子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

文字の大きさ
362 / 480

青年期 298

しおりを挟む
…それから適当に話しながら魔物を倒して先に進み、第六階層へと降りる。


「あ、グリーズベアー」

「グオー!!…グッ…!」


女の子は魔物を発見すると肩にかけてた猟銃を取って構えながら近づき、魔物がコッチに気づいて威嚇すると女の子が発砲して一撃で仕留めた。


「おおー、対物ライフルを使わずともグリーズベアーを一発か」

「今使ったのは散弾じゃなくて一発弾だからね。流石に距離を取りすぎると一発では死なないけど」

「へー。ソレ散弾銃だと思ったのに違うのか」

「散弾も撃てるよ?弾を変えれば、ね」


分身の俺が感心して褒めるように言うと女の子は魔物素材を拾いながら返し、意外に思って聞くと女の子が軽く説明するように告げる。


「でも魔物に囲まれた時ぐらいかな?散弾を使うのは」

「散弾って防弾チョッキを抜けないんだっけ?」

「うん。でもフルヒットすれば衝撃で骨を折るどころか内臓にまでダメージを与える事が出来るけど」


女の子の発言に分身の俺が確認すると女の子は肯定しながらも条件次第でダメージが甚大になる事を話す。


「…防弾チョッキって薄いからな…鎧とか着込んでる相手には効果薄そう」

「それは鎧の質にもよるんじゃない?まあその場合は今みたいに一発弾を使えば良いんだけど」

「…グリーズベアーでも一撃ならかなり質の良い鎧じゃないと防ぐのは無理だな。ドラゴンの鱗レベルの強度が無いと厳しいか…?」

「ドラゴンの鱗って硬いもんね…この一発弾でも少しのヒビしか入んないし」


分身の俺は騎士を相手に想定しながら言うと女の子が否定的に返して猟銃を持ち上げ、分身の俺が予想を話すと女の子は思い出すように肯定した。


「…お、いた」

「グルル…!」

「えっ!?」


分身の俺が魔物を発見して近づくと魔物は珍しく威嚇をせずに唸るといきなり体当たりをして来ながら噛みついてくる。


「グルァ!!」

「はっはっは、よしよし」


何故か知らんが魔物が凶暴化しているので分身の俺は魔物に馬乗りにされて両手の爪で激しく引っかかれてる中、笑いながら魔物の腹を撫でて宥めにかかった。


「…グルル…!」

「…あ、大人しくなった」


魔物は警戒した様子で唸ると分身の俺の上から退き、女の子が意外そうに言う。


「さあ、おいで」

「グルル…!」


分身の俺が立ち上がって両手を広げると魔物は両手を上げて威嚇した後にいつも通り腕を大振りして引っ掻いてくる。


「…そろそろか。おやすみ」

「…グッ…!」


分身の俺は魔物に貫手を突っ込むと心臓抜きをせずに核を掴んだまま握り潰して倒す。


「…グリーズベアーの体当たりくらって、肩を思いっきり噛みつかれて、馬乗りに潰されて、その状態からめちゃくちゃ引っかかれても無傷とか流石にヒく」

「まあ普通なら噛みつきの時点で死ぬな。鎧の質にもよるが」

「どんなに上質な鎧だったとしてもその後の馬乗りで死ぬよ。そんな即死コンボ喰らってんのに笑って魔物の凶暴化を解くとかマジで人間の耐久力じゃないって」


魔物素材を回収してると女の子がドン引きした様子で言い、分身の俺が適当に想定を話すと女の子はツッコミを入れるように返して人を人外扱いしてきた。


「魔物じゃなかったとしても、対刃装備で固めたプロレスラーが熊に押し倒されたら普通死ぬからね?」

「そうか?じゃれてるだけなら重さに耐えられれば生還できんじゃね?」

「…確かに。私の例えが悪かったかも…プロレスラーならワンチャン死ななそう」


女の子の呆れたような感じでの例えに分身の俺が反論すると女の子は納得して前言撤回するように返す。


「しっかし魔物が凶暴化してたって事は…誰かが倒し損ねたやつだな」

「あんまり弱ってる様子は無かったからちょっと戦って直ぐに逃げたんじゃない?」

「かもしれん」


分身の俺が予想を話すと女の子も予想で返し、分身の俺は賛同する。


「凶暴化してると威嚇しないで即襲いかかってくるから厄介なんだよねぇ…いつもなら先手を取れるのに後手に回されるし」

「俺は大抵後手だからあんま関係ないな。なんならカウンターで先手に持ち込めるし」

「はいはい。羨ましい羨ましい」


女の子の嫌そうな顔でのため息混じりの発言に分身の俺が適当な感じでそう返すと女の子は雑に流した。


「…ってか肉落ちた?」

「落ちたぞ。ほら」

「あ、ホントだ。ソッチのあまりの人外さにびっくりしてて見てなかった」


女の子は少し考えて確認するように尋ね、分身の俺が容器を取り出して開けて見せると嬉しそうな顔になる。


「…うーん…なんだか小腹が空いてきちゃったなぁ…」


…先に進んで行くと女の子が魔物を倒した後にお腹に手を当てながら呟く。


「残念ながら今は拾った肉しか持ってないぞ。ダンジョンに落としたら大変だから予備のポーチしか持って来てないし」

「…パンとチーズは持ってるから肉少しちょうだい。グリーズベアーのやつ」


分身の俺がいつものポーチを持ってない理由を誤魔化すように嘘を吐くと女の子は少し考えて魔物の肉を指定して要求してきた。


「ナイフ持ってる?」

「はい」

「何枚食べる?」

「二枚…三枚!」

「はいよ」


分身の俺の確認に女の子が皮のケースに入ったナイフを取り出して差し出し、魔物の肉を取り出して尋ねると女の子は指で数を示しながら答えるので分身の俺は肉を薄く切って渡す。
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位 転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

処理中です...