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ハルモニア王国 王都
112.卵を貰いました
神社巡りの旅に出発したかったのだが、ヘビ様に待ったを掛けられた。
恒例の献上品選びである。
ヘビ様にあれやこれやと頼まれて、またも爆買いさせられました。
主に酒とおつまみである。
最近のヘビ様は、ご当地酒にハマっているらしい。
パンジーに受け取りをお願いして、アンナと神社巡りの旅が始まった。
地元の姫嶋神社を参拝して、京都の八坂神社・金井金毘羅宮を訪れて、最後は伊勢神宮を回る。
伊勢神宮を先に回りたかったけど、予算と時間の関係でどうしても後回しになってしまった。
ヘビ様にお伺いを立てたら、逆に最後の方が参拝客も減ってゆっくり参拝出来るだろうと含みのあるお言葉を頂戴した。
引っかかるものはあるが、何はともあれ出発だ!
交通機関を使用しての移動である。
何故かって?
それは、公道を原付バイクを運転したくないからに決まっている。
ペーパードラーバーを舐めたらいけない。
魔物を轢き殺している要領で乗ってしまったら、あわや人を轢き殺す大惨事を起こしかねない。
そうなれば、人生が詰む。
バスと電車の乗り換えは面倒臭いが、時間に正確な為、旅行日程を立て易いとアンナが言っていた。
君は、もともと乗れないもんね。
姫嶋神社へ参拝しに行ったら、神主自ら出迎えて貰った。
どうも神主に神託が下りたらしく、社務所に招かれた。
お茶菓子と緑茶を頂きながら、まったりしていると神主さんが小汚い箱を……ゲフンゲフン、古めかしい箱を持ってきた。
「えーっと、それは?」
「神託で、貴女様にお渡しするようにと云われたものです」
「何か強い気配を感じるんですけど……」
こうゾワゾワする感じ。
悪い気配ではないが、神聖かと云われるとう~んと唸ってしまう。
「貴女には分かるんですね。これは、先日この神社に持ち込まれたものです。悪いものではありませんが、力を持つものであるのは確かです。何か分からず封印して安置していました。昨夜、あなた方が今日ここを訪れる姿が見えたのです。神は、これを貴女に託すようにと仰られました。どうぞ、お納め下さい」
子猫が両手にすっぽり収まるくらいのつるりとした石を手渡された。
卵のような形をしており、ずっしりと重みがある。
触れてみると、少し暖かい。
鑑定してみると、何かの卵のようだ。
「そうですか。阿迦留姫命様には助けられてばかりです。これも何かの縁。大切に預からせて頂きます」
卵を受取り、カンガルーポケットになっているパーカーを着てたのが良かったのか、それをそっとポケットの中に仕舞った。
「お札、ありがとう御座います。参拝してお暇させて貰いますね」
コートを着込んで、神主に一礼する。
これから生まれてくるであろうこの子の名前は、紅唐白にしよう!
参拝後に、神社で振舞われている甘酒を堪能した後、八坂神社へと向かった。
徒歩と電車で一時間半はかかったよ。
電車は暖かいが、徒歩はしんどいね。
お腹に卵を抱えているから、どうしてもお腹を突き出して歩く感じになるから腰にくる。
「ううっ……。神社巡り終わったら、全身マッサージ経費で落として良い?」
「何言っているんですか。自腹でして下さいよ」
「アンナもマッサージして貰ったら、絶対ハマると思う。コスメ部隊に美顔だけでなく、ボディマッサージが出来たら付加価値が付くんじゃないかな?」
サイエスでもマッサージはあるが、日本のおもてなしマッサージを是非体験して貰いたい。
そして、お金につなげてくれないかなぁ……とは言わない。
自分の腰痛を緩和したいだけです、ハイ。
「実際に、日本式マッサージを受けたことないでしょう? 実際に受けてみて、良かったら取り入れようよ」
マッサージ最高と大プッシュしたら、私の熱意に負けたのか、溜息を吐いてOKが出た。
やったよ!
経費でマッサージが受けられる。
「千葉の工場に、按摩師を常駐させるのも良いかも。格安で利用できるように手配取れば、福利厚生もアップ出来るし。一石二鳥」
「マッサージを受けて見てから検討します」
ピシャリと釘を刺されてしまった。
でも、それで諦める私じゃない!
絶対アンナも気に入るマッサージを受けさせてやる。
ふすんと鼻息を荒くしつつ、神社巡りの旅は始まったばかり。
プチ妊婦のごとくヨタヨタ歩きながら、縁のある神社を参拝してお札を貰いました。
その行く先々で、神主に引き留められて渡されたものは、どれも不思議な気配がするものばかりだった。
八坂神社では、古びた日本刀。
金井金毘羅宮では、たち切り鋏と赤と白い糸。
神々の意図が読めないが、貰えるものは貰っておこうという精神でありがたく受け取りました。
神主さんは、厄介なものを押し付けられてラッキーみたいな顔をしていたのが印象的だった。
「さて、最後は伊勢神宮だね。それが終わったらネズミの国だ♪」
「ネズミの国ではしゃぐのは、程ほどにして下さいね」
「大丈夫。買い物とスーベニアしか興味ないから」
グッと親指を立てて、今年一番のいい笑顔で言い切った私に対し、
「スーベニア目的で不味いバーガーセットを頼む貴女の神経が分かりません」
と辛辣なコメントをくれました。
アンナ、最近私に対する態度が杜撰過ぎないか?
