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2章 魔の大陸攻略編
いざ転移門へ
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ガクが魔の大陸の中心部に向かっている頃、リン達は中央大陸と魔の大陸を結ぶ転移門を目指していた。
「正直初めて来た時は、余裕がなくて周りを見る事が出来なかったですけど、魔物が居なければ本当に自然溢れる良い場所ですね。」
「お前ッ・・・ッと。アピス後ろは任せたぞッ!!良くッ・・・俺たちの前でそんな呑気な事言えるなッ!!」
現在3人は魔物の群れに絶賛囲まれ中である。
「師匠が「俺とアピスに任せておけ。お前はピクニック気分で歩いててもいいぞ。」なんて無駄に渋い声で言ったのは師匠ですからね?それなのに師匠は全然活躍してないですね・・・アピスさんはもうあんなに倒してるのに。」
「余計な事はすんなって言ったのに、お前が【竜蜂 C+ 】の巣にちょっかいかけたからだろうがッ!!くそ・・・一体何匹いやがんだよ・・・。」
リンはガズールの冗談で言った「ピクニック気分」を言葉通りに受け取り、鼻歌を歌いながら森の中を歩いていた。途中で出てくる魔物もアピスやガズールが全部倒していたので、正直暇・・・緊張感がなくなっていたのだ。
普段から少しどこか抜けているリンは、道から少し離れた木に美味しそうな見た目の果実が生っているのを見つけた。
なんの警戒もせずに行く程流石にリンも馬鹿ではない。一応警戒しながら道から逸れていったのだが、それが間違いだった。
リンが見つけた果実は【蜂林檎】と言って、非常に甘く美味しい果実なのだが、その名前の通り蜂がよく好んで食べる果実なのである。
「蜂林檎が生っている木には近づくな」というのはリン以外の3人が知っている言葉だが、当然リンはそんな事は知らない。
迂闊に近づいてきた者には蜂林檎の周りに竜蜂が巣を作っているから集団で襲われる事になるからだ。
2人がリンの行動に気付いた時にはもう遅かった。リンの真上の木から大量の竜蜂がリン目掛けて襲いかかってきたのである。
勿論リンは2人の方に逃げた。するとどうだろう・・・見事に竜蜂が3人に向かってくるではないか!!
それからは大変だった。数十匹以上の体長30㎝を超える蜂が、骨にまで響く羽音を出し周囲を旋回して巨大な毒針を突き刺そうと永遠に襲ってくるもんだから堪ったもんではないだろう。
それから1時間程3人・・・2人は奮闘した。
「なんとか倒せたな・・・全く、余計な事すんなって言っただろうが。」
「ふいまへん・・・ひひょうも1つどうじょ。(すいません。師匠も1つどうぞ。)」
「ちゃっかり蜂林檎食ってんじゃねぇよ・・・まぁ貰うけどよ。」
『結構時間が経ってしまいましたね。今日はこの先にある洞窟で野営でもしましょうか。』
巨大な木々が生い茂るこの森では昼間でも薄暗く、夕方になればもう辺りは真っ暗になるほどだった。完全に暗くなれば光源がないこの森の中で歩くのはさすがの2人でも厳しい。
そこでアピスはリンが以前使っていた洞窟で野営をしようと提案したのだ。
「予定は狂っちまったが、こうしてリンと野営するのもなんだか久しぶりだな。」
「師匠が居なくなる少し前にしたっきりでしたもんね。あの時はまだ私が成人したばかりで、初めて魔物とも戦ったのもあの日でしたね・・・なんだかすごく懐かしいですね。」
『そういえば2人の関係は師弟というのは分かるんですけど、何処でお知り合いになったんですか?』
ガズールはチラッとリンの方に視線を向けた後に言葉を発した。
「俺の友人の娘だ。友人とその奥さんは冒険者でパーティーを組んでたんだがな、まだリンが7歳だった頃、依頼から戻らないでそのまま行方居不明だ。リンとカイの事を引き取る事が出来る親せきなんかも居ないから俺が引き取ったんだよ。」
『それは・・・変な事を聞いてしまってすいません。』
「え?いや、気にしなくていいですよ!確かに悲しかったのは確かなんですけど、師匠に娘として、冒険者として育ててもらって、寂しくはなかったです。・・・それなのに10年後位に失踪した人がいるんですよ?そっちの方がショックでしたよ。」
「それを言われると困るんだが・・・お前には俺の知識や技術を教え込んだから、冒険者としても十分やっていけると思ってたんだよ。戦闘のセンスも良かったしな・・・あれから4年位経ってるからな、お前も名持ちになったんじゃねぇの?」
冗談交じりに話すガズールの問いにリンは咄嗟に答える事が出来なかった。自分が”閃光”の異名を持っている事に・・・。
「・・・私が名持ちなはずないじゃないですか。なんの冗談ですかッ!!」
「流石にそうだよな。(・・・怪しいな。後で聞いて回るか。)」
リンの嘘は速攻でガズールにバレていた・・・リンが嘘をつく時に少し間があるのをガズールはしっかりと覚えていたからだ。
早朝に野営地から出発した3人は、昼過ぎには転移門の前に着いていた。リンも昨日の事があり、反省していたので余計な行動はせずに進んだからだ。
『これが転移門なんですね・・・・ただの扉にしか見えないです。』
「そうだよな。というか、アピスは初めて人間の国に行くんだよな?騒ぎになるだろうけど、まぁ俺に任しておけよ。」
「出た。師匠の信用してはいけない言葉「任しておけ」」
「うるせぇ!!思っても言うなよ!心の中に閉まっておけっつーの。」
