クラスまるごと異世界転移

八神

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「…おう、藤。今大丈夫か?」

「ん。どした?なんか用か?」

「なんかさっき灰村に『田村が石上達にイジメられてる』って言われてな」

「はあっ!?……それってマジ…?」


俺は藤原に電話をして世間話のように用件を言うと藤原は驚いた後に小声になって確認してくる。


「分からん。俺が現場を見たワケじゃねーからな」

「…確かに思い返してみれば弄り方が度を過ぎてたり、パシリのように扱ってたかもしれん…」

「…マジ?」

「俺らもたまにボケに乗っかってやったりするじゃん?石上達も陽キャだし、そのノリであの場は笑って済ませてたけど…よくよく考えると多分田村が嫌がってたら普通にイジメだな。ありゃ」


俺が否定するように返すと藤原は思い出すように…思い返すように石上達と田村の絡みを話し出す。


「…そっか。じゃあとりあえず柴にも聞いてみるわ」

「おう。多分明日までには拠点に帰還できると思うからどーなったか聞かせてくれ」

「どうもこうも俺らにできる事ってあんのか?本人達の問題だろ?まあ進展があれば教えるけどよ」

「頼んだぜ」


俺は電話を切って来た道を引き返すようにして今度は柴田に電話をかけた。


「…なんだぁ?」

「今暇か?」

「まあ暇だけど…なんかあったのか?」

「ちょっとな。話があんだけどお前今どこ?」

「宿屋だけど。…お前は?」

「俺は…」


柴田に現在地を教え、とりあえず合流してから直接話す事に。




ーーーー




「…はあっ!?ソレってマジ?」

「委員長や藤の話を聞く限りガチっぽい」

「…あー…確かに。そー言われると…俺も思い当たる節はあるわ」


柴田と合流した後にイジメの事を話すと驚かれたのでソースを教えて信憑性の高さを話すと柴田も考えるように言う。


「意外とイジメって気づかねーモンだな」

「まあ雰囲気やノリについていけるか、って話になるからな…俺らの弄りだって女子にやるとアウトなのが多いだろ?」

「…そーだな」

「殴る蹴るとかの暴力や物を捨てるとかの直接的な分かりやすいヤツならすぐに周りも気がついて止める事もできっけど…こういう分かりにくいのはどうしても、な…」


俺が意外に思いながら言うと柴田が微妙な顔をしながらイジメ問題について話し出す。


「にしても灰村の奴が指摘するってのも意外だな」

「な。『見てて気持ちの良いもんでもない』って言ってたから根は優しい系の矛盾したヤンキータイプなんじゃね?」

「ははは!確かに!アイツ昔のヤンキーっぽいからな!」


柴田の発言に俺が笑いながら返すと柴田も笑って賛同する。


「まあとりあえずどーするか…だな。俺らにできる事なんて無さげだけど」

「またできて注意や指摘ぐれーだからな…ソレも石上達みたいなパリピの陽キャが聞くとは思えんが」

「…はぁ…アイツらが戻って来たら田村と直接話してみるか。マジのイジメだとしたら被害者から直接助けを求めてくれねーと動きようがねぇし」

「そりゃそーだ。部外者が勝手に動いて『小さな親切大きなお世話』になると面倒だしな」


俺と柴田はある程度簡単な対策を立ててから解散した。
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