更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

Mr.後困る

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チャプター16:インフェルノ・クイーン

アイム・レディー

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前回から少し時間は前後してフェザーが別室に向かった後。

「いやー、 どーもどーも、 初めましてー!!」

カールした髭の男がサン、 エンペスキー、 コールスローの元にやって来る。

「・・・何方様です?」
「私はハワイで事業をさせて頂いております、 カミジナヅキと申します
此度の決闘大変見ごたえが有り」
「あ、 失礼、 名刺をどうぞ」

エンペスキーが名刺を差し出す。

「はい、 ありがとうございま」

カミジナヅキが名刺を受取ったと同時にエンペスキーは袖口から鋭利な針を取り出して
カミジナヅキの頭部に突き刺す。

「・・・・・如何言う挨拶の仕方ですか?」
とぼけるな、 お前が人間では無いのは見れば分かるし
そもそも行きの船で一緒だっただろう?」
「御明察です」

カミジナヅキは後ろに下がり頭部の針を抜いた。
頭の中は空洞であった。

「な、 何ィ!?」

コールスローは驚愕の声を挙げる。

「警備!! 何をしている!!」
「は、 はい!!」

警備兵達がカミジナヅキに殺到する。

「間抜け共が、 国の重要施設領事館に攻め込む奴がこの程度の雑兵にのされる訳無かろう」

カミジナヅキはバラバラになった、 カミジナヅキの体はまるで球体間接人形であり
体のパーツには刃物が付いてあった、 そして体のパーツが浮かび上がり縦横無尽に動き始める。

「バラバラになりなぁ!!」

警備員達に襲い掛かるカミジナヅキのパーツ。

「舐めるなあああああああああああ!!!」

警備員達はカミジナヅキのパーツに斬られながらもパーツを砕いていった。

「一旦退こう」
「そ、 そうだな」

エンペスキーの言葉に同調するコールスロー。

「で、 でも」
「安心しなさい、 国の重要施設領事館を警備している者があの程度の雑兵にのされる訳無かろう」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

その言葉通りにカミジナヅキのパーツはどんどん破壊されていく。
パーツが減るごとにスピードが上がっていった。

「フェザーの元に向かいましょう」
「そうね」

三人はフェザーの元に走って行った。



「走っている内に話しますがこの状況思った以上に不味いかもしれない」

エンペスキーが走りながら喋る。

「フェザーと分断されたのは何者かの策謀だと?」

サンが相槌を打つ。

「それもそうですが、 受け答えをしたのが外交官
更にあんな輩カミジナヅキが潜り込めるとなると職員すら信用ならない」
「外交官を買収ですか? あり得ないのでは?※1」


※1:先のカミジナヅキとエンペスキーの言葉を借りるのならば
国の重要施設《領事館》に勤めている人間は信用できる者を配置するのが鉄則。


「確かに・・・コールスロー大臣は如何思いま・・・」
「ぜ・・・ぜ・・・ふ、 二人共速い・・・」

コールスローは息を切らしながら二人を追っていて喋る所ではない。

「・・・話を戻すが、 恐らく買収で間違い無い
さっきのカミジナヅキは恐らく人形だろう、 遠隔で動かすタイプの物だ」
「フェザーから聞いた医者ドクトルの分身を作り出す能力の様な?」
「あれよりは大分程度は低い、 見た目は人間に近しいが人形と見て分かる
近くで見れば代謝を一切していない、 目も人間とは違う
あんな物が動いていれば直ぐに分かる、 だがさっきの呼んで来た職員は人間だ
それ位は分かる」
「だとすると買収されたよりも変装では?」
「・・・・・そちらのパターンもあるかもしれん」
「変装のパターンだね」

先程フェザーを呼んだ職員が現れた。
と同時にエンペスキーがレイピアを取り出してその職員に刺す。

「って!! お前容赦無しか!! 話を聞けって!! お前の家族は既に人質に」

エンペスキーは即座にレイピアを抜いて職員の太腿を穿つ。

「が、 おま・・・」

職員は倒れた、 立ち上がれないのだ。

「全て終わったら全て喋って貰うぞ」
「正気か・・・お前の家族が人質になってるんだぞ!?」
「舐めるな」

エンペスキーは淡々と述べた。

「大臣になった時に既に死に別れる事は互いに覚悟している」
「っひ」

エンペスキーの覚悟に押される職員。

「大臣、 ちょっと」
「何だ?」
「フェザーが何処に連れて行ったのか聞かないと」
「そうだな、 何処に連れて行った」
「・・・・・」

職員は震えながらに答えてサン達は向かった。



「ここか・・・・・何かいるな」

部屋の前には巨大な人間離れした何かが有った。
球体間接人形の類だろうが、 恐らく蜘蛛がモチーフなのか
八本足で肥大化した腹部をしている人型の何かが有った。
それ・・はこちらに向かって来た、 恐るべきスピードで

「・・・・・」

エンペスキーはレイピアを構えた。
逃げる事も避ける事も不可能ならば迎え撃つしかない。
彼の脳裏には妻子の顔が浮かんだ、 別れの言葉は要らない。
既に覚悟は決めているのだから。
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