10 / 18
事情聴取・2
しおりを挟む
アンナがメイズが持って来た水を飲み干した。
「ふぅ・・・」
「話は変わるがフレッドが完全黙秘しているのに何でお前は喋ってくれるんだ?」
「二度手間だからかな」
「二度手間?」
「娼婦って結構修羅場になる事が多くてね・・・
ヤってる最中に奥さんが包丁持って来るとか
私と入れ違いで御客さんが刺されたなんて事も良く聞くよ」
「うわぁ・・・ひでぇな・・・」
「で、 そういう時はどうせ後で令状持って来るし
二度手間だから喋る事にしているのよ」
「そうか、 じゃあ続きだ」
「ヘンダーソンと話しながら歩いていたんだけど
話が噛み合わなくて変だなぁって思いながら
鉄工所の前にやって来たんだけど閉まってたのよ
でも鉄工所の扉に『切って入れ』って張り紙がしてあって
ヘンダーソンさんはペンチで金網を切り裂いて入ってっちゃったのよ」
「それで?」
「何枚か張り紙が有って、 炉がある所に入ったのよ
ヘンダーソンさんは『何も知らないなら帰って良い』って言われたんだけど
前金で金貨5枚貰ってたから私も一緒に行ったのよ
それで炉がある所に行ったの」
「炉? 炉って・・・溶鉱炉?」
「うん、 誰も居ない筈なのに煮えたぎった鉄が炉に入ってた
指定された場所は炉よりも高い足場
で、 向こう岸に覆面男が居たのよ、 そいつが『身代金こっちに渡せ』って言って来たのよ」
「どうやって?」
「鉄パイプが斜めになっててね、 そこにロープを通せって」
「どういう、 あぁそうか」
恐らく持ち物の中に遭った自殺するかのように輪が結んであるロープ。
あのロープに袋を括って受け渡したんだろう。
「ヘンダーソンさんは黒い袋をロープで括って覆面男に渡したのよ
覆面男は袋の中身を確認したらそのまま炉の中に入って行ったのよ」
「・・・・・炉の中に?」
「炉の中に」
「・・・・・」
困惑するメイズ。
「・・・・・溶けた鉄の中に? 袋も、 ダイヤモンドと一緒に?」
「うん袋も一緒に炉の中に・・・ダイヤモンド?」
「あ・・・・・」
しまった、 と思ったがメイズは続けた。
「じゃあその覆面男は死んでしまったのか?」
「多分ね、 と言うかダイヤモンドって?」
「・・・・・」
頭を抱えるメイズだった。
「1兆のダイヤモンドは既に消えてしまったという事なのか?」
「だからダイヤモンドって何の話なのよ、 教えてよ」
流石に頭を抱えるしか・・・
「大変ですメイズ殿下!!」
メイズの元にロウが息を切らしてやって来た。
「如何しました?」
「オリが自殺を図りました!!」
「何だと!?」
「ふぅ・・・」
「話は変わるがフレッドが完全黙秘しているのに何でお前は喋ってくれるんだ?」
「二度手間だからかな」
「二度手間?」
「娼婦って結構修羅場になる事が多くてね・・・
ヤってる最中に奥さんが包丁持って来るとか
私と入れ違いで御客さんが刺されたなんて事も良く聞くよ」
「うわぁ・・・ひでぇな・・・」
「で、 そういう時はどうせ後で令状持って来るし
二度手間だから喋る事にしているのよ」
「そうか、 じゃあ続きだ」
「ヘンダーソンと話しながら歩いていたんだけど
話が噛み合わなくて変だなぁって思いながら
鉄工所の前にやって来たんだけど閉まってたのよ
でも鉄工所の扉に『切って入れ』って張り紙がしてあって
ヘンダーソンさんはペンチで金網を切り裂いて入ってっちゃったのよ」
「それで?」
「何枚か張り紙が有って、 炉がある所に入ったのよ
ヘンダーソンさんは『何も知らないなら帰って良い』って言われたんだけど
前金で金貨5枚貰ってたから私も一緒に行ったのよ
それで炉がある所に行ったの」
「炉? 炉って・・・溶鉱炉?」
「うん、 誰も居ない筈なのに煮えたぎった鉄が炉に入ってた
指定された場所は炉よりも高い足場
で、 向こう岸に覆面男が居たのよ、 そいつが『身代金こっちに渡せ』って言って来たのよ」
「どうやって?」
「鉄パイプが斜めになっててね、 そこにロープを通せって」
「どういう、 あぁそうか」
恐らく持ち物の中に遭った自殺するかのように輪が結んであるロープ。
あのロープに袋を括って受け渡したんだろう。
「ヘンダーソンさんは黒い袋をロープで括って覆面男に渡したのよ
覆面男は袋の中身を確認したらそのまま炉の中に入って行ったのよ」
「・・・・・炉の中に?」
「炉の中に」
「・・・・・」
困惑するメイズ。
「・・・・・溶けた鉄の中に? 袋も、 ダイヤモンドと一緒に?」
「うん袋も一緒に炉の中に・・・ダイヤモンド?」
「あ・・・・・」
しまった、 と思ったがメイズは続けた。
「じゃあその覆面男は死んでしまったのか?」
「多分ね、 と言うかダイヤモンドって?」
「・・・・・」
頭を抱えるメイズだった。
「1兆のダイヤモンドは既に消えてしまったという事なのか?」
「だからダイヤモンドって何の話なのよ、 教えてよ」
流石に頭を抱えるしか・・・
「大変ですメイズ殿下!!」
メイズの元にロウが息を切らしてやって来た。
「如何しました?」
「オリが自殺を図りました!!」
「何だと!?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる