カンナビスグロワー

花穂

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序盤

カウチロック

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 午後7時過ぎ、シャワーを浴び終えた俺はエアコンの風を直で浴びながら斎藤の言葉を思い出していた。

「じゃあ8時頃に迎えに行くから用意しとけよ!一緒に取りに行くからな!」

 取りに行くと言うのは勿論''大麻''の事だろう。正直嫌だったが斎藤一人に行かせるというのも気が引ける。それに、「お前は少し離れた場所で見てればいいから!」という斎藤の言葉で少し安心してしまったとこもある。

 まるで大きな要求をしたあとで小さな要求をすると承諾し易くなるっていう心理学のアレだ。
 とにかく覚悟を決めるしかない俺は冷蔵庫からペットボトルの水を取り出し一気に飲んだ。

 斎藤が迎えに来るまで少し時間に余裕があったのでスマホで大麻の事を調べてみる事にした。

「大麻 安全」、「大麻 依存」、「大麻 購入」

 やはり、社会問題になっているだけの事があり、それなりの件数がヒットする。幻覚や幻聴、脳への影響や依存の問題。だが、逆に複数のサイトでは真っ向からそれらを否定し、大麻の有用性をアピールしているものがあった。

 どれが正しい情報かなんて分からないが、とにかく日本の法律で禁止されていることは確実なのだ。そう考えると改めてこれから行う事への罪の意識が大きくなったが時計を見ると午後7時50分を回っていた。

「ヤベ、こんな時間かよ。」

 不安は少し大きくなっていたが、時計を見た俺は気付かぬ間に過ぎた時間に焦り残りの準備を進めることにした。

 準備を終えて暫くすると机の上に置いてあったスマホが鳴った。

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