もうちょっと優しくして欲しいよと嘆きながら、伊勢へと新幹線を使って移動した。
恒例の献上品選びである。
ヘビ様にあれやこれやと頼まれて、またも爆買いさせられました。
主に酒とおつまみである。
最近のヘビ様は、ご当地酒にハマっているらしい。
パンジーに受け取りをお願いして、アンナと神社巡りの旅が始まった。
地元の姫嶋神社を参拝して、京都の八坂神社・金井金毘羅宮を訪れて、最後は伊勢神宮を回る。
伊勢神宮を先に回りたかったけど、予算と時間の関係でどうしても後回しになってしまった。
ヘビ様にお伺いを立てたら、逆に最後の方が参拝客も減ってゆっくり参拝出来るだろうと含みのあるお言葉を頂戴した。
引っかかるものはあるが、何はともあれ出発だ!
交通機関を使用しての移動である。
何故かって?
それは、公道を原付バイクを運転したくないからに決まっている。
ペーパードラーバーを舐めたらいけない。
魔物を轢き殺している要領で乗ってしまったら、あわや人を轢き殺す大惨事を起こしかねない。
そうなれば、人生が詰む。
バスと電車の乗り換えは面倒臭いが、時間に正確な為、旅行日程を立て易いとアンナが言っていた。
君は、もともと乗れないもんね。
姫嶋神社へ参拝しに行ったら、神主自ら出迎えて貰った。
どうも神主に神託が下りたらしく、社務所に招かれた。
お茶菓子と緑茶を頂きながら、まったりしていると神主さんが小汚い箱を……ゲフンゲフン、古めかしい箱を持ってきた。
「えーっと、それは?」
「神託で、貴女様にお渡しするようにと云われたものです」
「何か強い気配を感じるんですけど……」
こうゾワゾワする感じ。
悪い気配ではないが、神聖かと云われるとう~んと唸ってしまう。
「貴女には分かるんですね。これは、先日この神社に持ち込まれたものです。悪いものではありませんが、力を持つものであるのは確かです。何か分からず封印して安置していました。昨夜、あなた方が今日ここを訪れる姿が見えたのです。神は、これを貴女に託すようにと仰られました。どうぞ、お納め下さい」
子猫が両手にすっぽり収まるくらいのつるりとした石を手渡された。
卵のような形をしており、ずっしりと重みがある。
触れてみると、少し暖かい。
鑑定してみると、何かの卵のようだ。
「そうですか。阿迦留姫命様には助けられてばかりです。これも何かの縁。大切に預からせて頂きます」
卵を受取り、カンガルーポケットになっているパーカーを着てたのが良かったのか、それをそっとポケットの中に仕舞った。
「お札、ありがとう御座います。参拝してお暇させて貰いますね」
コートを着込んで、神主に一礼する。
これから生まれてくるであろうこの子の名前は、紅唐白にしよう!
参拝後に、神社で振舞われている甘酒を堪能した後、八坂神社へと向かった。
徒歩と電車で一時間半はかかったよ。
電車は暖かいが、徒歩はしんどいね。
お腹に卵を抱えているから、どうしてもお腹を突き出して歩く感じになるから腰にくる。
「ううっ……。神社巡り終わったら、全身マッサージ経費で落として良い?」
「何言っているんですか。自腹でして下さいよ」
「アンナもマッサージして貰ったら、絶対ハマると思う。コスメ部隊に美顔だけでなく、ボディマッサージが出来たら付加価値が付くんじゃないかな?」
サイエスでもマッサージはあるが、日本のおもてなしマッサージを是非体験して貰いたい。
そして、お金につなげてくれないかなぁ……とは言わない。
自分の腰痛を緩和したいだけです、ハイ。
「実際に、日本式マッサージを受けたことないでしょう? 実際に受けてみて、良かったら取り入れようよ」
マッサージ最高と大プッシュしたら、私の熱意に負けたのか、溜息を吐いてOKが出た。
やったよ!
経費でマッサージが受けられる。
「千葉の工場に、按摩師を常駐させるのも良いかも。格安で利用できるように手配取れば、福利厚生もアップ出来るし。一石二鳥」
「マッサージを受けて見てから検討します」
ピシャリと釘を刺されてしまった。
でも、それで諦める私じゃない!
絶対アンナも気に入るマッサージを受けさせてやる。
ふすんと鼻息を荒くしつつ、神社巡りの旅は始まったばかり。
プチ妊婦のごとくヨタヨタ歩きながら、縁のある神社を参拝してお札を貰いました。
その行く先々で、神主に引き留められて渡されたものは、どれも不思議な気配がするものばかりだった。
八坂神社では、古びた日本刀。
金井金毘羅宮では、たち切り鋏と赤と白い糸。
神々の意図が読めないが、貰えるものは貰っておこうという精神でありがたく受け取りました。
神主さんは、厄介なものを押し付けられてラッキーみたいな顔をしていたのが印象的だった。
「さて、最後は伊勢神宮だね。それが終わったらネズミの国だ♪」
「ネズミの国ではしゃぐのは、程ほどにして下さいね」
「大丈夫。買い物とスーベニアしか興味ないから」
グッと親指を立てて、今年一番のいい笑顔で言い切った私に対し、
「スーベニア目的で不味いバーガーセットを頼む貴女の神経が分かりません」
と辛辣なコメントをくれました。
アンナ、最近私に対する態度が杜撰過ぎないか?
もうちょっと優しくして欲しいよと嘆きながら、伊勢へと新幹線を使って移動した。
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