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エピソード21、応援団と悲鳴

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 青い空が広がる午後3時。丁度いいティータイム日和である。そういえば、焼いたものの中にスコーンがあった。インベントリーから取り出す。さすがに焼きたてホカホカという訳にはいかなかった。外でも食べやすいように内部にイチゴジャム(手作り)が入っている。
「「「美味い!!」」」
途中で荷馬車に乗せてもらったのでお礼も兼ねて渡したのだが、思ったよりも好評で、美味い美味いと30個近くあったストックがなしになった。非常食代わりにするつもりでもあったのだが、美味い美味いと言われて調子に乗って出し過ぎた。
「そっか、フルの森に行くのか。頑張ってくれよ」
 結局、森の入り口近くまで送ってもらった。フルの森はかわっていた。外周が蔦のような植物で覆われ、塀のようになっている。天辺には棘が群生しており、入り口以外からは入れないようになっている。おじさんに手を振ると、改めて入り口を見る。
「序盤のダンジョンだからそこまで枝分かれしていないとの情報がある」
「ただ、厄介なダンジョンだっていう噂も流れているのよね」
「ハイってみればわかるだろ」
 ・・・・あれ?漢字になってない。
「カク君の方よね」
「おう」
「交代する時間じゃないの?」
「10フンだけマってもらったんだ。オレだって、チームプレイができることをミせてやる」
「その心は?」
「ダンジョン、やりたい」
 フィールド探求心が高いのは、カク君の方だったようだ。スイちゃんは料理に目を輝かせることはあってもモンスター討伐やギルド依頼をこなしていくのには興味がない様子だった。2人いるからこそ成長できる、そんな感じなのだろう。いい性格設定になっている。
「仕方がないわね。その代り次はちゃんと交代するのよ」
「はーい」
「返事は、短くね」
「はい」
「・・・まるで、、、、」
 何かを言いかけたクレナイだったが、何やら思うところがあるのか口ごもった。
「オヤコか!?オヤコなんだな!!チガうんだぜ。オレらコイ・・・ムグッ」
「それは保留にしてって言ったでしょ」
 メロンパンを押し込み、阻止する。クレナイも何か言いかけたが止めた。お互い後ろめたいことがあるとこういう時空気を読んでくれるから嬉しい。
「ソトボリからウめていくといいってチチ3がイってた」
 ・・・何人いるんだ、父親。おそらく開発スタッフだろうから、10はいそうだ。余計なことを・・・・・・・。
「いい、そういうことは本人にばれたら無効なの。わかった?」
「おう!」
 いい返事。わかってないな。
 はぁ~っと溜息を吐く。次の言葉を口にしようとした、その瞬間だった。
「「「「「キャアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」」」」」
 複数の悲鳴が奥から聞こえてきた。それはどれも甲高い女性の悲鳴だった。
「む、婦人がピンチであるな」
「センキャクがいるのか!?オレタチのブンがなくなってしまうマエにイこうぜ」
「そうね」
 ちょっと気になることがあるのだが、それは行って見てからでも遅くない。3人は声のした方、ダンジョンの奥へと走り行った。

                                 続く
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