クラスまるごと異世界転移

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「…あ、そういや飯島のスキルさ」

「ん？」

「なんかレベル50で覚醒するらしいよ」

「「「「覚醒！？」」」」


清水の言い忘れてたかのような何気ない一言に俺ら野郎全員の驚く声が被る。


「う、うん。具体的にどうなるかまでは分かんないし、覚醒したらどんな効果があるかも分かんないけど…」

「マジ？じゃあ俺のは？」

「藤原のは…ってか飯島以外には居ないね。深山さん達も含めてこの場では飯島だけ」

「…マジか…」


藤原が興奮したように聞くもどうやら固有スキルの覚醒の対象は飯島だけらしく、ガッカリしたように呟く。


「…コピー能力の覚醒ってどうなるんだ？」

「そりゃお前…色んな能力をストックし放題とか？」

「逆に奪うとか盗む関連になると怖くね？」

「いやー、流石にソレはねぇだろ。もしスキルを奪えるようになったとしても佐藤とか清水の例からいってクラスメイトは対象外だろうし」


柴田の疑問に俺が考えながら返すと藤原が最悪の予想をして柴田はソレを否定しながら考察するような想像を話す。


「もしかしたらコピーしたスキルを同時使用可能になるとか？」

「スキルの併用かぁ…海原と藤原のチート移動を一人で出来るようになる、ってかなりのぶっ壊れじゃない？」

「もしそうなったら柴と深山のをコピーするだけでもはやバランスブレイカーだしな」


清水が予想して言うと佐藤が応用を考えながら案を出して聞いてくるので俺も案を出しながら同意した。


「…でもレベル50って流石に無理じゃないかな…？」

「委員長のレベルって今どれくらい？」

「さあ？多分灯のスキルなら分かると思うけど…」


ポツリと呟いた飯島を見て俺が清水に聞くと佐藤に話を振る。


「いやいや、人のレベルとかステータスを本人の許可無く勝手に言えるワケないでしょ」

「「「そりゃそうだ」」」


佐藤の常識的な観点からの返答に飯島を除く俺らの反応と言葉が被った。


「僕なら別に構わないけど…」

「おー、流石は委員長。器がデカイ」

「…まあ本人が良いって言うんなら…えーと、レベル18でスキルレベルが1」


飯島が許可を出すと藤原が弄るようにニヤニヤ笑いながら言うので、佐藤は呆れたようにため息を吐いて飯島の現在のレベルを教えてくれる。


「スキルレベル1？」

「まあそんなもんでしょ」

「公平にあなた達のも飯島に教えるからね」

「お。俺から？」

「…はあ！？スキルレベル30！？」


俺の疑問に清水が当たり前のような反応で返すとスキルを使ったんであろう佐藤は柴田を見て驚いた。


「「30！？」」

「…うそでしょ…海原や藤原はともかく、深山さん達まで柴田と同じくスキルレベルが30なんだけど…」


飯島と清水が佐藤の言葉に驚くも佐藤は俺や藤原…更に深山達三人を見て愕然とした様子で呟く。