ダンジョン配信ですよ、我が主 ~いや、貴女が配信したほうが良いような~

志位斗 茂家波

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チャンネル2 地道に広がる他者との交流

第五十話 久しぶりの記念配信・5千人突破記念雑談

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「と言うわけで、久しぶりの配信、異土チャンネル登録者いつのまにか五千人突破していたよ記念雑談配信を始めるぜー!!」
”いぇぇぇい!!”
”おお、なんか久しぶりにコメントを打つ感覚が”
”と言うか、前に異土エリチャンネルみたいなことだったのに、結局異土君単体の名称に変えたのね”
「まぁ、そこは色々と面倒な部分があったので…」



―――いつの間にか登録者数が結構増えていたのもあって、異土たちが行うのは久しぶりの雑談配信。


 ただし、寮の部屋が分かれた都合上、皆がそろって行いやすい場所として今回はあるダンジョンの中で行っていた。


「今回の雑談配信会場はここ、中級ダンジョン『ゴレムスメ』!!他のダンジョンの中でも、ちょっと珍しく、こちらからやらかさなければ牙を剥かないそこそこ配信向けのダンジョンです!!」
【鉱石採掘が可能なダンジョンですが、時たまゴーレムが埋まっておりまして、ちょっとした衝撃で起動し、襲い掛かってくる場所ですからネ】


 モンスターが襲ってくるような環境でも、サクラの鉄壁の防御で防げるとはいえ、過信は禁物。

 なのでなるべく穏やかに過ごせそうな場所を選定する中で、このダンジョンを見つけたのである。


”おお、ゴレムスメか!!そこって結構良い鉱石がでるじゃん”
”でも、採掘光景が地味だったり、うっかりやらかしてゴーレムが出てきたときの絵面の地味さとかが相まって、不人気でもあるんだよなぁ”

 ゴーレム…モンスターの中で、ちょっと変わった類になるもの。

 活発に人を襲うタイプもいなくもないのだが、この中級ダンジョンに出てくるのは全身が土や岩でできた自然物そのまま生かした感じのものであり、基本的にこちらから攻撃しなければ眠っている者が多い。

 それゆえに、大規模採掘などをしでかさなければ割と平穏なダンジョンであり、配信者が雑談とかをするのに向いている場所でもあるのだ。

 ただし、敵対状態になって起床してきたときはやや面倒くさく…頑丈なうえに、その辺の素材で治してゾンピ戦法をしてくることもあるため、出てきたときは要注意である。


【なお、資料によると人工的に作ることも可能ではあるが、この中級ダンジョンの素材では劣悪なものしかできないようですね】
【まぁ、私はマジックアイテムですが、似たような身から言えば…ここのものはあまり品質は良くないでうネ。上級ダンジョンに出るクラスだと、義手に加工できたりするようですガ】

 動く人工生命体の創造ができそうな可能性を秘めているとはいえ、それでも現実は甘くはない。

 だからこそ、マジックアイテムで出る類のほうがより重宝されたりするが…何も人型ですべて動かさずとも、工場のロボットアーム代わりにするなどの模索は続けられているらしい。

 噂では、人工知能AI技術に応用できないかと試行錯誤した結果、殺戮マシンが生まれちゃったぜとかいうものもあったりと…まだまだ、人類が発展させる技術はそこまでうまくはいかないものである。



「まぁそんなことは置いておくとして、今回は雑談配信!前の記念動画に比べるとちょっと物足りないかもと思うけど…」
【だからこそ、オレたちが今回ガッツリと色々答える!!】
【ふふふ、乙女の秘密を探ろうとしてくるのは無作法ですが…色々と、質問に答えますよ】
”うぉおおおおお!!雑談でもそっちかぁ!!”
”これはこれでありがたい。見た目が綺麗なお姉さんたちだけでも眼福だけど、知りたいことも多い”
”と言うか、雑談と言うか、情報配信だね”


