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慣れ親しんだ部屋が異世界のように感じられた。
海瑠の部屋のベッドで、俺は組み敷かれ、全身に落とされるキスに身を委ねていた。
平時、色気はあったものの、色のついた海瑠の目を初めて見た俺は狼狽しつつ、与えられる快楽によがるほかなかった。
海瑠のコンドームを纏った指が尻に差し込まれ、俺はか細い息を吐く。
「岳人、痛くない?」
「んっ……たく、ないけど……変」
「ゆっくりするね」
チュ、と額に口づけを落とされ不覚にもキュンとしてしまう。
俺が下なのか、と不服に思っていたのにいつのまにやら海瑠のペースに流されて、優しく包容力のある海瑠に抱かれることを仕方ないと感じてしまっている。
「あ、あぁ……っ」
「ん……ここ気持ちいい?」
「わかんな……い、やだ」
「大丈夫だよ、大丈夫」
ぐぐっと尻の異物感が増す。指が増えたらしい。そして、二本の指である場所を押し上げられると背筋がぞくりと粟立つような、腰が浮くような、なんにせよ普通のセックスでは感じない感覚に襲われる。
ぐいぐいと押されるたびに開いた口から声が漏れる。恥ずかしくて唇を噛んだら、海瑠に窘められてキスされる。
「んんっ、んっ、んっうぅ……」
くったりと力をなくして横たわっているペニスからは透明な液がとろとろと流れ、股関節の窪みに溜まりを作っていた。
ゆっくりと出し入れされると足が自分の意志と反して開く。まるで投降した犬のような情けない姿を晒して、俺はたまらず海瑠の腕に縋りついた。
「カイ、待って、だめ……も、だめ」
「あぁ……気持ちいね、岳人。名前呼ばれるの、興奮する」
「だめ、だって、もう……」
頭がぐるぐるして理性的でいられなくなる。海瑠に告白された時から、いや、この家に足を踏み入れる前から、俺はずっと理性的じゃない。
こいつとならいいか。付き合っても。そう思ってしまった。
こいつにならいいか。抱かれても。そう思えてしまった。
「あっ、く……」
「岳人、なに考えた? すごく締まったけど」
「はっ、あ、はぁ……カイ」
俺はきっとだらしない顔をしてる。口の周りは唾液でベタベタで、変に力が入った顔は熱い。
海瑠を見つめて男とは思えない声を上げることしかできない。
と、同じように俺を見つめていた海瑠が口元を歪めた。突っ込まれていた指が途端に乱暴になる。じりじりと焼くような刺激が強大な炎のように燃え上がって尻から駆け上がる。
「あぁっ!! あ、あ、あっ……!!」
その瞬間、全身がどくんと脈打って、そして沈むような脱力感に襲われた。
いまだにペニスはくったりとしたままだが、その先端から垂れる液は白濁しており、とろりと勢いなく流れ続けている。
「か、い……」
「そんな顔されたら我慢できなくなる」
「ん、な、こと……」
「岳人、いれたい」
「あ……っ」
ぐちゅっ、と穴から卑猥な音が漏れる。海瑠が入れたままの指を動かしているのだ。
ぐちゅ、ぐちゅ……と何度も指をくねらせてわざと音を立てる。淫靡な音が自分の尻から鳴っているのだと思うと脳が熱くなってたまらない。
「いれたいよ、ここに」
「あっ、あっ……!」
絶妙にイイトコロを擦る指先に翻弄され、俺の膝はがくがく震えて腰が浮く。
「……でも、今日は我慢する」
「あうっ……」
粘ついた音と共に指が引き抜かれる。尻が空気にさらされて涼しい。まるで呼吸をしているようにひくついているのが自分でもわかった。
「岳人」
膝立ちになった海瑠が、ソレを見せる。
重そうなのに先端が天井を向いたペニスは血管が浮いていて赤黒い。先端からは既に汁が滴っており、射精したいと強く訴えているようだ。
グロテスクなものを見せつけてくる海瑠は、しかし優しく俺の頬を撫でて微笑んだ。
「今度は入れるからな」
初めて見る、幼馴染みの雄の顔にくらりとしてしまう。
海瑠は体をずらして俺の膝の間に入ると、その剛直を俺のものとひとまとめにして擦り上げた。
「あっ、待っ……んあっ!?」
