2 / 213
1人目:ヤサグレ男の話
2
しおりを挟む
初めてあのガキにタカった日から1週間。
しかしあのガキは、あの日以来駅には現れなかった。
「おい、もうこうなったら学校の近くで待ち伏せしたほう早くね?」
リーダーの男がかったるそうに言う。
あの日から、俺たちは女を探すこともなければ、他のカモになりそうなガキを探すこともなかった。
皆必死に……
なぜかあのときのガキだけを探していた。
普段の俺らからすると、わざわざ学校まで出向くとかそんなダリィことは絶対あり得ない。
だけどなぜか、俺たちの足はあのガキのいる学校へと向かおうとしていた。
「え!おい!あれ!!」
その時、仲間の一人が叫んだ。
「あのガキだ!!!」
リーダーのその声を合図に、皆一斉に早足でそのガキへと近づく。
「おい兄ちゃん!!」
リーダーに声をかけられたあの日のガキは一瞬驚いた顔をしたが、またすぐにあの日俺らに見せたような冷静な顔つきに戻った。
「久しぶりだな!しばらく学校に行ってなかったのか?」
「お久しぶりです。学校には毎日行ってましたよ?電車を使わなかっただけです」
「なんだよ~探してたぜ?」
やっと見つけたことを喜ぶリーダーの顔は、普段のいいカモを見つけたときの様な悪い顔ではなかった。
心からこのガキとの再会を喜んでいるような顔だ。
「また……お金ですか……?」
さすがのガキも、リーダーの言葉に警戒したように言う。
「んー、いや、ちょっとここじゃあ話しにくいからこっち来いや」
「え?いや僕学校が……」
「いいから!来いっつたら来い!!!」
「え?ちょっと……」
抵抗しようとしたガキを下っ端二人で両脇から押さえ、そのまま駅の多目的トイレへと連行した。
これは………
普段ヤる女を連れ込むときと同じ手口だ。
初めこそ逃げる素振りをしていたが、次第にガキは案外おとなしくなっていった。
「おい1人外で誰か来ないか見張っとけ」
「鍵を長時間かけっぱなしにすると駅員に怪しまれるからな」
「定期的に鍵だけ開けるから、そのときに他の奴らがトイレを使いに来ねーか見ててくれや」
リーダーとサブリーダーの指示に一番下っ端の奴が頷き外へ出る。
途端に鍵が閉められ、多目的トイレの個室に俺ら7人とそのガキ1人が閉じ込められた。
「あの………」
さすがに怯えたような目で俺らを見回すガキ。
今にも泣きそうな声を出し、目を潤ませる。
「お前さあ、俺らに金を渡せねーなら……体で払ってもらうしかねえんだけど?」
リーダーがガキの顔に自分の顔を近づけて凄味のある声で脅す。
ガキはすぐに意味がわかったのか、さっきよりも怯えていた。
「えっ……!あの……なんで僕なんですか…体って言われても…僕男ですよ…?」
ビビってるはずなのに、ガキはリーダーから目を逸らさずに聞いてくる。
あまりにも真っ直ぐなその眼差しに、逆にリーダーがそのガキから目を逸らした。
が、その逸した目線や表情が、まさに欲情を含んでいたのは見て明らかだった。
そして俺らも……そのガキの声に、表情に、潤んだ瞳に、久しぶりの感覚を感じていた。
そう……
例えるならば、ずっと好きでヤリたくて追いかけてた女を、やっと手にできたような感覚。
せっかく手に入れたのだから逃げられたくなくて、昂る気持ちを必死に抑えつける。
だけど身体も心も火照って仕方ない…
そんな感覚だった。
「男とか女とか関係ねえ……!お前だからだよ!」
「ん?!んんんっっ!!」
リーダーは瞬時にポッケから出したハンカチをガキの口に当てる。
ガキは抵抗しようとするが、リーダーの力には敵わない。
数秒間口にハンカチを当ててると、ガキはフラフラと崩れ落ちた。
「よし、手縛れ」
リーダーの指示ですぐにガキの手を縛る。
「今のうちに服も脱がすぞ」
ガキは俺らによって服を脱がされ裸にされて、手足を縛られた状態のまま、目を覚ますまで放置された。
しかしあのガキは、あの日以来駅には現れなかった。
「おい、もうこうなったら学校の近くで待ち伏せしたほう早くね?」
リーダーの男がかったるそうに言う。
あの日から、俺たちは女を探すこともなければ、他のカモになりそうなガキを探すこともなかった。
皆必死に……
なぜかあのときのガキだけを探していた。
普段の俺らからすると、わざわざ学校まで出向くとかそんなダリィことは絶対あり得ない。
