クラスまるごと異世界転移

八神

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…朝食後に女子達に話を通し、永江に注意を促してから俺らは馬車に乗ってダンジョンへと向かった。



そして馬車に乗る事、数時間。



 「…ココか。意外とかかったな」

「んじゃ、早速行こーぜ」

「そだな」

「おう」


柴田が松明を取り出して先に洞窟の中に入って行くので俺と藤原も後から続いて中に入る。


「うへー…スケルトンが居やがる。なのにボスがリッチなのか?」

「なんか違ぇのか?」


藤原が骸骨兵士を見ながら不思議そうに呟くので俺は疑問を尋ねた。


「そりゃな。リッチっつったら魔法使いだから部下とか手下も魔法関係の魔獣が集まんのよ」

「この前ん時は居なかっただろ?」

「…あー、確かに」


柴田の説明を聞いた後に藤原がそう聞くので思い出してみると確かに前の時に似たようなヤツを見た記憶が無い。


「スケルトンが居るって事はやっぱりボスは二体か?」

「あの受付嬢から聞いたやつなんだっけ?」

「スカル。『亡霊王』とか呼ばれてるスケルトンの上位種よ」


藤原がど忘れしたかのように名前を聞くと柴田は俺に説明するかのようにボスの名前を教える。


「あーだっただった…アイツ強ぇんだよな」

「そうか?確かに全然倒れなくてウザかった記憶はあるけどよ」

「どっちだよ」

「あいつリッチと違って無駄に打たれ強くてウザいぐらいにタフの癖にリッチばりのクソみたいな火力があるからな」


藤原と柴田で認識の違いが出てるので俺がツッコむように聞くと藤原が嫌そうに説明した。


「あー、俺ん時は攻撃と防御縛ってたからそこら辺は全然だったな」

「おーおー羨ましい事で。戦闘に関しちゃ柴のスキルはぶっ壊れだな」

「言うほどか?おめーみてーに隔離する奴がいねーと要介護だぜ?」


柴田が当時の状況を話すと藤原が頭の後ろで手を組んで羨ましがりながら言うも本人は納得してないように嫌そうな顔で否定する。


「んじゃ死皇帝とか死大帝の装備みたくダメージとか縛って1にしたら良いんじゃね?」

「あ」「お」

「…ん?もしかして俺、またなんか閃いた?」


藤原が嫌味ったらしい皮肉めいた言い方をするも俺と柴田が『そんな発想があったか!』と思って呟くと藤原が少し考えてドヤ顔で聞いてきた。


「柴、お前のスキルってダメージとか縛れんのか?」

「知らん。やった事ねーし、そもそもんな事考えた事もねーわ」

「いやー、言った本人が否定すんのもアレだけど流石に無理くね?」


俺の問いに柴田が否定すると藤原も難しそうな顔で否定してくる。
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