商人でいこう!

八神

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俺はあの女の子とは別の護衛がいるし、いざとなれば魔物に乗って逃げられるから危機感無いけど…


みんなはどうやら文字通り命がけで真剣なようだ。


…そりゃ国も止めるよな…圧力でもなんでも、使えるものは使って止めるよ。


でも…こんな世界最強を謳うような人達が集まっても生きて帰れないと思うなんて、あのドラゴンってどれほど強いんだろう…


…ドラゴンの寝床の前での決戦前夜、寝る前に俺は自分のしようとしている恐ろしさの一端に気づいてしまい…


不安で眠れなくなってしまった。


…だけど寝ても起きてても時間は流れる。


結局、あんまり眠れないまま決戦の朝を迎えた。


みんなで陣形とか立ち回りの作戦を立てて…前衛の人達が大きな洞窟の中へと走って行く。


…すると5分後。


大きな揺れが起きたと思えば今度は大きな音が鳴り出し…


目の前の洞窟が崩れて中から大きなドラゴンが現れた。


それと同時に崩れた洞窟から前衛の勇者や聖騎士、剣聖、剣帝、拳聖、傭兵、英雄達が出て来る。


「はっはー!こいつは命を捨てるには丁度良い相手だ!」

「おいおい、噂通り強くないと困るぜ!俺と戦う相手に相応しいのか!?お前は!」

「後衛が狙われないように気をつけろ!こいつが吐くのは火炎だけじゃない!」

「伝説に終止符を打つのはこの俺様だぁー!!」


前衛の人達がドラゴンに攻めかかるのを後衛の聖女や賢者、司祭に風水師が補助魔法でサポートに入った。


「みな、離れなさい!」


そして呪文の詠唱が終わった大魔導師や大賢者、大魔術師達が合図を出してドラゴンに魔法を叩き込む。


「ぐわあ!!」

「…この、化物が…!」

「…はい、これ…」


ドラゴンに吹っ飛ばされてHPが1/3を切ったり、HPが赤く点滅して退がっている人に俺が最高級のかなりお高い回復アイテムを渡す。


「後衛!後ろにいるからといって補助を怠るな!切れたら直ぐに掛け直せ!」

「同感だ!この威力…!補助をかけないと後衛は一撃で死ぬぞ!」

「はい!了解しました!」


…みんながそれぞれ自分の役割を必死に果たす中、後衛の更に後ろでやる事もなくポツンと突っ立っている俺。


回復アイテム等は俺が使う時に補充を渡すので、誰かがこっちに来るまではやる事がない。


「っ…!MPが…!アイテムも…!」

「…はい」

「ありがとう!助かったわ!」

「回復アイテム!こっちにも回してくれ!」


…やる事がない、と言ったのも5分ほどで直ぐに呼ばれて回復アイテムを渡しに行く。


うわぁ…せっかく情報屋が用意してくれた最高級の回復アイテムが…


この前よりも更に大量に、持てるだけ積み込んだのにどんどん溶けていく…


「こいつ…!こっちの攻撃は効いているのか!?」

「状態変化は!?」

「かけてます!ステータスは下がってるはずです!」

「それでもか…!噂通りで嬉しいぜ!ちくしょうがっ!」


朝早くから戦い始め、今は昼を過ぎてそろそろ夕方に差し掛かる時間帯。


半日ずっと戦い続けているのに…ドラゴンは全くと言っていいほど弱った様子を見せず、みんなに焦りの色が見えてきた。


こちらの攻撃が通ってるのかも分からない状況の中、みんなの士気を下げないためにか前衛の何名かが鼓舞するように叫ぶ。
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