子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

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学生期 参 2

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…それから数週間後。


「えー、明日は三学年に上がって初めての野外学習となりますので、みなさん遅刻しないように」

「先生!今回はどこまで行くんすか!」

「第五階層までを想定していますが…状況次第では六階層まで、でしょうか」

「うおー!ついに五階層かー!」

「こりゃ今日は早く寝ねぇとな!」


帰りのホームルームで担任の報告に男子生徒が質問し、担任が予定を告げるとクラス中が盛り上がった。


「では解散で」

「第五階層って事はオークだっけ?」

「そりゃ違うダンジョンだろ。明日行くトコは『ダチョー』だ。オークは四階層」

「だったな…勘違いしてたぜ」


担任が教室から出て行くとクラスメイト達が明日行くダンジョンの復習を始めるので俺も寮に戻る事に。



翌日。



俺らは始業の一時間ほど前に正門へと集合して待機していた馬車に乗り込み…


約一時間ほどかけていつもの場所である一番近くの初心者用のダンジョンへと到着した。


「ではリデック君。お願いします」

「はい。じゃあこれからダンジョンに入る前に…」

「第五階層にはダチョーで、六階にはグリーズベアーだろ?」


馬車から降りると担任が引率を任せてくるのでみんなの前に立っていつもの確認をしようとしたら、男子生徒が笑いながら先に答える。


「そうだ」

「ダチョーの特徴は脚力の強さと体力の多さでしょ?あと脚にばっか注意してるとくちばしで攻撃してくるとか」

「その通り。一応体格の割に非常に素早いから攻撃が当たらなかったり避け切れない時もあるから、常に防御を意識しながら戦う事」


女子生徒も俺が言う前に魔物の情報を先に話すので俺は肯定しながら補足した。


「確か体当たりとか、のしかかりも危ないんだよな?」


すると男子生徒の一人が魔物の攻撃方法について聞いてくる。


「もちろん。ただ体当たりはともかく、のしかかりは立ってる相手にはほとんどやらないから倒されても直ぐに立ち上がれば大丈夫だと思う」

「分かった」

「倒されないようにうまく立ち回らないと…」


俺は軽く説明しながら対処法を話すとクラスメイト達は気を引き締めるかのように返す。


「…問題は第六階層のグリーズベアーだな。無理や無茶せず、勝てないと思ったら逃げろよ」

「おう!分かってる!」

「よし、んじゃ行くか。自分が先行します」

「はい。よろしくお願いします」


俺が念のために釘を刺すと男子生徒が笑いながら返事をするので、俺は担任に報告してからダンジョンへと入った。


「目標は第五階層だから変に寄り道せずに真っ直ぐ行くぞ。時間も惜しいし」

「おう!」

「分かった!」

「行くぜ!」


階段を降りてダンジョンの第一階層に入り、そう告げるとクラスメイト達は了承の返事をして階段へと向かう。


…そして移動する事、30分後。


通り道に居た魔物だけを倒し、必要最低限の戦闘に留めて進んでいたので結構早く第五階層まで着いた。


「…じゃあ解散。何かあったら迷わず呼べよ」

「分かってるって!よっしゃー行くぞー!」

「「「おおー!」」」


目的の階層に着いたのでみんなに自由行動を伝えると男子生徒の一人が掛け声を上げ…


クラスメイト達も声を上げて返し、グループごとに分かれ出す。


「クエー!」

「うわっ!」

「大丈夫か?」

「ああ」

「ギッ…!」

「周りにいたゴブリンは片付けたよ!」


…ダチョーが一体ならまだしもゴブリンやコボルトといった雑魚も居るからか、クラスメイト達は自分達で考えて二グループの6人から8人で協力していた。


「くそっ!ダチョーがソッチに向かった!」

「なんだって!おい、俺が相手をするからソッチは二人で頼む!」

「ええっ!?…分かった!」


流石にクラスメイト達もアッチコッチに逃げ回り…


次々と戦う相手を変えながら場をかき乱していく魔物に苦戦しながらも他のグループと連携を取りながらなんとか柔軟に対応する。


「グエー!」

「グエー!」

「「グエェ!!」」

「ははは」


クラスメイト達が苦戦し、ダンジョン内を自由に駆け回るダチョー達を見ながら俺は他の奴らの戦いを見るのは面白いな…と思いながら笑う。
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