更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

Mr.後困る

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チャプター14:ノット・インデペンデンス

ムゴン・メール

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再誕歴7703年ディセンバー25日。

旧ハートレス領。
旧ハートレス直轄地アメイジングハート。
株式会社アルベド本社の会議室にて株式会社アルベドの主要メンバー。
カロリング、 ツゴモリ、 カリオストロが集まっていた。

「チーズは?」
「クリスマスパーティでヴァカ騒ぎ」

カロリングの問いにツゴモリが返す。

「彼に任せて大丈夫です?」
「傲慢だけどノリ自体は良いから下からのウケは良いのよ」

カリオストロの問いにツゴモリが返す。

「まぁ彼には殆ど関係の無い話ですから良いとしましょう
まずは吉報です、 【クレーター】が炎上しています」
「え?」
「おやおや・・・」

カロリングの報告に訝しむツゴモリとカリオストロ。

「どういう事? クレーターを潰すのはまだ先の予定でしょ・・・・・・・・・・・・・?」
「その通り、 まだ計画の7割・・・いや6割かと」

株式会社アルベドが【クレーター】と取引をしていた理由を話そう。
まずアルベド所属の主要メンバーの殆どは非合法な手段で稼いだ金を溜め込んでいる。
俗に言う脱税も含まれている、 当然ながら犯罪である。
犯罪なのでバレると不味いのだが非合法な汚れた金を使える綺麗な金にするには
当然ながら洗う必要が有る、 俗に言う資金洗浄マネー・ロンダリングである。
資金洗浄マネー・ロンダリングには様々な手法が有るが
今回アルベドが使った手口は国外クレーターに送金し
架空ビジネスに利益計上させて国内に戻す手法である。

ここで言う架空ビジネスとは中身の無い商品である。
3万ユーロ300万円の酒のボトルに入った安酒。
10万ユーロ1000万円の医療器具と言う名のガラクタ。
これらをクレーターに購入されたという体裁・・・・・で裏金を
株式会社アルベドの口座に振り込む。

こうする事で資金の洗浄を行えるのだ。
更に言うと【クレーター】から砂金を持って逃げて来た男もアルベドの仕込みである。
【クレーター】側は多くの人々を集めて金儲けができる。
アルベドも物の行き来で多くの裏金を表に出す、 互いにWin-Winの関係である。

当然ながら自分達の弱みを握っている【クレーター】には監視の目を光らせ
折を見て【クレーター】を潰すつもりだったが予想外の展開になっていた。

「モーント・ズンディカーズ残党盲目ブラインドが手下を連れて襲撃したらしい
奴は石を持っていたがフェザーに倒されたらしい」
「そう・・・」
「ふーむ、 またフェザーですか・・・奴は厄介だ
そろそろ本気で潰しませんか?」

カリオストロの言葉に目を見開くツゴモリ。

「駄目よ、 新世界には強い男が必要なのは理解している筈」
「だが計画の邪魔になるかもしれませんよ?」
「恐れるに足りませんよ」

カロリングが断言する。

「個人の戦闘力は戦略に影響を及ぼしません」
「そうかね、 足を掬われない様にしなよ」
「・・・・・それよりも問題はモーント・ズンディカーズの連中よ
死んでいない幹部も発見されていない残りの石もまだ有るんでしょ?」
「そうですね」

ツゴモリの話題転換に乗るカロリング。

「残った幹部はアスペルガーと看護婦ナース
ヨーロッパの外の無呼吸アプニャ
シンゲツ君はまだ生きているけども死んだも同然ですね」
忘却フォーガット過食症グラトニーは?」
「二人共死んでいます」
「そうか」

端的に言うカリオストロ。

「石の回収も全体の6割近く、 目標の8割まであと一歩」
「いよいよですか・・・ツゴモリと貴方達の悲願が漸く叶うのですね」
「その通りだ、 新しい世界がもう直ぐ始まる・・・?」

カリオストロの携帯モノリスに通信が入った。

「ムゴンから連絡だ、 モーント・ズンディカーズの残党が持ち去った石の場所が分かった」
「ほぅ、 何処に有るのですか?」
「ルーマニア、 VHO本部です」
「VHO?」
Vampire Health Organizationヴァンパイア・ヘルス・オーガナイゼーション
嘗て世界を躍らせた深紅の魔法使いの夢の跡」
「連中の横暴を広めましょうか」
「まった、 まだ何か連絡が有る・・・『石を使った何かの実験をしている』?」
「実験ですか・・・興味が有りますね」
「うぃーっす」

会議室にチーズが入って来た。

「如何したチーズ?」
「さっきムゴンから連絡が来たから伝えに来た」
「こちらにも来た」
「そうか、 で? 如何する? 俺様が出ようか?」

チーズの言葉に驚く一同。

「お前が出たがるとは珍しい」
「だってムゴンがやられた・・・・んだぜ? 俺様が殺した筈の医者・・・・・・・・・・に」
「・・・ん?」
「は?」
「ちょっとモノリスを見せて貰えますか?」
「良いぜ?」

チーズがモノリスを見せる、 相手はムゴンから

『敵は医者ドクトル、 殺される』

「・・・・・」
「罠・・・なのか? こちらは・・・」

考え込むカリオストロ。

「いずれにせよ、 もう少し待つ必要が有る」
「悠長な事言うなよ」

先程来た連絡と整合性が付かず困惑する面々に対して
無邪気なチーズだった。
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