クラスまるごと異世界転移

八神

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余談

おまけ

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「そういやお前ら願い事なんにした?」


一時限目が終わっての休憩時間にみんなが俺の席に集まって来ると井上が真っ先に聞いてくる。


「俺は固有スキルだな」

「俺も」

「マジ?俺もだけどよ」


俺の返答に柴田が乗っかりながら答えると藤原も驚きながら同じ事を言う。


「お前らあんだけ外れ外れって嫌がってたのに…」

「俺は別に嫌がってねーけど?」

「まあ実際使えなくなるって考えるとやっぱ少し寂しくてな」

「俺のはやっぱ咄嗟の時に使えそうだし」


駒込が呆れたように言うので俺が否定すると藤原と柴田は笑いながら理由を話す。


「んで、お前は?」

「俺は当然プロ野球選手になる事だ!プロで活躍すれば億なんてあっと言う間よ!」

「…マジ?そんなんアリなのか?」

「…そうか、そんな手が…!」

「おめーすげーな」

「ちなみに俺もプロ。しかも駒と同じ球団で一緒に活躍したい…つった」


俺の問いに駒込が立ち上がって得意げにドヤ顔で答えると藤原と柴田が驚き…


俺も驚きながらその発想力を褒めると井上もサラッと似たような事を答えてくる。


「へー!駒込君達はちゃんと将来の事まで考えてるんだ!偉いなぁ」

「女子達は…」

「おう、席に着けー」


佐藤が意外そうに駒込を褒めると井上が女子達の話を聞こうとするもチャイムが鳴り、先生が入って来た。



…そして二限目が終わっての休憩時間。



「んで?女子達は何にしたんだ?願い事は」

「やっぱお嫁さん…とか?」

「あ、ソレ私」

「「「「え」」」」


駒込達がまた集まって来て女子達に尋ねると藤原が弄るような事を言い…


小林が小さく手を上げながら賛同するので、その場にいた俺らはみんな呆気に取られたように驚きながら小林を見る。


「プロスポーツ選手になって活躍した後にプロスポーツ選手と結婚したい、って言った」

「…そんなのもアリ、なのか…?」

「わー…みんなしっかり将来の事を考えてるんだ…」


小林の恥ずかしそうな顔での説明に柴田が驚きながら確認すると深山が意外そうに呟く。


「私は普通に固有スキルにしたけど…」

「うん、私も」

「私もだよ」

「そうなの?私は普通にお金選んじゃった」

「私も…」


斉藤が気まずそうに呟くと深山と住吉も同じ事を言い、佐藤の気まずそうな発言に清水も同じ反応をしながら答えた。


「…ん?って事は…永江は高木が…?」

「…う、うん…」


藤原の予想に斉藤の机の側でしゃがんでいる高木が小さく肯定する。


「せっかくの願いなんだからみんなのためじゃなくてもっと自分のために使えば良いのに」

「…特に、無かったから…」


俺が勿体ないと思いながら言うと高木は特に後悔してないような感じで呟いた。


「…まあ、それでも灰村よりはマシか」

「…だな」

「…ああ」

「…だよね…」


藤原のフォローするかのような発言にみんなは灰村の方を見ながら小声で同意する。
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