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11 四神獣の誕生と花姫の解放
9 身籠もりました
しおりを挟むお腹に手が触れていて、その違和感に目を覚ました。
「唯、おはよう」
「おはようございます。龍之介様」
唯がふわりとあくびをすると、龍之介はお腹に触れていた手で、唯の体を抱きしめた。
「初めてで、嫌になったりしなかったか?」
唯の頬が赤くなる。
「私、たぶん、龍之介様が思っているよりも、龍之介様のことが好きです」
二人とも裸の体を触れあわせながら、口づけを交わす。
「このまま抱きたくなる」
「でも、もう朝ですよ」
「ここには誰も来られない」
龍之介は唯の胸を揉みながら、乳首から蜜を吸う。
蜜が流れるように吸われると、唯は気持ちよくなってくる。
「唯も飲んでみるか?」
「おいしいの?」
龍之介は微笑むと反対側の胸を吸って、唯に口づけをする。
「……あまい」
唇の端から甘い蜜が垂れて、龍之介がその蜜を舐める。
お尻を撫でられて、唯が緊張する。
このまま抱きたい気持ちもあるが、もっと見たいものがある。
龍之介は唯の手を掴んでお腹に触れた。
「着床したよ」
「え?」
唯はポカンと口を開けている。
「私、まだ15歳よ」
「天上では、幾つだった?」
「……覚えてないわ」
少なくとも龍之介より年上だ。そのことは秘密にしたかったが、龍之介は気付いている。
「昨夜、唯を抱いたとき、卵を見つけて射精した。すぐに受精卵になったよ。今はここにいる」
「抱き合ったのは、昨日が初めてよ」
「子供はいらなかったか?」
「産んでみたい。今度は産むだけじゃなくて、育ててみたい」
唯は龍之介の手の上からお腹に触れる。
「ここにいるの?」
「細胞分裂が早い。この子は龍星より早く生まれるかもしれない」
「本当なのね?」
「唯に嘘はつかない」
「私、すごく嬉しい」
「唯へのお年玉だ」
「お正月にできた子ね」
裸の体に羽織を着せてくれる。
「ところで、足はどうだ?」
唯は足を動かして、顔を上げる。
「痛くないわ」
「霊気を注げば早く治る事は知っていたが、なかなか抱けなくてすまなかった」
「ううん、いいの。私が龍之介様の頭から飛び降りたから」
「どうして飛んだのか教えてくれるか?」
「すべてに嫉妬したの。千鶴さんが羨ましかったの。心が汚れていくのを止められなかった。このままここにいたら、私は神に戻れなくなると恐れたの」
龍之介の顔が見ていられなくなり、視線をそらす。
「ここに残ってくれてありがとう」
龍之介は唯を抱きしめた。
「神でも嫉妬はするし、自制が効かなくなるほど怒ったりもする」
「今までそういう気持ちを抱いたことがなかったの。花姫として恥ずべきことでした」
唯の心の葛藤と苦しみを聞き出した龍之介は、唯の体を抱きしめてから一緒に体を起こした。
「天上には戻らないでくれ」
「私は龍之介様の妻です」
龍之介は唯を抱きしめ、唯は龍之介を抱きしめた。
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