クラスまるごと異世界転移

八神

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「ダンジョン内からでも家に一瞬で戻れんの!?んな事ある!?」

「まあ実際に出来たからな」

「この性能なら一億でも納得だろ?」

「そだな。俺も欲しくなってきたわ」


なおも驚く藤原に俺が冷静に返すと柴田がドヤ顔とキメ顔を足したような自信満々に聞いてくるので俺は考えを改めながら言う。


「つーか家に帰れんなら深山んとこ行って治して来た方が良くね?」

「それもそうだな…こいつらも連れてくか」

「じゃあ俺らはココで待ってるぜ」

「おう」


藤原の提案を採用した俺はスキルの連携で飯島のパーティメンバーごと今居る家へと移動した。


「…!?」

「こ、ココは…!?」

「一体何が…! ?」

「おめーら俺について来い。逸れて戻れなくなっても知らねーぞ」


驚く三人に俺は面倒なので説明せずに投げやりで適当な指示をする。


「…街中だ…なんで?」

「…幻覚、とかでは…なさそう」


俺が深山達のいる教会に向かって歩くと後ろからついて来た三人は周りを見て信じられなさそうな様子で呟く。


「よー深山。今ヒマ?」

「あ、海君…と、誰?」


教会の中に入って深山達が居る部屋のドアを開けながら聞くと深山は俺と後ろの三人を見て尋ねた。


「ってか海原左手無くない?どうしたの!?」

「あ!ホントだ!怪我したの!?」

「このアホのせいで死にかけた」

「「「死にかけた!!??」」」


俺が説明する前に住吉が何かに気づいたように聞いてくると斉藤も同じように聞いてくるので…剣士の野郎を指差して理由を話すと女子三人が驚愕したように叫ぶ。


「まあ左腕と脇腹ぐらいで済んだから不幸中の幸いよ。下手したら死んでたし」

「…左腕と脇腹ぐらいって…お腹も怪我したの?」

「少し抉られた程度よ?1/3ぐらい」


俺の軽いノリでの説明に深山が心配したように怪我の程度を聞いてくるので大げさにしないように返した。


「…1/3って結構重傷じゃない?」

「うん。これぐらいでしょ?」


すると住吉がなんとも言えない顔で確認して斉藤も自分の服を捲って目視で確認し始める。


「だ、大丈夫なの?痛くない?」

「痛覚を麻痺させてるから今んとこは大丈夫」

「痛覚を麻痺って…」


深山の確認に現状を伝えると住吉が呆れたように呟く。


「そんなに危ない所だったの?」

「場所というより人だな、問題は。こいつら委員長と同じパーティなんだけど…」

「そんな事より早く治した方が良いんじゃない?」

「そりゃそうだ。深山、頼む」

「うん」


斉藤の疑問に答えようとしたら住吉が話を遮って治療を優先させるので俺は深山に頼んでスキルを使って治してもらう。
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