クラスまるごと異世界転移

八神

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…それから一時間後。


「おっつー、みんな町に送って来たぜ。ほい差し入れ」

「おお!藤、ナイス!」

「ナイス。斉藤は?」

「とりま住吉んとこ連れてって海の家の住所教えた」


藤原が戻って来ると俺と柴田の指示通り大量の食料と共にキャンプ用品も持って来てくれていた。


「さて、こっからは持久戦だな」

「だな。どうせ暇だしこの紙でトランプとかウノ作ろうぜ」

「将棋も作っとくか」


俺は別空間に大量に召喚している兵士とは別にココにも数体の兵士を喚び出し、テントや簡易調理設備とかを設営させる。







「あがりー!一番!」

「ウノって言ってねーから」

「は?言いましたー!小声でちゃんと言いましたー!」

「いやみんなに聞こえねぇと意味ねぇだろ。カード引け」

「ぐっ…!」

「…ほい、これで詰み。もう一局やるか」





ーーーーーーーー




「…ダウト!それダウト!」

「残念でした」

「ぐわっ!ぐわっ、ぐわっ…!」

「なあ海、コイツ将棋弱すぎて相手にならねーよ」

「ああ?じゃあ戦法とか教えろよ。そうしたら少しマシになるかもな」

「おい海ー。始めていいか?」

「ああ、俺が抜けた分は兵入れとくわ」


俺が柴田から将棋の戦法を盤面見ながら教えてもらっていると藤原は焦れたように再開を促してくるので適当に返す。


「これが藤井システムっつって四間飛車急戦みたいな感じ」

「へー、そんな名前が付いてんだな。ただの四間飛車と違いが分からんが」

「んで奇襲戦法として…引き角、鬼殺し、パックマンってとこか」


柴田は紙で出来た駒を動かしながら色々な攻め方や受け方を説明していく。


「どうだ?」

「ま、いけるだろ。感想戦とかやればもっと上達すると思うぜ」

「ダウト!いえー!」


俺は柴田の確認にそう返してから藤原の所に戻る。



…翌日。



「レイズ。俺は5個だ」

「ほう?いいのか?俺もレイズ。8個だ」


朝早くから目が覚めてしまったので同じく早く起きている藤原と暇つぶしにポーカーでもやる事に。


「…コールだ!俺はツーペア」

「勝った。3カードだ」

「ぐわー!またか!昨日からお前なんかイカサマしてんじゃね!?ディーラーになんかさせてんだろ!」


俺に負けた藤原が悔しそうに不正を疑い出す。


「アホか、マーブルチョコごときにイカサマなんてするかよ」

「ぐぬぬ…!昨日は30個もあったチョコが残り4つ…!次の勝負にオールインだ!」

「はよー…って、まだやってんのかよ」


藤原が残りのマーブルチョコを全て賭けると柴田がテントの中から起きて来る。
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