クラスまるごと異世界転移

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「おー、こんな田舎にもやっぱでけぇ家はあるんだな」

「逆に田舎だから建物がでけぇんじゃねーの？」


俺は兵に荷物を運ばせるついでに家の掃除を手伝っていた柴田と藤原を先に新居へと案内した。


「つーかよくこんな良い家があったな。やっぱ田舎だからか？」

「なんか貴族が養生するための別荘として使ってたけど深山のおかげで要らなくなったんだと」

「んだそりゃ。バタフライ効果かよ」

「まーなんでもいいじゃねーか。やっぱ拠点は広くねーとな！」


柴田の問いに店員から聞いた話をすると藤原が呆れたように返したが柴田は適当な感じで話題を変える。


「って、うおっ！？この家温泉あんの！？」 

「マジで？マジだ！」

「さっき言ったじゃねーか。風呂場が温泉で二種類あるって」


野郎三人で適当に話しながら家の中を見て回ってると風呂場で藤原と柴田が驚くので俺は呆れたように返す。


「あー風呂場二つってそういうことね。てっきり外にあると思ってたから」

「あと一つは露店風呂だぞ」

「マジで！？んじゃ俺早速入ってくるわ！」

「あ！藤てめー！抜け駆けすんな！俺が先だあー！」

「いや、まだ掃除してねーって」


俺の話を聞いて藤原が急に走り出すので柴田もダッシュで追いかけ俺は歩いて後を追う。


…そして昼に女子達を新居へと案内してそれぞれの部屋を決めた。


「お家の中にも温泉って凄くない？毎日入りたい放題だよ！」

「ホント！海原よくこんな家を見つけたね！」

「どっかの貴族が深山のおかげで養生する必要がなくなって別荘を売ったんだと」


昼食を食べながらはしゃぐ深山と住吉に俺は柴田達に話した理由をそのまま話す。


「へー！じゃあミミちゃんのおかげでもあるんだ！」

『だが家を買ったのは海殿だろう？』

「「確かに」」


斉藤の発言に永江が反論すると深山と斉藤が同時に頷いた。


「ま、最悪土地が広いとこを買って改築するっつー手もあったけどな」

「おめーの兵はホントなんでもありだな」

「ありがてー話ではあるけど、ここまで依存度が高いと怖えーわ」

「なーにが依存度だよ。藤、おめーソッチに目覚めたのか？」

「「「え？」」」


俺らの冗談混じりの会話を聞いて何故か女子達が一斉に藤原を見る。


「いやいや！いやいやいや！なんでそんな目で俺を見んの！？ただの冗談だろ？なあ海！」

「いやどう考えても冗談だろ。なに焦ってんだ？お前」


斉藤達に見られている藤原が焦った様子で俺に話を振ってくるので呆れたように返す。