クラスまるごと異世界転移

八神

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「お、コレで最後か。んじゃ終わりね」

「いやいやいや!待って!嘘でしょ!このタイミングで話逸らす!?」

「どうせおめーには関係のねー事だから話しても意味ねぇし。それより金」


兵士が最後の木箱を積み上げたので俺がそういうも佐藤がさっきの話に興味があるようにいうが適当に流して代金を要求する。


「う…あとで絶対話してよ!」

「はいはい」


佐藤は金を用意しようと城の方へと歩きながら追求して来るが俺は適当に受け流した。




ーーーーーー





「はい。お望みどおり色をつけて55万にしといたから」

「お、やったね」


佐藤もようやく成長したのか自室で報酬を渡す際に金額を増やしたかのような事を言いながらテーブルの上に置いていく。


「だから次もよろしくね」

「他の方法を考えとくよ」


佐藤の裏を含むような言い方に俺はテーブル上の6つの袋を受け取りながらきっぱりと拒否するように返した。


「…まあソコは無理強い出来ないから諦めるとして…じゃあ代わりに知恵を貸して」

「知恵?」

「そう。特産品とか名産品とか…なんか良いアイディアがないか、深山さん達とか男子達にも聞いてみて?」

「まあソレぐらいなら構わねぇけど…」

「言わなくても分かる!まずは領内を安定させるのが先、って言いたいんでしょ?とりあえず時間がかかりそうだから先に手を打ってるだけだから」


俺が了承すると佐藤は考えを読み取ったかのように先に言い訳を言ってから理由を説明し始める。


「へー。急に物分かりが良くなったじゃねーか」

「…おかげさまで、ね!」


俺の意外に思いながらの呟きに佐藤はジト目のような目を向けながら皮肉を言うように返す。


「いやー、そこまで感謝されると心を鬼にした甲斐があったってもんだぜ」

「褒めてないし!感謝して…少しは、ほんのちょっとは感謝してるけど、そこまでじゃないし!」

「ははは。まあ商売頑張れよ」

「…大丈夫。既に下調べは済んでるから」


20万は黒字になる予定だし…じゃ。と返して佐藤は先に部屋から出て行く。


「さて…特産品、か…」


俺も佐藤に頼まれた事を考えながら呟いて部屋から出る。


「お、兄ちゃん。今日も遊びに来たのか?」

「まあね。あと聞きたい事があって」

「聞きたいこと?」

「そそ、佐藤がなんか特産品とか名産品を作ろうと考えてるらしくてな。料理長なら色々知ってそうだし」

「ほお、特産品に名産品か…大抵そこの地域で良く採れる物をウリにしているからなぁ。で、あの娘っ子のところは何が採れるんだ?」


俺が厨房に行って聞くと料理長は少し考えた後に聞き返してきた。


「さあ?ソレが無いからこれから作ろうとしてるんじゃないの?」

「なるほどな。それじゃ工芸品よりも加工品がいいかもしれん。食料なら動物よりも植物の方が良い」


料理長は俺の適当な言葉に頷くとちゃんとした提案をしてくれる。
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