クラスまるごと異世界転移

八神

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…翌日。


「おおー、流石に行動が早いな」

「ま、だからなんだって話だけどな」


飛空船乗り場で兵士達が似顔絵の書いてある手配書を持って一人一人の顔をチェックしているのを見ながら俺らは時計を見た。


「で、海どうよ?」

「やっぱり斉藤と住吉は顔が割れてないみたいですんなり乗れたな。二人の間とその前の列三つの席に俺の兵が座ってる」

「ほうほう…オッケーオッケー」


柴田が状況を聞いてくるので俺は今のところ問題なく上手くいってる事を説明して藤原が頷きながら返す。


そして出発の時間に飛空船が離陸するのを見て俺らは藤原のスキルで事前に配置していた兵達と入れ替わって乗船する。




「…ん?お前らの顔…まさか!」

「うわ、そっこーで気づかれたわ」

「海」

「オッケー」


通路を歩いていた兵が直感かなんかで俺らに直ぐに気づいてしまったので…


飛空船に乗っている兵達は全て外に追い出して代わりに俺の兵を少し召喚して中を巡回させる事にした。




ーーーーーー




「…こんなところにもか」

「意外と情報の伝達がはえーな」

「ま、俺らには関係ないんだけどな」


乗り継ぎで降りる時にもやはり兵士が手配書を持って一人一人の顔をチェックしているので、俺らは藤原のスキルを使って降りて別の飛空船にも同じ方法で乗船する。





「流石にココまでか」

「そりゃあ国が違うからな」

「他の国で勝手に自分の国の兵を動かしたら国際問題になるらしいぜ」

「あたりめーじゃねーか」


乗り継ぎの飛空船に乗って警備の兵を見ながら俺が呟くと柴田が反応し藤原が説明するとその内容に柴田がツッコんだ。


それから約半日後、ようやく前の国へと到着。


「…ふー…ようやく着いたか…ってか、なんかあの国に居た時間よりも移動してる時間の方が長く感じねー?」

「確かに」

「…考えてみたらそーだな」


俺の問いに藤原が頷き柴田も少し考えて同意する。


「さーて、王都に向かうか。とりあえず佐藤に深山を庇ってもらわねーといけねーし」

「そーだな。…ってか結局あの家わざわざ改築しなくて良かったんじゃねーか?」

「いやー、まさかこんなん追われる事になるとは思わねーし。しょーがなくね?」


だいたい昼頃には王都に着くだろう…と予想しながら馬車に乗って適当に雑談した。


…そして昼頃、予想通りの時間に王都へと到着。


「んじゃ、俺は深山を連れてくわ」

「海原くんよろしくね」

「じゃー俺らは一応家を掃除しとくか?」

「そだな。約一週間ぐらい空けてたんだから掃除しねーとな」


王都の入口で柴田達と別れ、俺と深山が乗る馬車は城へと向かう。
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