クラスまるごと異世界転移

八神

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「で、でもよぉ…」

「やめとけ藤。俺らの負けだ…ぐうの音もでねー」


更に言い訳をしようとした藤原を柴田が何か悟ったのか察したのか…これ以上の会話はマズイと思ったのか無理やり打ち切った。


その後、昼食を食べ終わった俺は仕事があるので一足先に城へと向かう。


そして料理長やパーティーを仕切る貴族の人と料理や給仕といった仕事の段取りとかを打ち合わせする。


「いやー、兄ちゃんが来てくれて助かったぜ。内部政争のせいで第一王子に対する他の派閥からの妨害がどんどん酷くなっていってなぁ…」

「あー、料理長が言ってた妨害だのって権力争いの事だったのか」


料理長の言葉に俺は厨房に5人しか居ない料理人を見ながら納得して返した。


「ったく、こんなめでたい場ぐらい仲良くやりゃあいいものを…」

「もしかして給仕が3人しか居なかったのも派閥とかが関係してんの?」

「ああ。金や権力で圧力をかけて人手を減らす事で場を潰そうとしてんだろうな」

「んな事してなんになんの?」

「第一王子のメンツや信用を落とそうとしてんだよ。『コイツは王様に相応しくない』つって第二第三の王子を担ぎ上げるって寸法だ」

「へー」


思いのほか内部情報に詳しい料理長の説明に俺は少し感心しながら呟く。


「…っと。そろそろ時間だな」

「お、ホントだ」


料理長と適当な雑談をしているといつの間にかパーティーの開始時間に近づいて来たので俺はクラスメイト達と合流するためにホールへと向かった。


「うーす」

「あ、海原君」

「海、お前おせーぞ。もう始まるって」

「時間に合わせて来たんだよ」


俺はホールで藤原と斉藤の二人と合流してパーティーの開催式的なやつを一緒に見る。


「お。アレが第一王子か…んで隣にいるのが……んん!?」

「なあ、海…アレって…」


パーティーの主役である第一王子が登場して来たんだけど…その隣には見覚えのあるような顔の女性が。


「もしかして、佐藤さん!?」

「佐藤…佐藤!?」

「…マジか。んな事があるんだ…」


まさかのクラスメイト女子の登場に俺らは驚きながら柴田の方を見ると住吉から聞いたみたいでアイツらも驚いていた。


にこやかな笑顔で周りに手を振っていた佐藤も俺らを見て気づいたらしく…


一瞬固まったような雰囲気を出して顔を逸らし、別の所を向いて柴田達を発見するとものすごい顔になった。


が、直ぐに気持ちを切り替えたのか一瞬で元の笑顔に戻る。


「王子の婚約者がクラスメイトの女子かぁ~」

「んな偶然もあるんだな」

「でもドレス姿似合ってるしとっても綺麗…」


藤原がなんとも言えないような感じで呟くので俺も同じ気持ちになりながら返すと斉藤が羨ましそうに呟く。
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