「はぁ、気持ちいい……」
ね。と微笑みかけてくる海瑠に俺は喘ぐことしかできない。全身が敏感になっていて、とっくに限界を迎えているはずなのに俺のペニスは海瑠の手の中で硬くなっていく。
「あぁっ、だめ、出る、でちゃ……!!」
「ん? イくの? いいよ……見ててあげる」
「ううっ……!! はっ、はっ……」
海瑠の手の中でオレのペニスは脈動し、ぱっくり開いた尿道口から白濁液を吐き出す。
「かわいいよ」
「ん……」
虚脱感の中に横たわる快楽の余韻を楽しみながら、海瑠と深く口づけする。
そのままこみあげる睡魔が瞼を重くするが、瞬間、ぞわりと鳥肌が立った。ぐちゅぐちゅと卑猥な音を大きくして海瑠の手がペニスを扱き始めたのだ。
「ん、んっ、んあっ……ちょ、むり、もぉイった!! 出たから、むりぃ……」
「俺はいってない」
「カイ、カイぃ……!!」
「うん、タケ……岳人、好きだよ、かわいい」
かわいい、かわいい、とおおよそ男にかけるような言葉ではないが、海瑠はうっそりと微笑んで甘い吐息の中にどろどろに溶けた愛執を纏わりつかせてくる。
海瑠の息が徐々に荒くなる。細められた目が俺を射抜く。
「岳人、たけとっ……くっ、あぁ……!」
海瑠がこらえ切れずに声を漏らしたと同時に、腹の上が温かくなった。
海瑠は恍惚とした表情で俺の横に寝転がって、俺の顔に小さく口づけを落としてくる。
「あぁ、可愛いな。タケ、大丈夫?」
「だ、いじょばな……おまえ、さぁ……」
「ごめんね。嬉しすぎて、止まれなかった」
「あのさ、おまえって、さぁ……」
「うん。なに?」
「すっごい……甘すぎ。言葉、が」
「甘いって?」
「だから、可愛いとか……す、き、とか、言いすぎ」
「だって仕方ないだろ。事実なんだから」
俺は海瑠をじろりと睨みつける。どこ吹く風と言わんばかりに微笑んでいる海瑠はさきほどから信じられないくらいの甘い目で、言葉で、俺を囲い込む。
「言ったろ岳人。逃がさないって」
そして俺の耳元に唇を寄せて、脳を溶かす声でこう囁くのだ。
「18年分の想いだ。遠慮なく受け取れよ」
海瑠の部屋のベッドで、俺は組み敷かれ、全身に落とされるキスに身を委ねていた。
平時、色気はあったものの、色のついた海瑠の目を初めて見た俺は狼狽しつつ、与えられる快楽によがるほかなかった。
海瑠のコンドームを纏った指が尻に差し込まれ、俺はか細い息を吐く。
「岳人、痛くない?」
「んっ……たく、ないけど……変」
「ゆっくりするね」
チュ、と額に口づけを落とされ不覚にもキュンとしてしまう。
俺が下なのか、と不服に思っていたのにいつのまにやら海瑠のペースに流されて、優しく包容力のある海瑠に抱かれることを仕方ないと感じてしまっている。
「あ、あぁ……っ」
「ん……ここ気持ちいい?」
「わかんな……い、やだ」
「大丈夫だよ、大丈夫」
ぐぐっと尻の異物感が増す。指が増えたらしい。そして、二本の指である場所を押し上げられると背筋がぞくりと粟立つような、腰が浮くような、なんにせよ普通のセックスでは感じない感覚に襲われる。
ぐいぐいと押されるたびに開いた口から声が漏れる。恥ずかしくて唇を噛んだら、海瑠に窘められてキスされる。
「んんっ、んっ、んっうぅ……」
くったりと力をなくして横たわっているペニスからは透明な液がとろとろと流れ、股関節の窪みに溜まりを作っていた。
ゆっくりと出し入れされると足が自分の意志と反して開く。まるで投降した犬のような情けない姿を晒して、俺はたまらず海瑠の腕に縋りついた。
「カイ、待って、だめ……も、だめ」
「あぁ……気持ちいね、岳人。名前呼ばれるの、興奮する」
「だめ、だって、もう……」
頭がぐるぐるして理性的でいられなくなる。海瑠に告白された時から、いや、この家に足を踏み入れる前から、俺はずっと理性的じゃない。
こいつとならいいか。付き合っても。そう思ってしまった。
こいつにならいいか。抱かれても。そう思えてしまった。
「あっ、く……」
「岳人、なに考えた? すごく締まったけど」
「はっ、あ、はぁ……カイ」
