憧れの召喚士になれました!! ~でも、なんか違うような~

志位斗 茂家波

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閑話 リハビリも兼ねて / とある弓兵の休日

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夏風邪拗らせ、待たせたお詫びに今回は閑話の2本立て構成となっております。
皆様も、できるだけ健康に気を使いましょう…‥‥あと、薬の副作用に要注意。麻疹辛い。

――――――――――――――――
1:【リハビリも兼ねて】


「っと、っと、っと‥ほいっと!よし、治ったのじゃぁ!!」
「おー、良かったじゃんゼネ」
「うむ!」

 激臭怪物騒動から1週間後、ノインの見立て通りにゼネの足の怪我は完治した。

 いや、怪我というべきか、アンデッド特攻の液体に浸かったものだからちょっと違うかもしれないが‥‥‥とにもかくにも、無事に彼女の足は完治したようである。

「うう、たかが1週間、されども1週間‥‥‥短いようで長かったのぅ」
「泣くほど嬉しいのか」
「そうなのじゃ。やはり己の足で大地に立てぬと何かと不便でな…‥‥」

 魔法等で生活もできるし、移動にも車いすなどの手段はある。

 とはいえ、ある程度の行動制限がかかってしまうことはやはり辛く、中々大変であったようだ。

「これがもし、生前じゃったら確実に貞操の危機を迎えていたがのぅ…‥‥」
「なんでそこまで‥‥‥あ、いや、そうなるのか」

 ふと、遠い目をしながらそうつぶやいたゼネの言葉に疑問を覚えかけたが、すぐに俺は理解した。





‥‥‥ゼネの生前というべきか、聖女時代。

 彼女から聞いた話では、当時彼女を慕う女性の数が異常に多く、実の妹からも慕われまくっていたそうだが、その度がどう考えても常軌を逸脱していたようで、むしろ異次元から来たレベルではないかとまで言えたほどだったらしい。

 実際に、死後から結構年月が経過しているらしいのに、先日の海へ通過する際に出くわした件を考えても、その執着ぶりは常人の度を越えまくっているだろうということが容易く予想できた。

「あの妹及び、その配下の者たちじゃと、治療の名目で絶対に色々やらかしてきたじゃろうし…‥当時は健康面にも物凄く気を使ったからのぅ。そう考えると、こういう深手を負ってしまったのは、当時以上に気が抜けているのかもしれぬかのぅ‥‥‥」

 まぁ、今回の怪我も、怪物を討伐できた油断でついうっかり負ってしまったものでもあるし、間違いでもないかもしれない。

「それじゃ、足が動くようになったリハビリも兼ねて、一旦模擬戦でもやってみるか?ちょうど今日の授業で学科混同でやるし、対人戦の経験にもなるよな」
「ふむ、それじゃ御前様のいうとおりにしてみるのじゃ!」






‥‥‥そして意気揚々と授業の模擬戦に挑み、十数分経過。

 今回は騎士学科、武闘家学科も混同しての模擬戦であり、武器の有無なども選択でき、ゼネは持っていた杖を使って、足をできるだけ使うようにして見ての制限をかけてみて、やったわけなのだが…‥‥


「氷漬け、こっち楽勝」
「やりすぎるのはいけませんけれども、ちょっとやってしまいましたわね」
「ううむ、加減しづらいでござるな‥‥‥‥」

「…‥‥あのぅ、お主ら。せめてちょっとは残してくれんかのぅ?儂のリハビリも兼ねていたはずなのに、なぜ全員出てしまうのじゃ?」

「グゲェ?」
「わっちはツボ押しで脱力させただけでありんすけど?」
「私の方も、武装改良しましたので実験をしていただけデス」

…‥‥ゼネが動く前に、ノインたちが先に動き、あっという間に全滅させてしまった。

 うん、ゴメン。今回の模擬戦、実際の戦場などを想定しての全員参加の形式バトルロワイヤルだったから、流石に全部相手は無理だろうと思って彼女達も参加させたんだけど‥‥‥やる前にやっちゃった。

