あんなに堅物だった俺を、解してくれたお前の腕が

いちごみるく

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前向きに、それぞれに3

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「俺と隼はテニスを続けるが……瑠千亜と五郎はどうするんだ?」

食事の終盤、俺はふと思い出してこいつらに予定を尋ねる。

「俺は続けるぞ!!結局優と隼には1回も勝てなかったからな!大学のインカレでは絶対優勝してこいつらを倒す!!」

「俺も続けようと思う。しかし、瑠千亜程の熱意はない…他にもやりたいことが沢山あるからな。趣味程度といえばお前らに怒られそうだが、楽しみながら続けるつもりだ」

俺の問に瑠千亜と五郎はそれぞれ答える。

「じゃあもしかしたら大会会場でまた集合するかもしれないんだね!」

二人の答えに隼は嬉しそうに弾んだ声を出す。

「まあな。しかし隼、次会うときはこいつらは敵だぞ?」

「でも結局個人戦の決勝とかだと毎回瑠千亜と五郎のペアに当たってたじゃん…だからどっちにしろ俺の中で2人はずっとライバルなんだよね」

俺の言葉に隼は笑って答える。

「いいねえ隼!!俺もお前のことは万年のライバルだと思ってるからな!!」

「うん!大学でも負けないよ!」

「瑠千亜はテニスに精を出すのもいいが、そろそろ彼女の一人でも作らんのか」

「んだと五郎!俺は大学でモテまくる予定だから!!」

「パリピ大学生ってやつ?になってそう!」

「えっ隼くん?それ褒めてるのかな?」

「褒めてるよ!キャンパスライフを楽しんでそうってこと!」

「あーまあな!お前らなんか目じゃないほどモテてやる!!この六年間、お前ら三人の引き立て役に徹した俺だ!大学でこそ主役になるぞ!」

「頑張ってね!」

「なんかお前が言うと煽ってるような感じがするぞ隼……しかもそんな幼気な瞳で言われても……」


やはりこいつらは最後までこいつらのようだ。

盛り上げ&ツッコミ役の瑠千亜にツッコミ待ちのボケとうんちくをかます五郎。

それにあくまで純粋に会話を楽しむ隼に、たまに口を挟む俺。


こんな4人のやり取りが、明日からは格段に減っていくと考えたら、やはりどこか寂しかった。
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