だけどなぜか、俺たちの足はあのガキのいる学校へと向かおうとしていた。
「え!おい!あれ!!」
その時、仲間の一人が叫んだ。
「あのガキだ!!!」
リーダーのその声を合図に、皆一斉に早足でそのガキへと近づく。
「おい兄ちゃん!!」
リーダーに声をかけられたあの日のガキは一瞬驚いた顔をしたが、またすぐにあの日俺らに見せたような冷静な顔つきに戻った。
「久しぶりだな!しばらく学校に行ってなかったのか?」
「お久しぶりです。学校には毎日行ってましたよ?電車を使わなかっただけです」
「なんだよ~探してたぜ?」
やっと見つけたことを喜ぶリーダーの顔は、普段のいいカモを見つけたときの様な悪い顔ではなかった。
心からこのガキとの再会を喜んでいるような顔だ。
「また……お金ですか……?」
さすがのガキも、リーダーの言葉に警戒したように言う。
「んー、いや、ちょっとここじゃあ話しにくいからこっち来いや」
「え?いや僕学校が……」
「いいから!来いっつたら来い!!!」
「え?ちょっと……」
抵抗しようとしたガキを下っ端二人で両脇から押さえ、そのまま駅の多目的トイレへと連行した。
これは………
普段ヤる女を連れ込むときと同じ手口だ。
初めこそ逃げる素振りをしていたが、次第にガキは案外おとなしくなっていった。
「おい1人外で誰か来ないか見張っとけ」
「鍵を長時間かけっぱなしにすると駅員に怪しまれるからな」
「定期的に鍵だけ開けるから、そのときに他の奴らがトイレを使いに来ねーか見ててくれや」
リーダーとサブリーダーの指示に一番下っ端の奴が頷き外へ出る。
途端に鍵が閉められ、多目的トイレの個室に俺ら7人とそのガキ1人が閉じ込められた。
「あの………」
さすがに怯えたような目で俺らを見回すガキ。
今にも泣きそうな声を出し、目を潤ませる。
「お前さあ、俺らに金を渡せねーなら……体で払ってもらうしかねえんだけど?」
リーダーがガキの顔に自分の顔を近づけて凄味のある声で脅す。
ガキはすぐに意味がわかったのか、さっきよりも怯えていた。
「えっ……!あの……なんで僕なんですか…体って言われても…僕男ですよ…?」
ビビってるはずなのに、ガキはリーダーから目を逸らさずに聞いてくる。
あまりにも真っ直ぐなその眼差しに、逆にリーダーがそのガキから目を逸らした。
が、その逸した目線や表情が、まさに欲情を含んでいたのは見て明らかだった。
そして俺らも……そのガキの声に、表情に、潤んだ瞳に、久しぶりの感覚を感じていた。
そう……
例えるならば、ずっと好きでヤリたくて追いかけてた女を、やっと手にできたような感覚。
せっかく手に入れたのだから逃げられたくなくて、昂る気持ちを必死に抑えつける。
だけど身体も心も火照って仕方ない…
そんな感覚だった。
「男とか女とか関係ねえ……!お前だからだよ!」
「ん?!んんんっっ!!」
リーダーは瞬時にポッケから出したハンカチをガキの口に当てる。
ガキは抵抗しようとするが、リーダーの力には敵わない。
数秒間口にハンカチを当ててると、ガキはフラフラと崩れ落ちた。
「よし、手縛れ」
リーダーの指示ですぐにガキの手を縛る。
「今のうちに服も脱がすぞ」
ガキは俺らによって服を脱がされ裸にされて、手足を縛られた状態のまま、目を覚ますまで放置された。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
【完結】年収三百万円台のアラサー社畜と総資産三億円以上の仮想通貨「億り人」JKが湾岸タワーマンションで同棲したら
瀬々良木 清
ライト文芸
主人公・宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。
タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを見上げながら、夢のない毎日を送っていた。
しかしある日、会社の近所で苦しそうにうずくまる女子高生・常磐理瀬と出会う。理瀬は女子高生ながら仮想通貨への投資で『億り人』となった天才少女だった。
剛の何百倍もの資産を持ち、しかし心はまだ未完成な女子高生である理瀬と、日に日に心が枯れてゆくと感じるアラサー社畜剛が織りなす、ちぐはぐなラブコメディ。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる