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「…生き残りってこれだけか?」
「冒険者は俺含めて8名だ。全体では佐藤含めて30名ほどか…」
「100名中生き残りが1/3かよ…もしかして遺体とかも残ってない感じ?」
藤原の問いに駒込が答えると柴田が微妙な顔で呟いて最悪の想定をするように尋ねる。
「……一応は回収はしてある、けど…」
「おー、よくこんな惨状でそこまで手が回ったな」
「…なんとか、ギリギリ…な」
佐藤が凄い言いづらそうに言うので俺が褒めるように返すと駒込も微妙な顔をしながら言いづらそうに言う。
「んじゃ、とりあえず魔獣の群れが戻って来る前に離脱しようぜ」
「だな。荷物は載せ替えるか?」
「あー…そうだな。ちょっと待っててくれ」
柴田の提案に藤原が同意して確認すると駒込は少し考えた後に生き残りの人達の所へと話を伝えに行った。
「ねえ、あの魔獣達ってアレで倒したんじゃないの?」
「まさかだろ。あんなんで倒せたら苦労しねーよ」
佐藤が困惑したように聞いてくるので俺は鼻で笑うように否定する。
「え。そうなの?」
「ちゃんとした魔法使いなら倒せてたかもな。でも俺のじゃダメージはほとんどねーからな…よくて2桁いくか…いや、やっぱ半分の5とか6ぐらいかも」
「…じゃあどれくらいで戻ってくる感じ?」
「さあ?30分とか一時間ぐらいじゃね?」
「そんなに早く!?」
佐藤に理由を話すと少し考えながら確認してくるので適当な予想を話すと驚かれた。
「いや、それまでにこの場を離れれば良いんだから早くはねーと思うけど」
「な。逆に時間はいっぱいあると思うんだが」
「…そなの?」
柴田の否定するような説明に藤原も同意すると佐藤はキョトンとしながら聞く。
「海原、荷物を積んでも良いか?」
「おう。後ろの荷台に積んでくれ」
「サンキュー!」
「俺らも手伝うか?」
「そだな」
アッチで話はついたのか駒込が確認してくるので俺が了承すると藤原と柴田も作業を手伝おうとする。
「…げっ!なんだこれ!」
「…げっ…」
「…げっ」
荷馬車の貨物部分の布をめくって中を見た藤原が驚きながら声を上げ、柴田も信じられないように呟くので俺も見ると…
ちょっと危ない見た目の積み重なってる荷物に思わず声が出た。
「なんでこんなんなってんだよ!」
「…運びやすくするためだ。…魔獣の足止めをするためにも、な…」
「…いや、確かにその方が軽くなるから合理的で効率的だけど…せめて布に包むとかしろよ」
「そんな時間あるか。俺たちだって生き延びるために必死だったんだぞ」
藤原が非難するように言うと駒込が難しい顔をしながら理由を話し、柴田は納得しつつも方法に言及すると言い訳するように話す。
「うえー…いつもは綺麗だから人形とかマネキンみたいで気にならなかったけど、こんな不意打ちだと夢に出そう…」
「こいつら死んでどれくらい経つ?」
藤原は嫌そうに呟いて柴田と一緒に車に戻るので俺が死亡期間を聞く事に。
「一昨日から昨日にかけてだな。今日はお前らのおかげでまだ死人は居ない」
「んじゃさっさと運ばねーと深山でも手遅れになるかもな」
「あ、えーと…荷物の載せ替えお願いしまーす!」
駒込の話を聞いて俺が言うと佐藤が他の人達に手を振りながら指示を出した。
「冒険者は俺含めて8名だ。全体では佐藤含めて30名ほどか…」
「100名中生き残りが1/3かよ…もしかして遺体とかも残ってない感じ?」
藤原の問いに駒込が答えると柴田が微妙な顔で呟いて最悪の想定をするように尋ねる。
「……一応は回収はしてある、けど…」
「おー、よくこんな惨状でそこまで手が回ったな」
「…なんとか、ギリギリ…な」
佐藤が凄い言いづらそうに言うので俺が褒めるように返すと駒込も微妙な顔をしながら言いづらそうに言う。
「んじゃ、とりあえず魔獣の群れが戻って来る前に離脱しようぜ」
「だな。荷物は載せ替えるか?」
「あー…そうだな。ちょっと待っててくれ」
柴田の提案に藤原が同意して確認すると駒込は少し考えた後に生き残りの人達の所へと話を伝えに行った。
「ねえ、あの魔獣達ってアレで倒したんじゃないの?」
「まさかだろ。あんなんで倒せたら苦労しねーよ」
佐藤が困惑したように聞いてくるので俺は鼻で笑うように否定する。
「え。そうなの?」
「ちゃんとした魔法使いなら倒せてたかもな。でも俺のじゃダメージはほとんどねーからな…よくて2桁いくか…いや、やっぱ半分の5とか6ぐらいかも」
「…じゃあどれくらいで戻ってくる感じ?」
「さあ?30分とか一時間ぐらいじゃね?」
「そんなに早く!?」
佐藤に理由を話すと少し考えながら確認してくるので適当な予想を話すと驚かれた。
「いや、それまでにこの場を離れれば良いんだから早くはねーと思うけど」
「な。逆に時間はいっぱいあると思うんだが」
「…そなの?」
柴田の否定するような説明に藤原も同意すると佐藤はキョトンとしながら聞く。
「海原、荷物を積んでも良いか?」
「おう。後ろの荷台に積んでくれ」
「サンキュー!」
「俺らも手伝うか?」
「そだな」
アッチで話はついたのか駒込が確認してくるので俺が了承すると藤原と柴田も作業を手伝おうとする。
「…げっ!なんだこれ!」
「…げっ…」
「…げっ」
荷馬車の貨物部分の布をめくって中を見た藤原が驚きながら声を上げ、柴田も信じられないように呟くので俺も見ると…
ちょっと危ない見た目の積み重なってる荷物に思わず声が出た。
「なんでこんなんなってんだよ!」
「…運びやすくするためだ。…魔獣の足止めをするためにも、な…」
「…いや、確かにその方が軽くなるから合理的で効率的だけど…せめて布に包むとかしろよ」
「そんな時間あるか。俺たちだって生き延びるために必死だったんだぞ」
藤原が非難するように言うと駒込が難しい顔をしながら理由を話し、柴田は納得しつつも方法に言及すると言い訳するように話す。
「うえー…いつもは綺麗だから人形とかマネキンみたいで気にならなかったけど、こんな不意打ちだと夢に出そう…」
「こいつら死んでどれくらい経つ?」
藤原は嫌そうに呟いて柴田と一緒に車に戻るので俺が死亡期間を聞く事に。
「一昨日から昨日にかけてだな。今日はお前らのおかげでまだ死人は居ない」
「んじゃさっさと運ばねーと深山でも手遅れになるかもな」
「あ、えーと…荷物の載せ替えお願いしまーす!」
駒込の話を聞いて俺が言うと佐藤が他の人達に手を振りながら指示を出した。
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