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「やあ、初めまして?ご用件は?」
「…ちょっ…!えっ!?」
「は?…えっ!?」
「…部屋を間違えたかな?」
兵がドアを開けて案内して来たので俺がモニターから目を離さずに挨拶したら柴田と藤原が驚き、訪問者は困惑したように確認する。
「ココで合ってるよ。で、何の用?」
「「いやいやいや!」」
「貴様!無礼であるぞ!」
俺のゲームしたままの問いに柴田と藤原がコントローラーから手を離してツッコミ、来客の一人が怒ったように声を上げた。
「わざわざ人ん家に来て無礼とか言うんなら帰ったら?バイバイ」
「なんだと…!このガキ!」
「待て」
俺が煽りながら別れの挨拶を返して兵に玄関まで案内させようとすると男は更に怒ったように一歩近づき、別の男に止められる。
「しかし…!」
「下がれ」
「ですが!高貴士であるゾルバドゥル様にこの態度ですぞ!」
食い下がる男に別の男が命令するように言うも反発された。
「聞こえなかったのか?ゾルバドゥル様は下がれと仰ったのだ」
「ぐっ…!」
「私の部下がとんだ非礼をしてしまい、誠に申し訳ない。私の顔に免じて許してくれ」
「そんな…!こんな馬鹿のためにゾルバドゥル様が頭を下げなくても!」
男達が内輪揉めをして男が部屋から出ると多分偉い人であろう男が頭を下げて謝り、側にいた女性は何故か焦り出す。
「おい、海。なんか頭下げて謝ってんぞ」
「へー。で?」
「『で?』って…アッチが謝ってんだから話ぐらいは聞いてやっても良いんじゃねぇの?」
藤原がコントローラーを置いて状況を伝えるので俺が興味無く聞くと柴田は呆れたように相手側をフォローしてくる。
「話があんなら勝手に話せば良くね?何も言わないって事はただ遊びに来ただけ、って事だろ?」
「そりゃそうだけどよ…初対面の相手にコレってお前すげーな」
「急に褒めんじゃねーよ。照れるじゃねぇか」
「いやどう考えても褒めてねーだろ!しかも照れてねーし!」
柴田のヒいたような呟きに俺がボケて返すと藤原はちゃんとツッコんでくれた。
「んで?マジで何の用なの?お偉いさんがわざわざこんな所まで。ただストレス発散するために一般人を怒鳴りに来ただけか?」
「いや、おめーの皮肉っつーか言葉の棘と毒すげーな」
「この前の交渉術といい…さてはおめーなんかあったな?」
俺がモニターから目を離さずに用件を聞いて皮肉を言うと…
柴田はゲームを再開しながら呆れたようにしつつも笑いながら弄るように返し、藤原もコントローラーを手に取って笑いながら弄るように言ってくる。
「…我々はギルドに変わって『死霊王』の討伐確認に来た」
「死霊王?あー、リッチね。昨日の夜に倒したぜ」
「「なっ…!」」
「本当なのか?何か証拠になるような物でもあればありがたいが…」
偉そうな立場の男…青年が用件を話すと藤原が答え、周りの人達が驚く中…青年は申し訳なさそうな顔をしながら確認してきた。
「…ちょっ…!えっ!?」
「は?…えっ!?」
「…部屋を間違えたかな?」
兵がドアを開けて案内して来たので俺がモニターから目を離さずに挨拶したら柴田と藤原が驚き、訪問者は困惑したように確認する。
「ココで合ってるよ。で、何の用?」
「「いやいやいや!」」
「貴様!無礼であるぞ!」
俺のゲームしたままの問いに柴田と藤原がコントローラーから手を離してツッコミ、来客の一人が怒ったように声を上げた。
「わざわざ人ん家に来て無礼とか言うんなら帰ったら?バイバイ」
「なんだと…!このガキ!」
「待て」
俺が煽りながら別れの挨拶を返して兵に玄関まで案内させようとすると男は更に怒ったように一歩近づき、別の男に止められる。
「しかし…!」
「下がれ」
「ですが!高貴士であるゾルバドゥル様にこの態度ですぞ!」
食い下がる男に別の男が命令するように言うも反発された。
「聞こえなかったのか?ゾルバドゥル様は下がれと仰ったのだ」
「ぐっ…!」
「私の部下がとんだ非礼をしてしまい、誠に申し訳ない。私の顔に免じて許してくれ」
「そんな…!こんな馬鹿のためにゾルバドゥル様が頭を下げなくても!」
男達が内輪揉めをして男が部屋から出ると多分偉い人であろう男が頭を下げて謝り、側にいた女性は何故か焦り出す。
「おい、海。なんか頭下げて謝ってんぞ」
「へー。で?」
「『で?』って…アッチが謝ってんだから話ぐらいは聞いてやっても良いんじゃねぇの?」
藤原がコントローラーを置いて状況を伝えるので俺が興味無く聞くと柴田は呆れたように相手側をフォローしてくる。
「話があんなら勝手に話せば良くね?何も言わないって事はただ遊びに来ただけ、って事だろ?」
「そりゃそうだけどよ…初対面の相手にコレってお前すげーな」
「急に褒めんじゃねーよ。照れるじゃねぇか」
「いやどう考えても褒めてねーだろ!しかも照れてねーし!」
柴田のヒいたような呟きに俺がボケて返すと藤原はちゃんとツッコんでくれた。
「んで?マジで何の用なの?お偉いさんがわざわざこんな所まで。ただストレス発散するために一般人を怒鳴りに来ただけか?」
「いや、おめーの皮肉っつーか言葉の棘と毒すげーな」
「この前の交渉術といい…さてはおめーなんかあったな?」
俺がモニターから目を離さずに用件を聞いて皮肉を言うと…
柴田はゲームを再開しながら呆れたようにしつつも笑いながら弄るように返し、藤原もコントローラーを手に取って笑いながら弄るように言ってくる。
「…我々はギルドに変わって『死霊王』の討伐確認に来た」
「死霊王?あー、リッチね。昨日の夜に倒したぜ」
「「なっ…!」」
「本当なのか?何か証拠になるような物でもあればありがたいが…」
偉そうな立場の男…青年が用件を話すと藤原が答え、周りの人達が驚く中…青年は申し訳なさそうな顔をしながら確認してきた。
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