更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

スターターコンテンツ:初めての決闘

ジャギン

ジャギン、　ジャギン。
刀の刃の音が煌いた。
音が煌くと言うのも変な話だがフェザーにはそう感じた。
彼が”感じた”と意識する前にフェザーは回避行動を取った。

フェザーはオールラウンダーだが
相手の攻撃を受け流す、　或は跳ね返す、　カウンターを得意とする。
その彼が攻撃を無意識に回避すると言う事は明らかな異常事態である。

ギャリ、　ギャリ、　と背後の結界から異音が響く。

「斬撃をウィルパワーに纏わせて飛ばしている・・・のか?」
「その通りだ、　俺の剣は必殺の太刀
その飛距離リーチを伸ばせればそれに勝る技は無い」
「・・・・・」

単純な技であるがそれ故に隙が無い技だ。
そして威力もS級決闘者のフェザーすら戦慄するレベルだ。

「と言うか回避出来るのかこの技
今まで避けた奴居なかったから必中技だと思ってた」

ザンゲツがあっけらかんと言う。

「確かに速いけども躱せない程じゃない」

ジャギン、　ジャギン、　ジャギン、　ジャギン。
音が鳴ったと同時に側転。
更に側転、　前に飛んで回避。

ギャリ、　ギャリ、　ギャリ、　と背後の結界から異音が響く。

「目視も厳しいね」
「ウィルパワーによるエフェクトとかそう言うのには興味無くてな
無色透明の超斬撃、　避けられるとは心外だ」

体を逸らすフェザー。

ギャリ、　と背後の結界から異音が響く。

「時間差も可能なのか、　芸が細かい」
「じゃあこういうのは如何だろう」

ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ
ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ
ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ
ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ､ ｼﾞｬｷﾞﾝ

「加減考えろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

フェザーは絶叫しながら飛んだ、　さっきまでは辛うじて見えていたが
速過ぎて最早見えない、　フェザーはウィルパワーと使用して高く跳躍したが
自身のウィルパワーを使用した空中旋回能力の高さはザンゲツも承知の上だろう。
空中にも多くの斬撃をばら撒いているに違いない。

「・・・・・・・・・・・」

フェザーは直観と感覚を研ぎ澄まして
ほぼ不可視の超速の斬撃の中をウィルパワーを使いながらザンゲツに向かう。
肩、　腕、　そして浅いが首を斬られながらもウィルパワーで軌道を変えながら
ザンゲツに蹴りを叩き込む。

「!!!?」

ウィルパワーが込められた渾身の蹴り。
当然ながらザンゲツは吹き飛ぶ。

「げほっ!!　げぼっ!!」

血を吐き出しながら立ち上がるザンゲツ。

「この化け物が!!」

ザンゲツは叫んだ。

「こっちの台詞だ!!」

フェザーも叫んだ。