 色々と思うとことはあるだろうが、人ではない彼女たちだからこそ、得たい情報もあるだろう。

 あとは単純に、ギルド側の負担軽減…出来ればアルテどの情報を開示してくれた方が問い合わせが少なくなるというお願い事もあるだろう…面倒事は大人の方に任せたいが…やりすぎるのもね。



「さてと、まず最初の雑談として何が良いのか…コメントで、何かいい話題どうぞ!!」
”おおっと、コメントから募集形式か”
”はいはいはい!!種族的な部分から色々と聞きたい!!”
”サクラちゃんの方はまだ前の紹介で知っていることが多いけど、情報が少ないクロハさんの方で!!”
”回復できるモンスターって話だけど本当なの?”

【…ええ、そうですよ。本来、私の種族…ミリタリー・タラテクトは、攻守一体の一部隊のらしいですが、私の力としては衛生兵の部類ですね。こうやって手をかざして、回復の光や、アラクネなら毒液も薬として分泌できるんですよ】

 ぽうっと優しい光を手に纏わせつつ、そう説明するクロハ。

 彼女の力としては、モンスターの中では珍しいヒーラー系‥相手を癒すことができる能力がある。

【とはいえ、薬も毒も表裏一体。本能的に理解はできますが、種族的には違う使い方のほうが、ありますよ】
「ん?癒す以外に何かあるの?」
【過剰回復、誤治療…扱い方は、言うまででもないでしょう】

「…わぉ」

 相手を癒すふりをして、エッグい攻撃もできる模様。

 例えば、相手の肉体を一部損傷させて、わざと別の生物と混ぜて回復させたり、骨や筋肉を違う形につなげて回復させて、バランスを盛大に崩させたりなど…ちょっとばかり配信で出しづらい地獄絵図を産みだせるらしい。

 回復=癒しだけではなく、とんでもない永続デバフになりかねないこともできる…恐ろしい子。


【でも、大丈夫ですよ、主様ぬしさま。貴方だけは、しっかりと丁寧に、傷跡一つ残さずに治しますからね…ふふふ】
”自分の主限定で優しい奴だ”
”いや待て、目の奥闇深くない?これ、治すふりして手元に永遠に置きかねないんだけど”
”てか、えげつないことを言いつつも骨折とかちぎれたりとか、大抵の重症もさくっと治せるだけの回復能力があることを告げているよな”
”それが、治療で見れるのか、あるいは敵対した時の地獄で見れるのか…後者になることが無いようにしたい”
”10,000円がスパチャされました> ヤンデレに捕まった、その哀れな少年へのお恵みを…”


 さらっと何か、酷いことも書かれた気がする。

 でもまぁ、クロハと敵対するようなことにならなければいいだけで、そんな無茶苦茶な事態は起こりえないだろう。

【下手すると、人間パズルみたいな物理的に見た目の絵面もひどい光景を見せられかねないデスネ】
【ふふふ、そんなことはないですよ。主様のお目を汚すようなもの、そのまま置いておくとでも?】
【…まぁ、確かにそうですネ】
【納得しかないような、お前のそれとは違うと言いたいような…何だコレ】



「さて、気を取り直して別の話題は…」
”ぶっちゃけ、現在の面子でどういう状態になっているのか知りたい”
”パワーバランス的に、どういう役割を担っていくのかな”
「ああ、パーティバランス的なものか」


 面子的に見れば、かなりバランスは整った方だろう。

 鉄壁の守り役でサクラが前に出て、背後から異土がアサシンのごとく前衛としてナイフを振るい、エリーゼが中距離や遠距離からガトリングなどでサポートし、クロハが回復させたりからめ手で縛り上げて拘束したりと、やれることが多い。


 欲を言えばここに、遠距離からエリーゼとは異なる方向で…魔法での援護射撃などができる人がいたほうが良いが、それは欲張りすぎか。

「クロハも入ったことで、全体の耐久力も上がったし…過信は禁物とはいえ、良い具合になったかもね」
【ああ、間違いないだろう。主殿の式力もこれで上がれば大分隙は無いはずだ】

