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「…分かりました。少し遠いですけど、時間に余裕はありますか?」
「今日はもう何も予定は無いから」
「…では早速今から…」
ソファから立ち上がり歩き出した男のあとを追うようについて行く。
建物から外に出て馬車に乗り、だいたい20分ぐらいしてから降りる。
…当然代金は俺持ちだ。
そしてそこから入り組んだいかにも怪しい路地の中を歩く事約10分。
なにやら無法地帯のような危ない場所にある怪しい店へとたどり着いた。
「…んん?若いのがこんな所に何か用かね?」
ドアを開けて建物の中に入ると椅子に座っていた婆さんが俺を見て尋ねる。
「スキルを売ってるって聞いたんだけど…あってる?」
「…はっはっは…お前さん、どこでソレを…?…まあ良い、確かに売ってはいるよ。高いけどね」
俺が逆に聞き返すと婆さんは警戒した様子になったが、直ぐにどうでも良さそうに開き直った。
「いくら?」
「スキルレベルかける1万ゼベルだよ」
あんたにそんな大金が払えるのかい?と婆さんは近づいて来て目を細めながら聞く。
「…1万ゼベル…?」
「ふぇっふぇっふぇ…驚いたかい?世間一般の年収以上だからねぇ。因みにココではスキルレベル6が限界だよ」
もっと、こう…一億!とかアホみたいな値段かと思ったのに…
意外と現実的?な値段だったのでホッとしたら何故か婆さんが勘違いして笑う。
「…なんだ、そんなモンでいいの?じゃあ騎兵スキルとやらを3レベルまで」
俺は3万ゼベルの札束を取り出して現金での一括払いの意思を見せる。
「…ほぅ…良いよ。でも3万じゃあレベル2までだね」
「…はあ?」
「スキルレベルが上がる毎に料金は上乗せされるんだよ。ココでは常識さ」
…って事は…レベルを3に上げるならこの倍必要になるのか?
…まあ、問題は無いが。
「じゃあ6万ゼベルあれば良いワケだ…コレでどう?」
「……あんた、何者だい?たかがスキルレベルを上げるためにこんな大金をポンと出せるなんて…いや、詮索は止めておくよ」
受けとった金を数えた後に婆さんはまた警戒したような様子を見せたが、さっきと同じように直ぐに態度を変える。
「…金は確かに受け取った、ついて来な」
札束を近くの金庫の中に入れると別の部屋へと移動した。
「この下だよ」
…隣の部屋の一つだけあるソファを動かすと床にドアが現れる。
「…地下室?初めて見た…」
「周りには見られたく無いのさ。この方法はあたしの専売特許だからね」
婆さんがドアを開けると階段があったので、まるでゲームだな…と思いつつ呟いたらそう返された。
「…ほら、あの陣の真ん中に立ちな」
…ランプの明かりしかない薄暗い部屋に本棚…床に魔法陣といかにも魔女が出てきそうな部屋を見渡してると、婆さんが指示をする。
「目を瞑って立ってるだけで終わるよ、5分もかからないさ」
言われるがまま魔法陣の真ん中に立って目を閉じた。
「……終わったよ」
「…は?」
「あんたはもう騎兵スキルを持ってる。それもレベル3をね」
なんか婆さんがぶつぶつ呟いたかと思えば儀式的なのが終了。
あまりの早さに実感も何もあったもんじゃない。
「ええ…」
「疑うんなら帰って確かめな、騙されたと思えば情報屋にでも言えば良いさ…商売は信頼が大事だからね。返金対応はちゃんとするよ」
「…はぁ」
…俺は良く分からないまま婆さんに促されるまま外に出された。
「…お、どうでした?」
「なんか一応スキルを買えた、らしい…全く実感が無いけど」
「…まあ、努力も無しに手に入る技術なんてそんなものでしょうよ」
男は俺が騙された…とは思っていないらしく呆れたような感じでそう言った。
「今日はもう何も予定は無いから」
「…では早速今から…」
ソファから立ち上がり歩き出した男のあとを追うようについて行く。
建物から外に出て馬車に乗り、だいたい20分ぐらいしてから降りる。
…当然代金は俺持ちだ。
そしてそこから入り組んだいかにも怪しい路地の中を歩く事約10分。
なにやら無法地帯のような危ない場所にある怪しい店へとたどり着いた。
「…んん?若いのがこんな所に何か用かね?」
ドアを開けて建物の中に入ると椅子に座っていた婆さんが俺を見て尋ねる。
「スキルを売ってるって聞いたんだけど…あってる?」
「…はっはっは…お前さん、どこでソレを…?…まあ良い、確かに売ってはいるよ。高いけどね」
俺が逆に聞き返すと婆さんは警戒した様子になったが、直ぐにどうでも良さそうに開き直った。
「いくら?」
「スキルレベルかける1万ゼベルだよ」
あんたにそんな大金が払えるのかい?と婆さんは近づいて来て目を細めながら聞く。
「…1万ゼベル…?」
「ふぇっふぇっふぇ…驚いたかい?世間一般の年収以上だからねぇ。因みにココではスキルレベル6が限界だよ」
もっと、こう…一億!とかアホみたいな値段かと思ったのに…
意外と現実的?な値段だったのでホッとしたら何故か婆さんが勘違いして笑う。
「…なんだ、そんなモンでいいの?じゃあ騎兵スキルとやらを3レベルまで」
俺は3万ゼベルの札束を取り出して現金での一括払いの意思を見せる。
「…ほぅ…良いよ。でも3万じゃあレベル2までだね」
「…はあ?」
「スキルレベルが上がる毎に料金は上乗せされるんだよ。ココでは常識さ」
…って事は…レベルを3に上げるならこの倍必要になるのか?
…まあ、問題は無いが。
「じゃあ6万ゼベルあれば良いワケだ…コレでどう?」
「……あんた、何者だい?たかがスキルレベルを上げるためにこんな大金をポンと出せるなんて…いや、詮索は止めておくよ」
受けとった金を数えた後に婆さんはまた警戒したような様子を見せたが、さっきと同じように直ぐに態度を変える。
「…金は確かに受け取った、ついて来な」
札束を近くの金庫の中に入れると別の部屋へと移動した。
「この下だよ」
…隣の部屋の一つだけあるソファを動かすと床にドアが現れる。
「…地下室?初めて見た…」
「周りには見られたく無いのさ。この方法はあたしの専売特許だからね」
婆さんがドアを開けると階段があったので、まるでゲームだな…と思いつつ呟いたらそう返された。
「…ほら、あの陣の真ん中に立ちな」
…ランプの明かりしかない薄暗い部屋に本棚…床に魔法陣といかにも魔女が出てきそうな部屋を見渡してると、婆さんが指示をする。
「目を瞑って立ってるだけで終わるよ、5分もかからないさ」
言われるがまま魔法陣の真ん中に立って目を閉じた。
「……終わったよ」
「…は?」
「あんたはもう騎兵スキルを持ってる。それもレベル3をね」
なんか婆さんがぶつぶつ呟いたかと思えば儀式的なのが終了。
あまりの早さに実感も何もあったもんじゃない。
「ええ…」
「疑うんなら帰って確かめな、騙されたと思えば情報屋にでも言えば良いさ…商売は信頼が大事だからね。返金対応はちゃんとするよ」
「…はぁ」
…俺は良く分からないまま婆さんに促されるまま外に出された。
「…お、どうでした?」
「なんか一応スキルを買えた、らしい…全く実感が無いけど」
「…まあ、努力も無しに手に入る技術なんてそんなものでしょうよ」
男は俺が騙された…とは思っていないらしく呆れたような感じでそう言った。
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