 ノインが光線銃のようなものを連射し、カトレアが葉っぱを竜巻のように巻き上げ、ルビーが焼き払い、リリスが箱で体当たりして、リザがツボ押しで押し倒し、アナスタシアが面倒だからという理由で瞬間冷凍してしまった。

 うん、あの怪物騒動で役に立ちにくかったという部分で、皆のストレスがたまっていたというのも忘れていた。

 最終的に特攻液体で解決したとはいえ、力を振るいにくかったことでストレスをためて、対策も練っていたんだろうけれども…‥‥全員やり過ぎである。

 ついでに、各学科に所属していた王子たちや悪友のバルンも焼かれて凍っていたりするが‥‥‥アレはアレで放置しても良いか。いや、王子の方は良くないか。

「何で儂が動こうとした時に限って、皆の動きが早いのじゃぁぁぁぁぁあ!!」
「ああ、でしたら私たちが相手をしましょうカ?それの方が良いのではないでしょうカ?」
「‥‥‥それもそうじゃな」

 ノインの提案に、手をぽんっと打って納得するゼネ。

 他の生徒たちを搬送した後に、うっぷん晴らしもとい各自の実力対決が行われるのであった‥‥‥



‥‥‥なお、この光景を見ていた者の中で、改めてその強さの圧倒差に戦々恐々した者たちなどがいたのは言うまでもない。

「あれ、確か明日は弓兵学科との…‥‥あたしの命、もしかして風前の灯火と言うやつじゃないかニャ!?」

「なんか今、何処かの誰かが叫んだ気がするような…‥‥まぁ、うん、明日の犠牲者だろうし、先に謝っておくかな‥‥‥」



――――――――――――――――
2:【とある弓兵の休日】


「うーん…‥‥イタタタ、やっぱりちょっと効いたニャ…‥‥」

 とある日の休日、学園の女子寮にて、森林国からの留学生であるルナティアはそうつぶやきつつ、起床していた。

 彼女は森林国の議会からとある命令を受けて、ココへ留学をしているのだが、それは二の次三の次で良い程度。

 できれば果たして欲しいが、達成できなければある程度の保険もかけられるようにしておいて欲しいと言われているので、そこまで重視する必要性もないのである。

‥‥‥まぁ、それだけが森林国にとって重要なのは理解しているが。

 というか、短い期間とは言え共に過ごした時に散々目の当たりにさせられた分、否応なく理解させられているともいえるが。

 とにもかくにも、そんなことは置いておき、今の彼女はこの学園に通う一介の女子学生。

 森林国での友人たちと一時の別れは悲しいものでもあるが、既にこの学園でも友人は作っていた。



「えー?それじゃ、今日は全員一緒に買い物行けないのかニャ?」
「ごめんごめん、今日は用事が入っちゃって」
「こっちは宿題がね‥‥‥あの先生、大量に出してきて‥‥‥」