俺はきっとだらしない顔をしてる。口の周りは唾液でベタベタで、変に力が入った顔は熱い。
海瑠を見つめて男とは思えない声を上げることしかできない。
と、同じように俺を見つめていた海瑠が口元を歪めた。突っ込まれていた指が途端に乱暴になる。じりじりと焼くような刺激が強大な炎のように燃え上がって尻から駆け上がる。
「あぁっ!! あ、あ、あっ……!!」
その瞬間、全身がどくんと脈打って、そして沈むような脱力感に襲われた。
いまだにペニスはくったりとしたままだが、その先端から垂れる液は白濁しており、とろりと勢いなく流れ続けている。
「か、い……」
「そんな顔されたら我慢できなくなる」
「ん、な、こと……」
「岳人、いれたい」
「あ……っ」
ぐちゅっ、と穴から卑猥な音が漏れる。海瑠が入れたままの指を動かしているのだ。
ぐちゅ、ぐちゅ……と何度も指をくねらせてわざと音を立てる。淫靡な音が自分の尻から鳴っているのだと思うと脳が熱くなってたまらない。
「いれたいよ、ここに」
「あっ、あっ……!」
絶妙にイイトコロを擦る指先に翻弄され、俺の膝はがくがく震えて腰が浮く。
「……でも、今日は我慢する」
「あうっ……」
粘ついた音と共に指が引き抜かれる。尻が空気にさらされて涼しい。まるで呼吸をしているようにひくついているのが自分でもわかった。
「岳人」
膝立ちになった海瑠が、ソレを見せる。
重そうなのに先端が天井を向いたペニスは血管が浮いていて赤黒い。先端からは既に汁が滴っており、射精したいと強く訴えているようだ。
グロテスクなものを見せつけてくる海瑠は、しかし優しく俺の頬を撫でて微笑んだ。
「今度は入れるからな」
初めて見る、幼馴染みの雄の顔にくらりとしてしまう。
海瑠は体をずらして俺の膝の間に入ると、その剛直を俺のものとひとまとめにして擦り上げた。
「あっ、待っ……んあっ!?」
「はぁ、気持ちいい……」
ね。と微笑みかけてくる海瑠に俺は喘ぐことしかできない。全身が敏感になっていて、とっくに限界を迎えているはずなのに俺のペニスは海瑠の手の中で硬くなっていく。
「あぁっ、だめ、出る、でちゃ……!!」
「ん? イくの? いいよ……見ててあげる」
「ううっ……!! はっ、はっ……」
海瑠の手の中でオレのペニスは脈動し、ぱっくり開いた尿道口から白濁液を吐き出す。
「かわいいよ」
「ん……」
虚脱感の中に横たわる快楽の余韻を楽しみながら、海瑠と深く口づけする。
そのままこみあげる睡魔が瞼を重くするが、瞬間、ぞわりと鳥肌が立った。ぐちゅぐちゅと卑猥な音を大きくして海瑠の手がペニスを扱き始めたのだ。
「ん、んっ、んあっ……ちょ、むり、もぉイった!! 出たから、むりぃ……」
「俺はいってない」
「カイ、カイぃ……!!」
「うん、タケ……岳人、好きだよ、かわいい」
かわいい、かわいい、とおおよそ男にかけるような言葉ではないが、海瑠はうっそりと微笑んで甘い吐息の中にどろどろに溶けた愛執を纏わりつかせてくる。
海瑠の息が徐々に荒くなる。細められた目が俺を射抜く。
「岳人、たけとっ……くっ、あぁ……!」
海瑠がこらえ切れずに声を漏らしたと同時に、腹の上が温かくなった。
海瑠は恍惚とした表情で俺の横に寝転がって、俺の顔に小さく口づけを落としてくる。
「あぁ、可愛いな。タケ、大丈夫?」
「だ、いじょばな……おまえ、さぁ……」
「ごめんね。嬉しすぎて、止まれなかった」
「あのさ、おまえって、さぁ……」
「うん。なに?」
「すっごい……甘すぎ。言葉、が」
「甘いって?」
「だから、可愛いとか……す、き、とか、言いすぎ」
「だって仕方ないだろ。事実なんだから」
俺は海瑠をじろりと睨みつける。どこ吹く風と言わんばかりに微笑んでいる海瑠はさきほどから信じられないくらいの甘い目で、言葉で、俺を囲い込む。
「言ったろ岳人。逃がさないって」
そして俺の耳元に唇を寄せて、脳を溶かす声でこう囁くのだ。
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