商人でいこう!

八神

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…翌日。


仕事を休んで奴隷を買いに行こうかと思ったが…


そもそもどこで買えるのか、値段の相場はいくらなのか…とかが全く分からないので久しぶりに情報屋のところへと出向いた。


「…合言葉をどうぞ」

「合言葉……ああ、そういや最近来てなかったから新しいやつ聞いてない…」

「ではお引き取り下さい」


店の用心棒のようなガタイの良い男は防犯の観点からか顔パスでは入れてくれないらしく…


合言葉を聞いていなかったから門前払いされるハメに。


「…じゃあ、とりあえず俺が来てたって伝えてくれる?」

「…分かりました。顔を合わせた時に伝えておきます」


どうやら伝言は大丈夫みたいなので俺はお願いしてから車へと戻る。


「…早かったな」

「…合言葉を聞き忘れてたから追い返された」

「合言葉?…そんなの無くても顔パスで入れそうなものだけど…」

「とりあえず伝言を頼んだから…明日ぐらいには来るんじゃない?」


一旦帰ろう…と、俺はバーゼルにお願いして来た道を戻って帰宅した。


…するとまさかの、帰宅して5分もしない内に情報屋の男が家にやって来た。


「いやぁ、お兄さんすみません。合言葉を伝え忘れてしまってて…わざわざご足労頂いたのに」

「…来るの早くない?」

「守衛の彼から直ぐに連絡がありましたから」


他の情報屋の所に行かれないよう馬で飛んで来ましたよ。と、男は申し訳なさそうに笑う。


「…それで?用件のほうは?」

「あ、今ちょっと人手として大量の奴隷が欲しいんだけど…」

「ほう?ついに商売を世界中に展開するんですか?」

「あ、いや…そういうわけじゃ…」


商売の展開?と俺は疑問に思いつつもスルーして否定する。


「ではなぜ?…おっと、余計な詮索はやめておきましょう。お兄さんと居るとどうも立場を忘れて余計な事を口にしてしまう」


大量の奴隷が安く買える国が知りたいんですか?と、男は自省した後に俺の考えを予想して聞いてきた。


「うん。年齢と性別は問わないけど…なるべく若い方がいいかな?50代後半までがギリギリかも」


俺は村で働かせた時の事をイメージしながら必要な人材を説明する。


「…新品、新古、中古とかの条件指定はあります?」

「無い…かな?とりあえず人手が欲しいから事務とか畑とか最低限の労働が出来ればいいや」

「…分かりました、その条件で調べておきます。おそらく午前中いっぱいでは終わると思いますので」


…情報屋の男はメモ帳を閉じると合言葉を伝えてから帰って行った。


「…午後までなにしようか…」


家でのんびりと時間潰しでもしようかな?とも考えたが…


結局ドラゴンに乗っていつも通り仕事をする事にした。


そして昼に帰宅してみんなと昼食を食べていると来客が。


「…そっちから来たんだ」

「ええ、まあ…今は全然忙しくないですから」

「昼食の方はどうされますか?」

「あ、よろしいんですか?では頂きます」


苦笑いしながら返した男はメイドの問いかけにラッキーと言わんばかりの様子で答える。


「…そういえば。あんた、私達に何か言う事があるんじゃないの?」

「…なにか、とは?」


お姉さんがふと思い出したように聞くも男は良く分からないように聞き返す。


「とぼける気?良い度胸してるわね」

「……ああ。あのドラグーンの件ですか?特に大きな被害は無かったんですから水に流して下さいよ」

「はあ?あのドラゴンが居なかったらどうなってたと思う?」

「結果的にあのドラゴンが居たから丸く収まったじゃないですか」


男が思い出したように苦笑いするとお姉さんはイラついたように返し、口論みたいなのが起きる。
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