転移者と転生者と現地チート

シロ

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27、

人族の一種だよ

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「燃えてなくってよかったな」
「ですです」
 簡単な水生成魔法で火を燃え広がるのを防ぐ。炭になったゴーレムから金色の玉が転がる。コアだ。回収品が不燃物で助かった。防寒服の冒険者が大切にバックに仕舞う。
「これでミッションクリアなのですか?」
「そうなります。お疲れ様でした」
「最後は、花の蜜集めだったな」
「「・・・・・・」」
 どうすればいいのだろうか。花の蜜を集めると言ったら、蜂さんである。蜂さんを飼っているのは、養蜂家である。
「単なるお使いかよ」
「でも、一番簡単そうなのです」
「お使いとは言っても、モンスター相手なのを忘れないでね」
 男声に楽勝モードだった二人の表情が固まる。
「ハニービーというインセクターが集めている植物の蜜が納品だよ」
 1mくらいある蜂だ、と簡単に説明してくれた。話を聞く限りだと、単なる大きな蜂さんなんだなー、と2人は思った。
2日歩いて蜂の巣に辿り着いて、
 ビーーー
 働き者の蜂さんは今日も忙しそうに飛び回っている。蜂は羽音で会話をしている。だが、3名には羽がない。会話のしようがない。
「奪い取ったらダメか?」
「犯罪ダメ絶対なのです」
 巣の大きさは高層ビルくらいある。そこに人より少し小さい蜂が犇めいている。数は万になりそうだ。戦闘になったらまず勝ち目がない。対話で解決を図ろうとするが、いくら呼び掛けても、返事がどころか反応がない。いることは蠢いているのでわかる。
 とりあえず、敵意がないことを証明するために堂々と姿を現して、近づいた。隠密なんかしてみろ、見つかった時に説明説得が非常に面倒臭いから。それに、対話するなら向こうもこちらに気付いていないとできない。なので、特に隠れることなく、普通に歩いてやってきた。今だって、巣の前で普通に会話している。

                           続く
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