転生したら聖女でした。聖女として生きてきます

綾月百花   

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 国王陛下からいただいたという休暇は、1週間を切るとあっという間に過ぎていく。
 デートの途中で祈りを捧げたアリエーテの身体を心配したイグレシアは、その日は侍女にアリエーテを預け、お風呂に入れて、そのままベッドで休ませた。ただの添い寝だけでも幸せだ。
 イグレシアもそう感じたのか、一日中抱き合うことを止めて、トレーニングも再開し、規則正しい生活に戻って行った。
 食事も三食食べて、朝食の時間も国王陛下たちと一緒に食事を摂るようになった。
 ただ抱き合うときは、激しい。アリエーテが泣いて頼んでも、責め立てる事を止めない。「愛している」と言われると、すべて許してしまう。
 毎日抱かれるが、結ばれるところが痛くなることはなくなった。



 しつこく聖女の行方を捜していた記者に、国王陛下は国外追放を命じた。二度とエスパルダ王国に戻ることはないだろう。その強制的な制裁を見た他の記者や出版社は聖女捜しをしなくなった。
 記者が処罰されてから、アリエーテは教会に通うようになった。予約制で1日四人までという約束をして、アリエーテには専属の騎士が付けられた。
時々、実家に帰って、プリュームと新しいパズルを組み立てる。短時間でも遊べて楽しい。
 プリュームは、もう虐められなくなったと喜んでいた。妊娠もしたようで、少しお淑やかになった。
 タクシスは身長も高くなり、毎日鍛えているだけあり、体格も良くなった。将来が楽しみだ。
 アリエーテの絵は、イグレシアを救った時着たドレスを身につけた。由香がデザインした聖女の証と一体化した美しいドレス姿だ。シグロは美しい聖女の姿を見て、喜んでアリエーテを描いた。今では、イグレシアの絵画の横に飾られている。


「イグ、プリュームが妊娠したようよ。お転婆のプリュームがお母さんになるなんて、どんな子供ができるんでしょう?」
「ああ、アルシナシオンに聞いた。僕たちも頑張らなくてはな」
 イグレシアはアリエーテを抱き寄せて、口づけを交わす。
「子作りのために休暇をいただこうか?」
「……え?」

 大人びた表情を作るアリエーテの顔が、引き攣る。
 イグレシアはいつも大人のような顔をして、背伸びをしているアリエーテを年齢相応な顔にしたくて仕方が無い。だから時折、アリエーテを困らせる事を言う。
 そんな思惑を知らないアリエーテは、戸惑い視線を彷徨わせる。

「イグ、待って」
「両親とも賛成すると思うが」
「私、教会の予約でいっぱいよ」
「優先順位は僕だよ。プリュームに子供ができたのなら、僕たちも子供を作らねば、アリエーテとプリュームは、双子だからな」

 アリエーテはベッドに貼り付けにされた。
 イグレシアの膝が、アリエーテのスカートを捲る。

「イグ、プリュームは、私達より早く結婚したわ」
「それでも、王子である僕が後れを取ってはならぬ」
「イグ、落ちついて、そろそろ夕食の時間よ」
「アリエーテを食べて過ごそうか?」

 唇が重なり貪り食われるようなキスをされる。
 必死にもがいていたアリエーテから、力が抜けていく。
 甘えるようにしがみついてきたアリエーテに、イグレシアは優しい快楽を与える。

「アリエーテ、愛している」
「私も愛しているわ」

 聖女の顔を捨てて、ただの女になり、愛する人に抱かれる。

「イグを愛しているわ」

 アリエーテの瞳にはイグレシアの顔が写っている。
 イグレシアは嬉しそうに微笑んでいる。


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