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チャプター15:ドクターズ・オウクワード
パンデミック⑤
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ベネルクス王国の決闘者達がルーマニアに向かっている。
当然ながらフェザーもその中の1人だ。
そして彼もタルパ集団との戦闘に入っている。
「・・・・・」
「・・・・・」
フェザーと名誉院長と名乗ったタルパは
向かい合って微動だにしなかった。
名誉院長の名は有名だった。
一昔前のモーント・ズンディカーズ最高幹部の一人で表社会にも何度も現れた。
シンゲツ・バロックとも戦った事があったが、 あくる日死体が見つかった。
恐らくはモーント・ズンディカーズの内部抗争だとされた
名誉院長と戦ったと思われる
モーント・ズンディカーズの死体がごろごろと見つかったのだ。
「・・・・・」
フェザーは汗を流す。
目の前の名誉院長は何者かが名誉院長を
再現したタルパ、 そして名誉院長もカウンター戦術を使う。
その実力はバロックからよく聞いていたのだ。
そしてフェザーはカウンターよりのオールラウンダー、 カウンタータイプとかち合うのは
本当に運が無い、 先に動いた方が圧倒的不利だ
だがしかしフェザーは先に動くしかない、 周囲から戦闘音が響いている。
恐らくは大挙して来ているんだろう。
早く行って助けなければならない、 と言う甘さと
早く倒さなければ囲まれるかもしれない、 と言うシビアさからの考えである。
「空に昇る」
「優生侵攻」
互いに個人領域を展開する。
「小さな世界」
「往神」
顕現したのは何処にでもある様な診療室。
しかし壁や天井、 椅子、 カーテン、 窓、 全てに大量に目玉が付いている。
「この個人領域は相手の状態を看破する・・・
なるほど、 自身の身体能力向上に重きを置いた個人領域・・・
食い合いは発生しない為に無効化は出来そうに無いが
こちらも無効化されないな、 では行こうか」
構える名誉院長。
フェザーも構えた、 互いに武器は持たない。
素手が一番隙が無いのだ・・・
そしてここからフェザーと名誉院長の地獄が始まる。
フェザーは飛び上がりウィルパワーで操作しての飛び蹴り
に対して名誉院長は蹴りを受け流してのカウンター
に対してフェザーもカウンターを受け流してのカウンター
に対して名誉院長はカウンターのカウンター
に対してフェザーもカウンターのカウンターを受け流してのカウンター
に対して・・・
延々とこれが繰り返される、 無限ループに思えるが実際は
先に心が折れた方が負けるのだ。
このカウンター合戦は52回目で
名誉院長の心が折れフェザーの一撃を叩き込まれた。
吹っ飛ぶ名誉院長。
「・・・・・」
しかしフェザーの顔は暗い。
嘗て大勢の敵を道連れに死んだ男がこんな物なのだろうか。
何か有るのではないだろうか? フェザーは構えを解かない。
「やってられるか」
名誉院長、 いや名誉院長を模したタルパは
自らの首を圧し折って消滅した。
呆気にとられるフェザー。
「・・・・・なるほど、 心意気までは再現出来ない、 か」
カウンターは神経を削る戦い方だ。
相手の神経と自らの神経を削る、 能力や姿をコピーしても心まではコピー出来ないのだろう。
「・・・・・ソレデか」
「・・・・・」
ソレデがマーマレードを抱えながらやって来た。
二人とも真剣な表情だ。
「・・・・・」
余りにも真剣で見た事が無いのでタルパによるコピーか? と疑ったが
違うと分かった。
「・・・・・何人死んだ?」
「いや・・・分からない」
「・・・・・」
ソレデの言葉に首を傾げる。
「じゃあ何でそんなに深刻な表情をしてるんだ?」
「・・・・・ネヨーが裏切っているって」
マーマレードがぽつりと呟いた。
「ネヨーが?」
「あぁ『邪魔な連中を消す』とマカロニ・・・
今のウチの二位と喋っていた」
「・・・如何思う?」
マーマレードが尋ねた。
「・・・・・信じられない話だ」
ネヨーとマーマレードとは互いに幼馴染の孤児なのだ
だがフェザーは既に幼馴染に裏切られている。
「・・・・・確かめる方法がある
とは言えこれ以上は不味いだろう、 二人共逃げた方が良い」
「冗談!! 私は一緒に行くよ!!」
抱えられていたソレデから降りるマーマレード。
「俺は逃げさせて貰う!! 達者で!!」
ソレデは逃げ出した。
「・・・逃げるのかよ・・・」
「無理もない、 ネヨーが相手ならば僕も怖いよ」
「そうね、 私も怖い」
互いに良く知った間柄故に恐ろしい、 だが立ち向かわなければならない事に
憂鬱になりながらフェザーとマーマレードは走り出した。
当然ながらフェザーもその中の1人だ。
そして彼もタルパ集団との戦闘に入っている。
「・・・・・」
「・・・・・」
フェザーと名誉院長と名乗ったタルパは
向かい合って微動だにしなかった。
名誉院長の名は有名だった。
一昔前のモーント・ズンディカーズ最高幹部の一人で表社会にも何度も現れた。
シンゲツ・バロックとも戦った事があったが、 あくる日死体が見つかった。
恐らくはモーント・ズンディカーズの内部抗争だとされた
名誉院長と戦ったと思われる
モーント・ズンディカーズの死体がごろごろと見つかったのだ。
「・・・・・」
フェザーは汗を流す。
目の前の名誉院長は何者かが名誉院長を
再現したタルパ、 そして名誉院長もカウンター戦術を使う。
その実力はバロックからよく聞いていたのだ。
そしてフェザーはカウンターよりのオールラウンダー、 カウンタータイプとかち合うのは
本当に運が無い、 先に動いた方が圧倒的不利だ
だがしかしフェザーは先に動くしかない、 周囲から戦闘音が響いている。
恐らくは大挙して来ているんだろう。
早く行って助けなければならない、 と言う甘さと
早く倒さなければ囲まれるかもしれない、 と言うシビアさからの考えである。
「空に昇る」
「優生侵攻」
互いに個人領域を展開する。
「小さな世界」
「往神」
顕現したのは何処にでもある様な診療室。
しかし壁や天井、 椅子、 カーテン、 窓、 全てに大量に目玉が付いている。
「この個人領域は相手の状態を看破する・・・
なるほど、 自身の身体能力向上に重きを置いた個人領域・・・
食い合いは発生しない為に無効化は出来そうに無いが
こちらも無効化されないな、 では行こうか」
構える名誉院長。
フェザーも構えた、 互いに武器は持たない。
素手が一番隙が無いのだ・・・
そしてここからフェザーと名誉院長の地獄が始まる。
フェザーは飛び上がりウィルパワーで操作しての飛び蹴り
に対して名誉院長は蹴りを受け流してのカウンター
に対してフェザーもカウンターを受け流してのカウンター
に対して名誉院長はカウンターのカウンター
に対してフェザーもカウンターのカウンターを受け流してのカウンター
に対して・・・
延々とこれが繰り返される、 無限ループに思えるが実際は
先に心が折れた方が負けるのだ。
このカウンター合戦は52回目で
名誉院長の心が折れフェザーの一撃を叩き込まれた。
吹っ飛ぶ名誉院長。
「・・・・・」
しかしフェザーの顔は暗い。
嘗て大勢の敵を道連れに死んだ男がこんな物なのだろうか。
何か有るのではないだろうか? フェザーは構えを解かない。
「やってられるか」
名誉院長、 いや名誉院長を模したタルパは
自らの首を圧し折って消滅した。
呆気にとられるフェザー。
「・・・・・なるほど、 心意気までは再現出来ない、 か」
カウンターは神経を削る戦い方だ。
相手の神経と自らの神経を削る、 能力や姿をコピーしても心まではコピー出来ないのだろう。
「・・・・・ソレデか」
「・・・・・」
ソレデがマーマレードを抱えながらやって来た。
二人とも真剣な表情だ。
「・・・・・」
余りにも真剣で見た事が無いのでタルパによるコピーか? と疑ったが
違うと分かった。
「・・・・・何人死んだ?」
「いや・・・分からない」
「・・・・・」
ソレデの言葉に首を傾げる。
「じゃあ何でそんなに深刻な表情をしてるんだ?」
「・・・・・ネヨーが裏切っているって」
マーマレードがぽつりと呟いた。
「ネヨーが?」
「あぁ『邪魔な連中を消す』とマカロニ・・・
今のウチの二位と喋っていた」
「・・・如何思う?」
マーマレードが尋ねた。
「・・・・・信じられない話だ」
ネヨーとマーマレードとは互いに幼馴染の孤児なのだ
だがフェザーは既に幼馴染に裏切られている。
「・・・・・確かめる方法がある
とは言えこれ以上は不味いだろう、 二人共逃げた方が良い」
「冗談!! 私は一緒に行くよ!!」
抱えられていたソレデから降りるマーマレード。
「俺は逃げさせて貰う!! 達者で!!」
ソレデは逃げ出した。
「・・・逃げるのかよ・・・」
「無理もない、 ネヨーが相手ならば僕も怖いよ」
「そうね、 私も怖い」
互いに良く知った間柄故に恐ろしい、 だが立ち向かわなければならない事に
憂鬱になりながらフェザーとマーマレードは走り出した。
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