あんなに堅物だった俺を、解してくれたお前の腕が

いちごみるく

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穢れ1

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俺は隼を変えてしまったことに……

穢して染めてしまったことに、とてつもない優越感と興奮を覚えた。

だが隼は、自分の急激な心と体の変化についていけないようだった。

俺の言葉に若干気を楽にしたような表情をしたが、まだまだ不安は拭えていないようだ。


「……まだ何か不安があるのか?」

俺は隼の目を見て聞いた。

「………こういう感情が当たり前のことだっていうのはわかったんだけどね……他の皆は、なんであんなに普通にしてられるんだろう………」

隼は不思議そうに首をかしげている。


「俺なんて、そういう考えを皆からバレないように隠すのに精一杯だし……ふとした時に考えちゃったり思い出したりして焦ることもよくあるんだけどさ……皆は割と普通にしてるよね」

「いや……普通に見えてるだけだと思うぞ。内心はお前と同じ様に、心の欲望と葛藤しているはずだ。実際、傍から見たらお前もそんなことを考えてるようには一切見えなかったぞ」

「え……ほんとに?」

「ああ、本当だ。誰もが同じように邪な考えと闘い、必死に隠してる。だから仮に考えてることを察せられてしまったとしても、相手もきっと当たり前のことだと思って受け流してくれるさ」


隼があまりに真面目に相談してくるから、俺もつられて真面目に返答する。

しかし、それこそ俺の頭の中は既に隼を染めたことに対する言い様のない興奮で支配されている。


「だから隼……お前は皆と同じ普通なんだ。何もおかしくないし、病気でもない。むしろ15歳の男子として健全なんだぞ。」


俺は隼の隣に移動し、体を近づけ、目と目を合わせて言う。

俺の真剣な表情に、隼は一瞬瞳の奥を揺らがせたのを見た。
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