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第17章 恋愛不毛症候群
No,203 次々と記憶が蘇る
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【これは現在のお話】
こんにちは現在の理久です。
僕にとって隼人と別れた20代後半から30代半ばに掛けては、全くもって恋愛不毛な時代でした。
けれどもそれは、人生の中で最も多くの人と出会い、関わった時代だとも言えるのです。
つまりどう言う事かと言うと、恋愛と言う定義にこそ縁遠かったけれど、ことSEXの相手に関しては全く事欠かなかった時代だったとも言えるのです。
それって十分に恋多き時代だったのではないか?と思う方もいるかも知れませんが、僕が思うに恋とSEXは全く別物です。
女性やノンケの方には理解し難いかも知れませんが、ゲイの世界に身をゆだねていれば、その気にさえなればSEXなんていつでも出来ます。何せやりたい本能の男同士の行為ですから事は簡単です。
いや、この発言は同じゲイの方からの反発も多いかと思いますが、僕が言ったのは「その気にさえなれば」と言う事です。
その気にならなければ──つまり自ら積極的にゲイの世界に踏み込まなければ何事も起こり得ないのは自明の理です。
ただ都市部とそうでない所の格差は大きいかも知れません。が、現在ではネットのアプリによって、どんな片田舎に暮らしていてもゲイ同士が繋がる事は可能です。
現実、世の中には特定の相手など望まず、日々刹那的な肉体関係を楽しむゲイも少なくありません。
が、僕は違いました。
──僕はたった一人の特別な相手を探していました。
それは真面目とか貞操とか言う精神的な事ではありません。
当時はまだ「同性婚」なんてワードもありませんでしたが、僕は男女間で行われる「結婚」と同じように、男同士でも一生を添い遂げる事の出来る「パートナー」を探していました。
はっきりとそれを目標にしていたし、それは可能だと信じていたのです。
でも、そのためには行動を起こさなければなりません。部屋でじっと誰かが来てくれるのを待っていても無意味なのです。
部屋から飛び出してゲイの世界に飛び込み、自ら相手の部屋に押し掛けるくらいの気構えが必要だと、僕は今でもそれを信じて疑いません。
──もしこれを読んでいるゲイの方で、未だに勇気を出せず閉じこもっている方、我慢している方、ゲイの世界へ踏み込めないでいる方がいたら僕は強く訴えたい。
今のあなたが一番若いよ!
明日は一日老けるんだよ!
大丈夫!ゲイの世界にハズレ無しって知ってる?ノンケの皆さんは女性の嗜好に合わせようと四苦八苦してるけど、ゲイの世界ならデ○でもハ○でもチ○でも大丈夫だよ!それが大好きって需要があります。イケメンでなくてもOKなんです。特にイモ顔はひとつのカテゴリーになるくらい大人気です。女性からモテる男とゲイからモテる男はかなり違っているのです。女性にモテたいノンケのように、右に習えで脱毛したり眉を整えたりする必要もありません。若いってだけでもモテるし、老いたら老いたで「フケ専」って若者もうじゃうじゃいます。
人生180度好転するよ!!
──って、こう言う話じゃなかったっけ……(反省)
話を戻して。
だから当時、僕は積極的に多くの人と出会うよう心掛けていました。
二丁目にもよく出向いたし、ゲイ雑誌の文通欄もよく利用しました。また盆正月に故郷の鷹岡に帰省した時も、地元の店に出入りして顔を売ったりもしていました。
が、しかし、中々運命の人とは出会えません。
上京して直ぐに亮ちゃんと付き合い始め、セカンド・ラブでは隼人と5年間も付き合った僕にしたら、「恋愛」がこんなに手の届かない高みに有るだなんて全く予想していませんでした。
結果として、当時僕はどれくらいの人と出会って、どれくらいの人と関係を持ったのだろう?
いや、分からん!
正直、全く分からん!
ただ理解を求めたいのは、僕は無節操に日々の快楽に溺れていた訳ではなく、あくまでも唯一の人を探し求めていたのだ、と言う事実です。
──ただこうして思い返してみると、なんと自分の恋愛下手なことか……。
ああすれば上手く行っのか?
