オレンジ色の春

猫山くれは

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追憶の秋

夏も終わる。
少し肌寒い、暖かい風が吹く、夏の終わりを悟る様なそんな季節。
思えば夏は色々あった。
海、夏祭り、花火、ゲーム、そして課題…
なつと祭りにいき、射的、金魚すくい、輪投げ、色んな事で競い合った。
なつが「あの子が欲しい!」
と小さい豚?のぬいぐるみ、あれはぶさかわいいとでもいうのだろうか。取ろうか悩んだが頑張った、そしてお金が無くなった…
課題を終わらせるのに1週間で何とか終わらせたが、最終日は間に合いそうになかったので寝ずに一緒に終わらせた。
高校生の日常と言えるだろう。
今日はなんでもないただの帰り道。
毎日通ってきた通学路を通り、学校で授業を聞き、なつが僕のクラスに迎えに来ていつもの帰り道で帰る。
「お腹減った~もう無理ぃ~歩けない~」
なつがそう言うとそれを察したかのように秋らしい曲とともに車が通った。
「焼き芋でも食べるか」
そう言うと頷き、ちょっとずつ歩みを進める。…なんだ、歩けるじゃないか。そう思いながら車に近付く、僕は2つ注文しようと思ったが、なつが、顔を膨らまして指で3!と合図してくる。
仕方ないなと思いつつ3つ買った。
近くに3人ぐらいが座れるイスがあったためそこで食べて帰ることにした。
そこから近くの公園が見えるのだが紅葉が真紅に輝いていた、しかし散りつつある紅葉を見てもう秋も終わることを悟った。
すぐ前まで暑く、少ししたら寒くなる。この哀愁の漂う、世界が冬を待ち望んでいるかのような季節にちょっとばかりの寂しさを感じた。
「焼き芋食べたら元気出た!少し遠回りして帰ろ!」
と言うなつの発言に
「2つも食うからだろ」
とボソッと言うとなつがギクッと少しばかりの戸惑いを見せた。
「さぁー!いくぞぉー!おー!」
白々しい雰囲気を醸し出すなつに、結局はなつの言うがままだな。と思い
「行きましょうか、天真爛漫なお嬢様。」
と返した。
歩いていると時折風が強く吹き、落ち葉が舞い上がる。その様子は不規則でいてなんとも魅力的、風が音楽、それに乗る葉はダンスをしているかのようだった。
河川敷につき、時間が過ぎていくのを話しながらただ眺めていた。
太陽が沈みつつある、世界は茜色に燃えている。大移動をする羊雲、太陽の流れに逆らいながら流れる川、まるで時間が過ぎるのを嫌がるかのように…
日が沈んだ後2人は迷いながらも家に帰った。
帰りに見つけた鮮やかな花の名前が分からなかったので写真を撮り、母に見せた。
どうやらサザンカと言うらしい。
花言葉は…ひたむきさ
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