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第二章二度目の十一回

第23話【本文】

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前回とほぼ同じ時期に戻って来たピーマン。
前回は散々騙されてしまい借金を背負わされ最終的には死んでしまった。
しかしピーマンは一つの閃きを得たのだった。

「今までは正攻法で行こうとし過ぎたんだな、 今回から邪道で行こう」

どういう事かと言うとミンチ有責で婚約破棄を目論むと言う事なのだ。
ミンチが悪事を働いたから婚約を破棄する。
これで良い、 これならば父のナスも文句は言わないだろうと
ピーマンは考えた。

「これならば良いだろう、 タイミングを卒業パーティ付近にすれば
カラシナが殺される事も無い筈」

一人で部屋でほくそ笑むピーマン。
卒業パーティに婚約破棄を発表する必要も無くなった。
まさに一石二鳥の策。
肝心の婚約破棄の有責の内容はカラシナをいじめた
これで問題は無いだろう。

「となると、 これから暇だな・・・ゆったりと過ごさせて貰おうか」

その後、 ピーマンは学生生活を悠々と過ごしたのだった。
そして最高学年になった時、 ピーマンは進路相談室に呼ばれた。

「失礼する、 先生、 一体何の用だ?」
「ピーマン殿下、 とりあえず座って貰いましょうか」
「うむ」

ピーマンは進路相談の先生の前に座った。

「ピーマン殿下、 申し訳難いのですが・・・このままだと卒業は難しいです」
「・・・・・???」

首を傾げるピーマン。

「どういう事だ?」
「単位が足りなくて卒業出来ません」
「単位が足りない? どういう事だ?」
「貴方の出席日数が足りないと言う事です」
「もっと分かり易く」
「貴方が授業に出ていないので卒業出来ません」

悠々と過ごした結果、 授業をサボっていたのだった。
何度も学院に通っていたので飽きが来ているのだ
今まではカラシナが学校に居るので学校に通っていたが
前回で悪い遊びを覚えてしまいカラシナと一緒にサボっていたのが不味かったのだ。

「ちょっと待て、 宿題(課題の事、 ピーマンは課題を宿題と言う)や
テストはちゃんとパスしているじゃないか」
「それだけでは駄目なのです、 ちゃんと出て貰わないと・・・」
「そうなのか・・・」
「とりあえずこれからは学校にちゃんと出て下さい」
「分かった・・・」

カラシナも注意を受けたらしく学院に真面目に通う事になったピーマン。
しかし最高学年の授業は重要な授業が多く単位が落とせない
その為、 ピーマンは婚約破棄のタイミングを完全につかみ損ねてしまったのだった。

【学校にはちゃんと通おうねEND】
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