キャバクラに体験入店してきたフワモコ猫が突然Ｎｏ．2になったのに性格良すぎてまあまあツライ

嫌悪感という名の壁

「実はご飯食べた後にすぐ作ったクッキーなんで、
カニカマの匂いがするかもしれないんですが、
もし良かったら食べてみてください笑」


シックなブラウンの箱を
ビビッドな赤のリボンで包み、
高級感あふれる差し入れを
クリームちゃんは手渡す……

なんてことは猫だから当然できない。


クリームちゃんは
クッキーの入った箱を
鼻先でツンツンと押しながら、
キャバ嬢たちの前に差し出した。



キャバ嬢たちは
凝視していたスマホから視線を外し、
クリームちゃんとクッキーの箱を
交互に見ていた。


眉間に刻まれていたシワが
渓谷レベルに到達する。
はぁ？という声も聞こえてきそうなほど。



正直、第三者から見れば
この世で一番ツライ光景だ。


当事者じゃなくても分かるほど、
嫌悪感を露わにする輩と
それをなんとか乗り越えようとする輩の
交差することのないせめぎ合い。

そこに漂う空気は逃げたくなるほどツライ。



別に愛想よく「ありがとう」って
上辺だけの返事すればいいじゃん！…



そう思っても、
トランプ大統領のこだわりと同じぐらいの壁を造り上げているキャバ嬢たちにはそんな優しさは通用しない。


キャバ嬢たちの「キライ」の感情は
こだわりのラーメン屋のオヤジ以上に
「頑固」なのである。