‥‥‥作ってはいたが…‥‥残念ながら、本日は恵まれなかったようである。

「うーむ、どうするべきかニャ‥‥?」

 本日はせっかくの休日でもあるし、できれば他国という事もあるのでゆっくり観光もしたかった。

 それも兼ねて、友人たちと和気あいあいと店舗巡りもしたかったのだが、この様子では出来なさそうである。

「とはいえ、他に都合のいい友人は‥‥‥」
「なら、わっちが誘っても良いでありんすかね?」
「それならそれで良いけどニャ‥‥‥ん?」

 返答したは良いが、今の声は誰なのか。

 思わず振り返って、その正体をルナティアは見た。

「貴女は確か‥‥‥ディーの召喚獣の一体、リザさんだったかニャ?」
「そうでありんす。お主はダーリンの友人、ルナティア殿だったでありんすかねぇ」

 そこにいたのは、彼女の友人でもあるディーの召喚獣の一体、リザ。

 優雅に着物を着こなしつつ、下半身が蛇の体である召喚獣である。

「あれ?でも普段ディーと一緒じゃないのかニャ?何でここに?」

 今この場にいる理由も気になるが、そもそも彼女はルナティアの側にいるようなものでもなく、ディーの召喚獣として彼の側にいるはずの存在。

 その他にも召喚獣は多くいるので、一体ぐらい抜けても問題なさそうにも思えはするのだが…‥‥

「単純に、今日は全員単独行動の日にしているのでありんすよ」
「どういうことニャ?」


 かくかくしかじかと話を聞いてみると、どうもそう言う決まり事を最近作って見たらしい。

 召喚獣とは言え、たまに離れて行動することもあり、召喚されるまでその場に待機することもある。

 四六時中一緒の方が楽と言えば楽なのだが、そうはいかない時も仮定したことをしっかりとやっておいた方が良いらしく、その為どうするべきかと話し合った結果、たまにディーから全員離れて行動する日を作ろうと決めたそうなのだ。

 なお、一人きりにして良いのかどうかという疑問もあったが‥‥‥

「一応、ダーリンにはしっかりとノインが自己防衛用の特殊装備を装着させたそうでありんすからな。まぁ、召喚されたらすぐに駆け付けられるようにもしているでありんすし、抜かりは今のところないのでありんす」
「ちょっと待つニャ、なんか今さらっととんでもなさそうなものを口にしなかったニャ?」

 ただでさえ、とんでもない召喚獣を従えている彼に、何かやばそうなものを備え付けたような口ぶりに思わずツッコミを入れたが、残念ながら詳細は話してくれないのであった。









「フ~ン♪フフ~ン♪たまにはこうやって、違う者と出歩くのも悪くないでありんすなぁ」
「それが歩くなのか、疑問に思うけどニャ」

 気になることが色々とありはすれども、せっかくの休日の時間を無駄にしたくないと思い、ツッコミを諦めてルナティアはリザと共に街中へ出てきた。

 機嫌良さそうに鼻歌を歌うリザに、その言葉の意味合いにおかしさを感じつつも、女の子二人で出てきたことに関してはまぁ大丈夫かと納得する。

 というか、そう思いでもしないとちょっとツッコミ力不足な現状では、対応しきれないと判断したのもあった。

「ところで、ルナティア殿、買い物と言っても何をするでありんすか?」

 ふと立ち止まって、そう尋ねてきたリザ。

 言われてみれば、観光も兼ねて軽く買い物をと思っていたはいいものの、その具体的なものを考えていないことに気が付いた。

「うーん‥‥‥それならまずは、衣服の調達かニャ。あたしの場合、衣服はこの尻尾とかでちょっと特注にしないといけないからニャね」
「なるほどでありんすな。わっちも衣服を変えてみるのも良いでありんすかね」

 互にそう話し合い、まずは服屋へ彼女達は入店した。


「‥‥‥ふむ、わっちの身体に合いそうなのはあるでありんすかね?」
「そもそもどこの部分を買うのニャ?」

 ルナティアの場合、衣服に関しては尻尾を通す部分に穴をあける調整で済むが、リザの場合は少し事情が変わる。

 彼女は上半身こそ人間の女性ではあるが、下半身が蛇であり、衣服自体も色々と制限がかかるのだ。

 ズボンは無理だろうし、スカートにしてもどこまでなのか気になるし、色々と疑問に思う個所もある。

「一応、お金自体は全員小遣いとしてそれなりに所持しているでありんすが‥‥‥‥まぁ、上半身用だけでありんす。下に関しては、ノインに頼めば色々とできるでありんすからね」
「そういうものかニャ?」

 というか、それだと買う意味があるのかと気になるが‥‥‥まぁ、何にしても人の家の事なので気にしすぎる意味もないだろう。

 ツッコミを下手に深めるのであれば、ディーの召喚獣たちだと他にも色々と衣服関係で言いたくなるようなのはいるのである。どこぞの液体になる雪女とか、箱入り娘とか‥‥‥‥


