにしている生徒たちは多いようだが、僕もその一人である。やっぱり魔法って異世界ならでは使って見たい要素でもあるし、日常生活用にも扱えるのはスローライフに取っても都合がよく、できればある程度の適性が欲しいところ。
将来的なスローライフのためにも、可能であれば水の確保のために水の適正、畑作業のために光や土の適正辺りが欲しいところではある。
でも、特殊な毒の適正とかはいらないかな。あっても困るというか、どう使うべきなのか。あ、でも薬と毒は表裏一体みたいな話もあるからやりようによっては薬も作れそうだし、いっそ毒の効果のある相手を限定できるならば、害虫駆除用の除草剤代わりにでもできるかもしれない。けれど、単純に虫だけだと、ハクロの方にも効果があるかもしれないし、難しい所だ。
何にせよ、この魔法適性の検査結果次第なので、受けていく人を見れば、しっかりと個人差が存在していることが見られた。
それによって一喜一憂する人もいるようだが、理由としては、この検査で将来を決める人もいるからだとか。
具体的には、魔法の適性の高さを利用して国に仕える魔法使いや魔導士などと言った、どういう区別があるんだよというような気もするけどそういう類の職業に就いたり、いっそ身体強化魔法のみを伸ばして力自慢の騎士になったりすることを目的にする人もいるらしい。
まぁ、僕の目標はスローライフだし、魔法が扱えようがどうだろうが、生活の足しにする程度なので物凄く将来を決めるほどのものにはならないだろう。
「次!エル=アーロス!」
「あ、はい!」
そう考えていたら、いつの間にかてきぱきと検査が進んでいたらしく、自分の番が回ってきていた。
ふと振り向けば、後方の保護者籍の方ででハクロがドキドキしながら見ているようで、祈るように手を合わせている。
祈ってくれるのは良いけど、そうされると腕によって胸が強調されるので、谷間に見入っている人が出てしまうのでちょっとやめた方が良いかもしれない。
あ、女性の教師もいたせいか、男性教師で見とれていた人が魔法で地に沈められた。魔法の分かりやすい使用方法が出たけど、土魔法ってあんな綺麗に人を沈められるのか。保護者枠の方でも、夫婦で来ていた人が夫をあぶっていたり、魔法関係なくガムテープのようなものを張り付けて全力で鼻毛をぶちぃっと抜いている人もいるぐらいだろう。豪胆すぎるというか、それ下手するとドメスティックバイオレンス、DVとか言うやつになるので、やらないほうが良いだろう。
とにもかくにも、これはこれでドキドキする検査である。自分の魔法の適正は、この検査でようやくわかるのだ。
さぁ、果たしてどのような結果になるのだろうかと思いつつ、待に胸を膨らませて、自身の適性を見るために水晶へ触れたのだが‥‥‥
バリィィィィィィィン!!
「…へ?」
「「「「「は?」」」」」
触れた瞬間、色も何も出る前に、適性検査用の魔水晶が自爆したかのように砕け散った。
いや、自爆というよりも、まるで限界にまで膨らませた風船に針が刺さって割れるようにはじけ飛んだようだ。水晶のかけらとか危険そうだが、飛び散っていく間に粉上になって消え失せたので、けが人はいなかったのだが‥‥‥そのあまりの光景に、周囲にいた全員が思わずあっけに取られて間抜けな声を出してしまった。受けた元凶の当人である自分も、驚いています。
「ど、どういうことだ?この魔水晶は耐久性もあって、そう簡単に砕ける物ではないはずだ」
「た、偶々経験劣化とかで壊れていたんじゃないでしょうかね?」
「あ、ああ、確かにそうでなければ説明がつかないというか、何というか」
教師根性故か、この場にいた人々よりも早く、教師陣が我先にと状況を把握し、議論し始める。
その間に、新たな替えの魔水晶が出るまで一旦休憩となったのだが‥・・・
「え、エル怪我してませんか?」
飛び知った水晶の間近にいたという事もあってか、ハクロが駆け寄ってきて確認してきた。
「いや、怪我していないけど?」
そう答えつつ、無傷な体を見てほっと息を吐くハクロ。
どうやら魔水晶のはじけ飛んだ破片で俺が怪我したとか思ったようで、心配だったらしい。
「でも、何であれが壊れたんだ・・・・?」
魔水晶は一見、占い師などが使っているような水晶玉のような見た目だったが、盛大にたたきつけりしない限り、簡単に壊れるようなものではないと思う。教師陣の口ぶりから察するに、もっと頑丈な可能性も秘めているだろう。
それなのに、容易く壊れたのはなぜだろうか?
考えても結論はすぐに出ず、その後、新たな魔水晶が用意されたのだが、先ほどの事もあって、待機している他の生徒たちの方を先に済ませようという事で一番最後に回された。
また砕け散ったら用意する時間がかかるのもあるからなぁ。
そして順番が来たが、先ほどよりも大きな魔水晶が用意されていた。
「これ、さっきのものきより大きいですね」
「砕けたことも考え、もしかするという事も考え、より頑丈なものを出したんだ」
先ほどの魔水晶よりも一回り、いやそれ以上に大きなものを前にして質問すると、そう返答された。
どうやらさっきのより性能が上のものらしく、これならさすがに容易く割れることはないらしい。
うん、さっきのは何かの事故だ。
長年使用され続けた結果、経年劣化で砕けた、本当に偶然の事故だと思いたい。
ハクロもすぐそばで見守る中、再び魔水晶に触れ・・・・・
バリバリィィィィン!!
