更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

Mr.後困る

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チャプター4:ホエア・イズ・コープ

ディス・イズ・アン・エネミー

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再誕歴7701年ジュニアリー17日。
ネルネルタワーの地下通路を戻るレイク。
スターダストの遺体を手にした時点で目的は達成した。
後はドラゴヴァニアに帰るだけである。

「リーダー、 もう直ぐドラゴヴァニアに帰れますからね」

愛おしそうにスターダストの遺体を抱えるレイク。
とは言え持ち難いので途中で商品を詰めていた箱を一つ拝借する事にしたレイク。
箱の中の金銀財宝をぶちまけて空にする。

「雑多な代物ね、 人間はこんな物を買って喜ぶの?※1」


※1:ドラゴニュートは原種たるドラゴンがそうであるように
財宝等に関しては一家言ある者が多い。
因みにこの金銀財宝が雑多なのは盗品だからである。


そして箱の中を空にしている最中に一本の剣を見つけるレイク。

「これは・・・聖剣か、 これなら持って帰っても良いかな」

そう言って聖剣を脇に刺して持って行くレイクだった。





一方その頃、 N5の騎士団詰め所地下6階。
崩落し始め瓦礫に埋もれている。

「うぐぐ・・・皆無事かぁ・・・?」

崩落しかけた中で声を上げるマスク・ザ・コオニ。

「何とか・・・」

赤い竜が覚醒し飛び上がった事により地下7階は甚大な被害を受けた。
地下7階に居る者は全て死に絶えただろう。
ここで読者達の脳内に疑問が走る。
ならば何故地下6階の彼等が生き残れたのだろうか?
単純に話の流れ的な理由という雑な理由では断じてない。
赤い竜の機密保持の為に地下7階内はシェルター、 否、 要塞様に頑丈になっている。
防音は勿論、 水耕栽培や濾過機構、 食料の備蓄等々
外部からの攻撃に対応出来る様に籠城する事が可能。
更に脱出路が7つも存在し逃げ出す事も出来る。
何故ここまでオダハラが厳重にしていたかと言うと
赤い竜に関してはマーナガルム男爵にも秘密にしていたからである。
N5で得た収益を赤い竜の研究に回してレッドを大量生産して
大金を得る事、 それがオダハラの企みだったのだ。

その為に秘密を守る為に大金を継ぎ込んだのだったが
強固な要塞を築いた結果、 要塞の内部から破壊される事になり
結果として被害は地下7階要塞だけで済んだ。
他者に迷惑をかけ続けた男としては皮肉な末路である。
崩落の原因は地下7階から天井をぶち抜いて赤い竜が逃げ出したからである。

「・・・このままじゃ崩れる、 一旦退くぞ」
「わ、 分かりました・・・」

マスク・ザ・コオニが撤退を宣言して逃げる
小鬼の一撃コブリン・スマッシュ勝彼カツカレー達。
本能的に恐怖を察したのだろうか、 そそくさと逃げて行った。




於駄義城オダギジョウのアジトは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
ソンタク達幹部がやられた事を知った下っ端達が仇討ちの為に赤い竜に挑んだのだ。
しかしながら戦力差は圧倒的である。
竜の前に人々は肉塊と化していったのだった。
赤い竜は久々に喰らう生きた人間に舌鼓を打っていた。
生贄としてオダハラに与えられた人間は拘束されていてまるで活きが無い。
檻に閉ざされ肉を喰わされた獣が檻の外に逃げ出し獲物を喰らう
滴る血を舐めながらも久方ぶりの活きの良い食事に満足した赤い竜だった。

「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」

赤い竜に向かって剣を振り下ろす於駄義城オダギジョウのメンバー。
赤い竜は知らんとばかりに放置したが赤い竜の予想に反して鱗をあっさりと剣が貫いた。
赤い竜は驚愕に目を見開いた、 一体何故!? この男は何者か!?
しかし瞬時に理解した、 赤い竜は罪そのものと言っても過言ではない
それ故に人類が造り出した罪深い物である剣の目利きも凄まじく働く。
自分が眠っている間に鍛冶技術が向上し、 剣自体が強くなっている。
加えて自分は覚醒直後、 鱗はまだまだ柔らかい。
ならば於駄義城オダギジョウの下っ端でも充分剣で斬られても仕方ない。
ここで読者達の脳内に疑問が走る。
伝説のバケモノなのに案外あっさりダメージを受けるのは変では無いか?
全く持って変では無い、 武器の進歩により人類は様々な獣を狩れるのは
皆さん周知の事実、 ならばこの事態はまるでおかしくはない。
それに伝説のバケモノとは言え、 初戦は敗残兵、 恐れるに足りない。
しかしながらただではやられない。
ぶしゅ、 と赤い竜から噴き出した血が下っ端にかかる。

「げ・・・が・・・」

ばたり、 と絶命する。
赤い竜の血には高濃度の罪が溶け込んでいる。
即ち赤い竜の血を浴びた者は罪により死んでしまうのだ。
倒れた下っ端を喰らう赤い竜。
赤い竜にとっては自分の血など大した事は無い。

赤い竜は食べ終えた後にこれから如何するか考えた。
この街の人間を全部喰うか、 それとも・・・

「!?」

赤い竜は飛び立とうとした、 しかし

「たあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

フェザーの飛び蹴りが炸裂!! 赤い竜は吹き飛ばされた!!
赤い竜は即座に判断した。
『この男は現代のヘラクレス※2!!』だと

※2:神代の時代の英雄の一人。
赤い竜が生まれる前に猛威を振るった100万首の蛇を打ち取った等、 数多くの功績を持っている。

赤い竜は即座に戦闘態勢に入った。
コイツは敵だ、 倒さなければならない、 と!!
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