 ひとまずは、適当に見繕いつつ、試着するなどして楽しむことにする。

 相手が奇想天外な召喚獣だとしても、そこを無視すれば同性の友人のように相手できるだろうし、そこまで難しくもないはず…‥‥であった。




…‥‥が、そうはいかないのは、何処かの召喚士の妙な運の悪さのせいなのだろうか。

「今度は武器屋でありんすか」
「あたしは一応、弓兵の職業があるからニャ。できれば良い弓か扱いやすい矢が欲しいのニャ」

 女の子同士で行くには間違っているような気がしなくもない、都市の武器屋。

 何気に多くの学生たちが利用する御用達の店であり、それなりに常連客なども多く、繁盛している状態。

「んー、わっちはマッサージぐらいしか芸がないでありんすからなぁ。こういう武器をまともに扱えるのは、中々羨ましいように思えるでありんすよ」
「そうかニャ?でも、練習すれば職業に関係なく、ある程度は‥‥‥」

 互いにおしゃべりしながら、ここまで割と楽しく過ごせていた…‥‥その時であった。



ガァン!!
「「!!」」


 突然響き渡った、打撃音。

 何事かと思い、店内にいた客全員でその音のした方向を見れば、そこには血だまりができていた。

 倒れているのは、この店の店員らしく、その上にいるのは原因であるらしい者たち。


「おらおらおらぁ!!静かにしろ客共ぉ!!」
「今からこの店は、我々が乗っ取ったぁぁぁぁ!」

 手にハンマー、ナイフとそれぞれ持つ者が違う、素性がバレないようになのか目出帽をかぶった二人組がそう叫ぶ。


「何ニャ!?」
「‥‥‥なるほど、強盗のようでありんすな」

 どうやら運悪くというべきか、あの二人組はこの店に押し入った強盗らしい。

 相当腕に自信があるらしく、手慣れたように軽く扱うさまを見せ、客たちを脅しながら集めている。

「なんかやばいニャ‥‥‥ここは一旦、大人しく従って‥‥‥アレ?」

 いったん様子見のためにかつ、安全のために大人しくしようとしたルナティア。

 武器屋なのでお得意の弓などもあるとは言え、周囲への被害を考えると暴れられないし、下手に動けないのでリザにもそう伝えようとしたところで、いつの間にか彼女の姿が忽然と消えていたことに気が付いた。


‥‥‥そして、思い出した。

 以前、ディーに再会した際に、前に彼とあった時にはいなかった召喚獣たちについての話を聞いたときのことを。

 リザの場合は、元は大きな蛇だったようで、今でこそ人型を取るのだが、そのステルス性は非常に高いそうで‥‥‥

「ま、まさかニャ」

 その可能性に行きつき、思わず強盗二人組の方を集中して見るルナティア。

 強盗たちの方は、未だに自分たちが優勢だと思っているのか、武器を持ってオラオラと息巻いているのだが‥‥‥彼女は見てしまった。

 彼らの背後に、天井から何かが音もなく落ちてきたことを。

 倒れていた店員を素早くツボ押しして止血しつつ、その蛇の胴体を伸ばし、大きく見せるように背後へ立ったことを。

 客たちも、強盗たちも気が付いていないだろう。彼女が今、明かに違う目をしていることに。

 普段ディーや、本日ともに遊んでいる中で見せたような楽しそうなものではなく、冷徹な目を、モンスターであったとしっかりと思い出させるような、冷徹な目をしていたことに。


「オラオラオラァ!!客共さっさと奥へ固まりやがれぇ!!」
「衛兵共が来た際に、人質にしにくいんだよこの野郎共ぅ!!」

「---ほぅ、ではお主らが固まってはいかがでありんすかね?」
「「はい?」」


 背後から聞こえた声に、強盗たちは思わず振り返ったが、それはすでに遅かった。

 振り返った時には、既に彼女はいつの間にかルナティアの隣へ戻っており、何事もなかったかのように、知らぬふりをして口笛を吹いていた。

 そして、一拍ほど遅れた後に…‥‥

「「ぐげっばぁぁぁぁぁぁん!?」」

「「「「「ぎゃああああああああああ!?」」」」」」
「‥‥‥戦闘力は、わっちにはほぼないでありんすが、ツボ押しなら自信があるのでありんす」
「いや、何をどうツボ押せばああいう惨劇が産まれるのニャ!?」