‥‥‥再び盛大に砕け散りました。
この現状に、周囲は声も出ない状態になったが、僕もやばいぐらい驚いている。
こうなるともう、流石にこれじゃ適性があるのかないのかわかりにくい。
その為、もっと頑丈でかつ多様に測定可能な高性能の魔水晶で検査を行うために、日を改めて検査を受けることになるのであった。
それで絶対に、砕け散らないようにしてほしい。
しかし、入学早々これとは幸先が不安である‥‥‥とほほほ。早く結果を知って、魔法を使いたいな。
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SIDE校長の独り言
‥‥‥例年とでもいうべきか、毎年どういうわけか何かしらの原因で、このスクライド学校の校長であるわたしから新入生たちへ贈る言葉は、スルーされていた。
悲しいが、それでもいつか、必ず聞いてくれる人がいることを期待したいと思いつつ、今年もそのスルーが起きてしまったわけだが、今回に限っては外部の要因があった。
そう、とあるモンスターが保護者席にいたことで注目が集まり、わたしの話なんぞ興味もないと言わんばかりに皆聞いてくれなかったのだ。
話を聞いてくれる人は少ないが、それでも文句も言いたくもなりつつ、相手に対していう事が出来ない。
そう、そこに居たのは美しきアラクネの美女‥‥‥いや本当に、わたしの話よりもはるかに優れた、これぞ芸術というべき美の持ち主である。
そのアラクネは、今年度の新入生の一人の家族らしく、保護者枠としてきたようなのだが、その容姿の美しさに皆が目を奪われ、全くわたしの話をを聞いてもらえない状態になってしまったのだ。いや、聞いてもらえない事の方が多いから、いっそこれが理由として挙げられるのであれば良いのかもしれない。
来年からは、保護者枠を撤廃して新入生だけでやってみようかと思いつつも、そのアラクネの美しさにちらちら目がいってしまった。
まぁ、これだけで終わるならば、正直言ってまだ良かっただろう。生徒の保護者が何かしらの存在で、話を奪われるという事はあるといえばある話だ。昔、ちょっと肌寒くかったので焚火をそのまま背負ってきた奴に比べれば、まだ可愛いものではなる。
だがしかし、今年度はそれだけでは終わらなかった。
‥‥‥魔水晶を破壊するって何だよ!!あれって相当の魔力量を保持していないと壊れない代物だぞ!!
しかも、その壊した生徒がアラクネを連れてきた新入生って、なんじゃそりゃあ!?
過去の別の校長が「こんなこともあろうかと、性能がやや高めの新たな魔水晶を用意しておいた」というセリフをいつか口にしたいということで、、実は保管されていた更に高性能の水晶があってよかったのだが、それを使って検査しても、破壊されたんだが!?用意した意味、なんもねぇ!!
いや本当に、この生徒何者!?これが壊れるってもうかなりやばい魔力量しかないぞ!!
とはいえ、調べられないのではその生徒の魔法の適正もわからず、授業に支障が出てしまう。
それなりに生徒を思っているのもあり、この際わたしは新たな魔水晶を用意して検査することを決定した。
その魔水晶は、たとえ国仕えの最高の魔導士や魔法使いたちが図っても、さらにものすごい魔力を有しているドラゴンのものだろうと壊れない、本当に特別製の代物だ。
さっきので言えなかった時に備えて、更に自信満々にやるために用意されていたもので、少々整備してから使用することになるのだが、これなら大丈夫のはずだ。
というか、これが壊れたらさすがに立ち直れないが‥‥‥まぁ、大丈夫だよな?
そもそも、こんな生徒の魔力量が分かったところで、適正とかもおかしなことになっていそうでかなり怖いのだが…‥魔力量だけ化け物じみているという話で済んでほしい所だ。
ああ、何故今年度に限ってこんな常軌を逸脱した生徒が来てしまうのだろうか。
何にせよ、その適性検査でどうにもならなかったら‥‥‥もう丸投げして勝手に魔法を教えたほうが良いのかもしれない。
それだけの魔力量、適性があろうとなかろうと魔法を使い放題だろうし、授業でもう好きな奴を教えたほうが良いな。
「うん?そういえばこの生徒って‥‥」
そう考えている中、その生徒の名前を見てあることを思い出し、その生徒に関して改めて情報を読み始めた。
考えてみれば、アラクネを保護者枠に入れて一緒に寮へいれたが、どうして許可したんだっけか。
ここ最近、少しボケがあるので見直しを重要視しているのだが‥‥見直さなきゃよかった。あいつらの子供か。いや、本当に調べたことに後悔しかない。あとで保護者の方へ通達したりするのだが、この話をどう伝えろと言うのか。
ああ、彼がこの学校に滞在している間に、わたしの髪の毛は消え失せ、胃に大穴が開いていないだろうか。なんでこんな奴を入学させたのだと、わたしは国に対して文句を言いたい。
あ、入学許可を出したのはわたしか。最初はこの程度ならばまだましかと思っていたし、まさかこんな適性検査から無茶苦茶な奴とは思っていなかったからなぁ、アハハハハハハハハ!!
「って、そんなんで済むわけがないだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「大変だぁ!!校長がご乱心なさったぞ!!」
「爆発しないでください校長ぉぉぉぉぉ!!」
その日校長が突然暴れ出し、爆発したことによって、教師陣は何とか退職しないように抑えようと、むしろ逃げられたら自分達の方に厄介事が回ってくるのを理解しており、何としてでもここの責任者のままでいてもらおうと、必死になだめるのであった…
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といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
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