更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

Mr.後困る

文字の大きさ
99 / 495
チャプター6:ぺドルズ・クライミング・ゼアー・シェア

コローサル・スピーチ

しおりを挟む
『私は嘗てフランク王国を統べていたカロリング女王の息子クロヴィスだ
私は現在ヘルヴェティア共和国首脳を制圧し奪った通信モノリスを使って通信を行っている
私がヘルヴェティア共和国、 いやフランク王国を奪還したのには
私にはそうしなければならない理由があるからだ』

クロヴィスが滔々と演説を始める。

「まどろっこしいわ理由を言え理由を」
「茶々入れるなジョー」
『まず共和国と言う国が生まれ出たのは母であるカロリングの責任が大きい
母の功績は数えきれない、 我が国のGDP※1を倍以上にし
汚職を一掃し、 ドラゴヴァニアとも対等に渡り合った』


※1:Gross Domestic Productの略、 国内総生産のことを指し
 一定期間内に国内で産出された付加価値の総額を測る事で国の経済活動状況を示す数値。


『だが母には決定的に人としての心が無かった
その為、 私の父は気を病んで自害してしまったし
母の決断的な判断により、 民衆の心が離れ
更に緊急時のプール金を作る為にした無理により革命が起きてしまった
そして母は無責任にも女王としての立場を投げ出して国を出てしまった
これが第一の理由だ』
「ちょっと待って」

一回通信モノリスを止めるマデリーン。

「自害って如何言う事? カロリングの夫ピピンは病死だったと私は記憶していますが」
「私もだ」
「同じく」
「じゃあカロリングは隠していたという事・・・?」
「・・・私はカロリング様と話した事は有りますが自害だったら自害だったという様な気がします」

ポリニャックは指摘した。

「ふぅむ・・・分からんな、 続きを見よう」

モノリスを再生するフェルディナント。

『そして第二の理由、 それは単純にヘルヴェティア共和国は既に破綻しているからです!!
新しく王座、 いや共和国の共和制は議員を選出する形式ですね
この議員達は革命により地位を得た政治の素人集団であり更に言うのならば
理想が高過ぎて現実を直視しておらず無茶な政策を連発しています!!
工業を発展させる為に農地を縮小し工場地帯を拡げて食料生産量を減らし
更にその減った食料を外貨獲得の為に輸出すると言う飢餓輸出※2 までやっています!!
そして大気汚染に土壌汚染!! ヘルヴェティア共和国の議員達は革命の時に
『自立し豊かな賢い新生活を国民全てに提供する』と嘯いた結果がこれです!!』


※2:国内で必要な物資まで輸出に回して外貨を獲得する政策。
最終的には国内の食糧が無くなるので飢餓を招く事態に陥る。


『治安も非常に悪くなり、 私は王族の末裔としてこの現状を見て見ぬ振りが出来ません!!
フランク王国民達が愚鈍なる口だけの者達の手によって蹂躙される姿を見過ごす訳には行かない!!
私はこの現状を打破すべく、 ヘルヴェティア共和国に残っていたフランク王国の残党と協力し
今まで機会を伺っていました!! そして私は国外でコネクションを作り強力な味方を得ました!!
次期ドラゴヴァニア五連星石の吐息ストーン・ブレスのロック氏!!
ベネルクス王国において言いがかりで貴族を追われたハートレス男爵!!
エクスプレメント系魔法式の本家本元の第魔法使いトリニティー・エクスプレメント氏!!
そしてオーストリア帝国とリヒテンシュタイン公国に裏切られしオーストリアの正統なる後継者!!
ルドウィカ=ロートリンゲン!!』
「「「「誰だよ!!」」」」

一斉にハモるロートリンゲン家の女性陣。

「こんな奴初めて見たわよ? 誰よコイツ!!」
『彼女はアルプスフジに住まう魔物に石に変えられていましたがロック氏によって石から人に戻れました』
「聞いた事無いわよそんな話」
『本来ならば彼女を救うはずだったオーストリア帝国とリヒテンシュタイン公国は
彼女を見殺しにして長い年月を超えて現在に至ります
現在オーストリア帝国では皇帝陛下が逝去した事により
ロートリンゲン家では骨肉の争いが繰り広げられています』
「全く持って繰り広げられていない!!」
「デタラメにもほどが有る!!」
『そしてリヒテンシュタイン公国の現リヒテンシュタイン大公も恋人同士だった彼女を見捨てました
そして現リヒテンシュタイン大公には後継者がいない
私は彼女と結婚し、 彼女に継承の権利があるオーストリア帝国とリヒテンシュタイン公国を併合し
新しい新制フランク王国の建国を宣言します』
「勝手な事を!!」

激怒するジョー。

『そして新制フランク王国はヨーロッパ連合への加盟を宣言します!!』
「宣言って・・・ヨーロッパ連合への参加するには連合に参加している国の半数以上が賛成しないと
認められない筈では? こんな勝手に宣言出来る物ですか?」
「その筈だが・・・」
「その前にハートレス男爵何時の間に脱走していたのかが疑問・・・」
「兎も角、 ここはヨーロッパ連合に抗議の後に対応をするべきだと思いますお兄様」
「まだ続きがある」
「続き?」
『ヨーロッパ連合に加盟したからには決闘法が適用されます!!
私はここにオーストリア帝国とリヒテンシュタイン公国それぞれに決闘を申し込みます!!
我が国の代表が勝てば国を頂きます!!』
「そんなヴァカな事有るかああああアアアアアアアアア!!」

叫ぶジョー。

「確かに領土問題を決闘で片付ける事は有るが国全部寄越せは明らかに可笑しいだろう・・・」
『勝負形式はクラシック、 見せ合い無しのタッグデュエルです!!』
「タッグデュエル・・・二人組の決闘か!!」
『それでは皆々様、 今日はこれで失礼します』

そう言って録画の中のクロヴィスは頭を下げて立体映像は消えたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

【完結】おじいちゃんは元勇者

三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話… 親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。 エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

処理中です...