こうすれば別れずに済んだのか?──と、後悔ばかりのエピソード集です。
前章で僕はその時代に印象の強かった3人=藤吉、広橋君、レオンのエピソードを書きましたが、あれれ、書きながらどんどん当時の事を思い出してしまう。印象の薄かった筈の人の事まで思い出してしまう。
結果、前章に加えて「同級生の青木君」そして「プールで知り合ったマモル」のエピソードを書き散らかしました。
──そして記憶はさらに蘇る。
これは「私小説」であると共に、自分にとっては「備忘録」でもあると思うのです。
予定外ではありますが、この際せっかく思い出したエピソードは惜しみなくここで吐き出してしまう事に決めました。
30代の、フリーだった頃の恋愛エピソード──もう少しお付き合い下さい。
こんにちは現在の理久です。
僕にとって隼人と別れた20代後半から30代半ばに掛けては、全くもって恋愛不毛な時代でした。
けれどもそれは、人生の中で最も多くの人と出会い、関わった時代だとも言えるのです。
つまりどう言う事かと言うと、恋愛と言う定義にこそ縁遠かったけれど、ことSEXの相手に関しては全く事欠かなかった時代だったとも言えるのです。
それって十分に恋多き時代だったのではないか?と思う方もいるかも知れませんが、僕が思うに恋とSEXは全く別物です。
女性やノンケの方には理解し難いかも知れませんが、ゲイの世界に身をゆだねていれば、その気にさえなればSEXなんていつでも出来ます。何せやりたい本能の男同士の行為ですから事は簡単です。
いや、この発言は同じゲイの方からの反発も多いかと思いますが、僕が言ったのは「その気にさえなれば」と言う事です。
その気にならなければ──つまり自ら積極的にゲイの世界に踏み込まなければ何事も起こり得ないのは自明の理です。
ただ都市部とそうでない所の格差は大きいかも知れません。が、現在ではネットのアプリによって、どんな片田舎に暮らしていてもゲイ同士が繋がる事は可能です。
現実、世の中には特定の相手など望まず、日々刹那的な肉体関係を楽しむゲイも少なくありません。
が、僕は違いました。
──僕はたった一人の特別な相手を探していました。
それは真面目とか貞操とか言う精神的な事ではありません。
当時はまだ「同性婚」なんてワードもありませんでしたが、僕は男女間で行われる「結婚」と同じように、男同士でも一生を添い遂げる事の出来る「パートナー」を探していました。
はっきりとそれを目標にしていたし、それは可能だと信じていたのです。
でも、そのためには行動を起こさなければなりません。部屋でじっと誰かが来てくれるのを待っていても無意味なのです。
部屋から飛び出してゲイの世界に飛び込み、自ら相手の部屋に押し掛けるくらいの気構えが必要だと、僕は今でもそれを信じて疑いません。
──もしこれを読んでいるゲイの方で、未だに勇気を出せず閉じこもっている方、我慢している方、ゲイの世界へ踏み込めないでいる方がいたら僕は強く訴えたい。
今のあなたが一番若いよ!
明日は一日老けるんだよ!
大丈夫!ゲイの世界にハズレ無しって知ってる?ノンケの皆さんは女性の嗜好に合わせようと四苦八苦してるけど、ゲイの世界ならデ○でもハ○でもチ○でも大丈夫だよ!それが大好きって需要があります。イケメンでなくてもOKなんです。特にイモ顔はひとつのカテゴリーになるくらい大人気です。女性からモテる男とゲイからモテる男はかなり違っているのです。女性にモテたいノンケのように、右に習えで脱毛したり眉を整えたりする必要もありません。若いってだけでもモテるし、老いたら老いたで「フケ専」って若者もうじゃうじゃいます。
人生180度好転するよ!!
──って、こう言う話じゃなかったっけ……(反省)
話を戻して。
だから当時、僕は積極的に多くの人と出会うよう心掛けていました。
二丁目にもよく出向いたし、ゲイ雑誌の文通欄もよく利用しました。また盆正月に故郷の鷹岡に帰省した時も、地元の店に出入りして顔を売ったりもしていました。
が、しかし、中々運命の人とは出会えません。
上京して直ぐに亮ちゃんと付き合い始め、セカンド・ラブでは隼人と5年間も付き合った僕にしたら、「恋愛」がこんなに手の届かない高みに有るだなんて全く予想していませんでした。
結果として、当時僕はどれくらいの人と出会って、どれくらいの人と関係を持ったのだろう?
いや、分からん!
正直、全く分からん!
ただ理解を求めたいのは、僕は無節操に日々の快楽に溺れていた訳ではなく、あくまでも唯一の人を探し求めていたのだ、と言う事実です。
──ただこうして思い返してみると、なんと自分の恋愛下手なことか……。
ああすれば上手く行っのか?
こうすれば別れずに済んだのか?──と、後悔ばかりのエピソード集です。
前章で僕はその時代に印象の強かった3人=藤吉、広橋君、レオンのエピソードを書きましたが、あれれ、書きながらどんどん当時の事を思い出してしまう。印象の薄かった筈の人の事まで思い出してしまう。
結果、前章に加えて「同級生の青木君」そして「プールで知り合ったマモル」のエピソードを書き散らかしました。
──そして記憶はさらに蘇る。
これは「私小説」であると共に、自分にとっては「備忘録」でもあると思うのです。
予定外ではありますが、この際せっかく思い出したエピソードは惜しみなくここで吐き出してしまう事に決めました。
30代の、フリーだった頃の恋愛エピソード──もう少しお付き合い下さい。
応援ありがとうございます!
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