クラスまるごと異世界転移

八神

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「…いや、でも洗濯とか考えたら近いうちに買いに行かねーかな?」

「…水着プレイか…ありだな」

「水中でヤるんなら事前に言えよ。その後掃除しねぇといけねーし」


椅子に座っての柴田の予想に藤原が女子達を見ながら想像したように真面目な顔で頷くので俺は今のうちに釘を刺しとく事に。


「つーか永江のやつ泳ぎ方ヤバくね?」

「完全に蛇だな」

「人と同じ身体でも蛇と同じ事ができるってある意味凄ぇわ」


水面に浮かびながら右に左に蛇行して進む永江を見ながら藤原が聞いてくるので俺と柴田は賛同した。



…そして翌日。



「…この後釣り行かね?」

「「釣り?」」


いつものように朝から野郎三人で狩りゲーをしてると9時ぐらいになって藤原が唐突に提案してくる。


「そーそー。意外とおもしれーぜ?」

「釣りか…小学生ん頃に少しだけやった事あるけど、釣れないと面白くなくね?」

「俺も昔少しだけやった事あるけど暇だったからすぐに飽きたな」

「チッチッチ…分かってねーな…良いか?釣りってのはただ魚を捕るだけじゃねーのよ。自分との闘いよ?」

「なんだそりゃ」

「意味分からん」


俺と柴田が難色を示すと藤原は人差し指を振って急に意味分からん事を言い出した。


「魚がエサに食いつくまで待つ忍耐力と集中力が必要でな。ソレを鍛えるために空いた時間を使って瞑想しとくわけだ」

「自分との闘いいるか?ソレ」

「集中力と忍耐力を鍛えるのは自分との闘いだろうがよー!えー!釣りを極めると魚の気配が分かるから達人になると入れ食い状態になるんだぜ!」

「なんだそりゃ」

「意味分からん」


藤原の説明に柴田が聞くとえらいテンションを上げながら力説してくるので柴田と俺は呆れながら返す。


「とりあえずやってみれば分かるって!コレ終わったら行こうぜ!」

「はいはい」

「しょうがねーな…」


藤原がしつこく勧めてくるので俺と柴田は面倒になって折れた。


「で、釣竿とかどうすんだ?」

「どっかの釣具屋で買う」

「んじゃ持って行くのは椅子とクーラーボックスぐらいか?」

「あと帽子とか…そうだな、パラソル的なのも欲しいか。サマーベッドもありゃ上等なんだが…」

「ソレ釣りじゃなくて海水浴じゃね?」

「浜辺で必要な物ばっかじゃねーか」


ゲームのクエストが終わったので電源を切りながら聞くと藤原は考えながら必要な道具を話し、ソレを聞いて俺と柴田がツッコんだ。


「日差し対策だからしょうがねーだろ。ただ座ってるだけだと腰も痛くなるし」

「瞑想はどうしたんだよ」

「忍耐力のカケラもねぇじゃねーか」

「…ま、まあ俺は経験者とはいえ素人だからな。達人と比べたら劣るのはしょうがない」


理由を話す藤原にまたしても俺と柴田がツッコむと言い訳をし始めた。
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