 突然、強盗たちに訪れた惨劇に、客たちが悲鳴を上げる中で、リザが何事もないように言った言葉へルナティアはツッコミを入れる。

 正直、強盗に普通に入られていたほうがましだと言えるような、確実にトラウマができそうな光景ではあったが…‥‥まぁ、それは仕方が無い事だと思いたい。

 普通そうに見えるのに、全然普通でないのが彼の召喚獣たちの特徴でもあるのだから。

 というか、明かに常軌を逸脱しているというか、異界レベルというべきか、加減という字を辞書で調べた方が良いというべきか‥‥‥‥これ以上は何も言えまい。

 何にしてもこの日、一組の強盗が悲惨なことになっていたせいで、衛兵たちのメンタルがごりごりっとすごい勢いで削り取られたのも言うまでもなかった。









「…‥‥凄まじかったニャ」
「そこまでそそくさと逃げることでありんすかね?普通にちょっとツボ押しで軽く忘れさせたでありんすが」
「大騒ぎになったらそれはそれで大変だからニャ…‥‥ぜぇ、ぜぇ‥‥‥」

 武器屋からさっさと逃げるように帰ってきたルナティアは、息も切れ切れながらそう答える。

 助かったようで助かっていないのは、まさにこのような事であると実感しつつ、ようやく帰ってこれた寮に、安心感を強く感じ取った。

 ああ、森林国から留学し、この学園での寮も悪くはないとは思っていたが、特に今日はものすごく安らげる場所である。

 現実逃避もしやすく、外部から離れられるこの寮は何ていい場所なのだろうかとルナティアは深く心の底からそう思う。

「っと、そろそろ全員帰還の時間でありんすな…‥‥」

 ふと、寮内にあった時計を見てリザがそうつぶやく。

「ちょっと迷惑をかけたかもしれないでありんすが、今日は楽しかったでありんすよ。また機会があれば、今度は他の皆と一緒に買い物へ行こうでありんす!」
「い、いや、ちょっと今日よりも倍増するのは‥‥‥」
「それではありんす~♪」
「話を聞いてニャァァァァァァ!!」

 気が付けばいなくなるほどの俊敏な動きに、叫んでしまうルナティア。

 たった一体の召喚獣相手にこれだけ疲れたのに、それ以上に多く来たらどうなってしまうのか想像できなくて非常に恐怖を感じるだろう。


‥‥‥でも、そう悪い事ばかりでもなかったと、改めて彼女は思う。

 普通に女友達として買い物を楽しみ合った時間はあり、後悔するほどでもないのだ。

 そう、強盗とかそう言うアクシデントさえなければ、割と付き合いやすい感じではあったし‥‥‥流石に次回は、同じようなことがあってほしくないと思いつつ、次の買い物の機会があれば、今度こそ最後まで楽しむだけに終わらせたいと思う。

 色々な事情があってこの地に来つつ、その目的の近くにいる召喚獣と仲を深められたのも良い事でもある。

 そう考えると、自然と笑顔になるような気がしたのであった‥‥‥‥






‥‥‥が、後日、忘れていたことを彼女は嫌でも思い出させられる。

 何しろ、相手はディーの召喚獣であり、何かとそれなりに名が知られ始めている彼に関しての情報は回っており、あの買い物・強盗現場を目撃されていたという事を。

 武器屋の店主が、少々記憶に引っ掛かりを覚えつつも、助けてもらった礼として、リザと彼女宛にそれぞれ似合いそうな武器を送ってくれて、それの適正価格を知ってひっくり返る羽目になる事を。

 その時こそ、ある意味後悔する時にはなるのだが、そうなる未来を今の彼女は知る由もなかったのであった…‥‥‥
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