『あははは・・・頼りにしてます。』
こうして3人は道中に色々あったが、なんとか無事に転移門を超え城塞都市アルーンに行くのであった。
「正直初めて来た時は、余裕がなくて周りを見る事が出来なかったですけど、魔物が居なければ本当に自然溢れる良い場所ですね。」
「お前ッ・・・ッと。アピス後ろは任せたぞッ!!良くッ・・・俺たちの前でそんな呑気な事言えるなッ!!」
現在3人は魔物の群れに絶賛囲まれ中である。
「師匠が「俺とアピスに任せておけ。お前はピクニック気分で歩いててもいいぞ。」なんて無駄に渋い声で言ったのは師匠ですからね?それなのに師匠は全然活躍してないですね・・・アピスさんはもうあんなに倒してるのに。」
「余計な事はすんなって言ったのに、お前が【竜蜂 C+ 】の巣にちょっかいかけたからだろうがッ!!くそ・・・一体何匹いやがんだよ・・・。」
リンはガズールの冗談で言った「ピクニック気分」を言葉通りに受け取り、鼻歌を歌いながら森の中を歩いていた。途中で出てくる魔物もアピスやガズールが全部倒していたので、正直暇・・・緊張感がなくなっていたのだ。
普段から少しどこか抜けているリンは、道から少し離れた木に美味しそうな見た目の果実が生っているのを見つけた。
なんの警戒もせずに行く程流石にリンも馬鹿ではない。一応警戒しながら道から逸れていったのだが、それが間違いだった。
リンが見つけた果実は【蜂林檎】と言って、非常に甘く美味しい果実なのだが、その名前の通り蜂がよく好んで食べる果実なのである。
「蜂林檎が生っている木には近づくな」というのはリン以外の3人が知っている言葉だが、当然リンはそんな事は知らない。
迂闊に近づいてきた者には蜂林檎の周りに竜蜂が巣を作っているから集団で襲われる事になるからだ。
2人がリンの行動に気付いた時にはもう遅かった。リンの真上の木から大量の竜蜂がリン目掛けて襲いかかってきたのである。
勿論リンは2人の方に逃げた。するとどうだろう・・・見事に竜蜂が3人に向かってくるではないか!!
それからは大変だった。数十匹以上の体長30㎝を超える蜂が、骨にまで響く羽音を出し周囲を旋回して巨大な毒針を突き刺そうと永遠に襲ってくるもんだから堪ったもんではないだろう。
それから1時間程3人・・・2人は奮闘した。
「なんとか倒せたな・・・全く、余計な事すんなって言っただろうが。」
「ふいまへん・・・ひひょうも1つどうじょ。(すいません。師匠も1つどうぞ。)」
「ちゃっかり蜂林檎食ってんじゃねぇよ・・・まぁ貰うけどよ。」
『結構時間が経ってしまいましたね。今日はこの先にある洞窟で野営でもしましょうか。』
巨大な木々が生い茂るこの森では昼間でも薄暗く、夕方になればもう辺りは真っ暗になるほどだった。完全に暗くなれば光源がないこの森の中で歩くのはさすがの2人でも厳しい。
そこでアピスはリンが以前使っていた洞窟で野営をしようと提案したのだ。
「予定は狂っちまったが、こうしてリンと野営するのもなんだか久しぶりだな。」
「師匠が居なくなる少し前にしたっきりでしたもんね。あの時はまだ私が成人したばかりで、初めて魔物とも戦ったのもあの日でしたね・・・なんだかすごく懐かしいですね。」
『そういえば2人の関係は師弟というのは分かるんですけど、何処でお知り合いになったんですか?』
ガズールはチラッとリンの方に視線を向けた後に言葉を発した。
「俺の友人の娘だ。友人とその奥さんは冒険者でパーティーを組んでたんだがな、まだリンが7歳だった頃、依頼から戻らないでそのまま行方居不明だ。リンとカイの事を引き取る事が出来る親せきなんかも居ないから俺が引き取ったんだよ。」
『それは・・・変な事を聞いてしまってすいません。』
「え?いや、気にしなくていいですよ!確かに悲しかったのは確かなんですけど、師匠に娘として、冒険者として育ててもらって、寂しくはなかったです。・・・それなのに10年後位に失踪した人がいるんですよ?そっちの方がショックでしたよ。」
「それを言われると困るんだが・・・お前には俺の知識や技術を教え込んだから、冒険者としても十分やっていけると思ってたんだよ。戦闘のセンスも良かったしな・・・あれから4年位経ってるからな、お前も名持ちになったんじゃねぇの?」
冗談交じりに話すガズールの問いにリンは咄嗟に答える事が出来なかった。自分が”閃光”の異名を持っている事に・・・。
「・・・私が名持ちなはずないじゃないですか。なんの冗談ですかッ!!」
「流石にそうだよな。(・・・怪しいな。後で聞いて回るか。)」
リンの嘘は速攻でガズールにバレていた・・・リンが嘘をつく時に少し間があるのをガズールはしっかりと覚えていたからだ。
早朝に野営地から出発した3人は、昼過ぎには転移門の前に着いていた。リンも昨日の事があり、反省していたので余計な行動はせずに進んだからだ。
『これが転移門なんですね・・・・ただの扉にしか見えないです。』
「そうだよな。というか、アピスは初めて人間の国に行くんだよな?騒ぎになるだろうけど、まぁ俺に任しておけよ。」
「出た。師匠の信用してはいけない言葉「任しておけ」」
「うるせぇ!!思っても言うなよ!心の中に閉まっておけっつーの。」
『あははは・・・頼りにしてます。』
こうして3人は道中に色々あったが、なんとか無事に転移門を超え城塞都市アルーンに行くのであった。
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