 人数が増えた分、運用を臨機応変に対応できるだけの判断力も求められてくるはず。



 その他にも、様々な質問やらコメントやらが流れてくるが、それらにも返答していくこともまた、判断力の向上につながっていく。

 でも、中には変な質問等も混ざってくるため、適度に切り分けたほうが良い。


「特に、彼女たちに対する趣味嗜好ならばともかく、スリーサイズ情報とか…そのあたりは一応、コンテンツポリシーとかに引っ掛かってBANされかねないセクハラ発言とかになるのでやめてね」
”アイアイサー!!”
”そもそも聞く以前に、どこがどうなるのやら…BWはともかく、その後がエリーゼさんは良いとして、サクラさんとクロハさんの基準が分からん”
”いいんじゃない?別に気しなくとも眼福であれば問題あるまい”
”これだけ綺麗だと、ニセモノ系配信者とかも出づらいだろうしねぇ”


 配信者が有名になれば、人の業と言うべきなのかなりすましをする人もまた出ては来る。

 例えば先日のダンジョン、共に戦った人の中で戦隊の方々だと…いやまぁ、同じような配信者も他にいるから微妙なラインか。


【ダイケンジャリアさんのような、ゴリラ系と偽って、実はマントヒヒ系配信者とかもいたらしいですけれどネ】
「それはそれで、なりすませるものでもないだろ…と言うか、もう少し相手を選んだほうが良いような」


 やってはいけないことだというのは前提として、クオリティが低すぎるのもまた問題ではある。






 とにもかくにも時間は流れ、色々な情報が雑談の中で出てきた。

 これで、ひとまずはギルドの方への問い合わせも落ち着くだろう。

…クロハの糸や薬の要求系は出続けるだろうが、まぁそれはおいおい卸していけるようにしておこう。無理に出すと負担になるだろうし、今でさえもサクラの鋼の鱗やエリーゼ特製マジックアイテムの一般販売を求める声もあると聞くけれどね。


「さてと、名残惜しくなりつつあるけど、今日の記念配信はあと一つぐらいのコメントでの問いかけに答えようかな」
”うぉおお、もうラストかよ!!”
”できれば続いてほしいけど、限りあるのが美しいんやで”
”ならいっそ、ちょっとだけ踏み込んだものにもしたいけどやりすぎはできねぇし”
”兄弟姉妹とか、皆さん居ますかー?”

「それに関してはどうなの?」
【私は普通に量産型なので、たくさんいますネ。皆がそれぞれ、ご主人様に出会えていたらいいなとは思ってますヨ】
【オレの場合は元々独り身だしなぁ。んー、主殿に召喚される前には家族は食われたし、そこまで気にすることはないけどな】
【私の場合は…さて、どうなのでしょう?生まれ変わったようなものですが、いると言えばそれこそ蜘蛛の子の数レベルで…ふふふ】

 一人っ子かそうでないか、その差が激しすぎないだろうか。

 エリーゼの場合、量産されているとは聞いていたので、彼女と似たような姉妹が大量にいても…生産されまくっているその世界がどんな場所なのか、むしろ気になりはする。

【そもそも、主様のほうはどうなの?】
「ん?俺か。…んー…いや、義妹ならいるね。でもまぁ、そんなに連絡とってないしなぁ」
【いるみたいですヨ。ただ、ご家族に関するプライベートは、メイドの機能でご主人様自らに教えていただかないと、触れないようにしてマス】
【ほほぅ?だが気になるが…主殿のご家族はいずこに?】
「寮暮らししているからわかるけど、離れた場所に実家があるんだよ‥‥でも、行く気はないかなぁ」


…色々と思うところがあるというか、面倒なことも多いというか。

 触れたくはない部分に考え込みつつも、とりあえずは記念配信をこれで終わらせるのであった。




「と言うか、俺よりもサクラのほうがさらっとえっぐい過去話が聞こえたんだけど」
【食われたとか言ってましたが、何があったんですカ】
【…負けず嫌いの夫婦喧嘩だったのがな。ちょ~~~っと度が過ぎて…】


 

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