仲介人ハシモトと愉快な幽霊祓い師達

Mr.後困る

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第59話【迎え】

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ハシモトが事務所に居るとドアをノックされる。

「どうぞー」

ガチャリ、 と中に入って来たのは村人風の男だった。

「えーっと、 ハシモト霊的相談所様でしょうか?」
「はい、 そうですが・・・」
「木寸村の迎えのムカエです」
「あ、 態々ここ迄迎えに来たんですか?
てっきり移動旅券でも貰えるかと思ってました」
「いやぁ、 足は有りますので」
「そうですか」

ハシモトは事務所の外に出た。
そこに有ったのは牛車だった。
牛車の上には既に誰か一人乗っている。

「・・・これで来たんですか?」
「えぇ、 そうです」
「木寸村って結構有りますよね? どれ位かかります?」
「こっちに来るのに大体九日・・・」
「正気ですか? 往復で18日かかるじゃないですか」
「まぁ仕方ないですよ」
「仕方ないって、 貴方もう一往復するんですよね、 私が帰る時に」
「大丈夫ですよ、 村の若いもんに護衛を任せてますし」
「そう言う問題じゃなくて・・・合計して18×2で36日も牛車で移動ですよ?」
「のんびり屋なので大丈夫です」
「そういう問題なのか・・・?」
「あ、 食料は村から積んで来たので良かったら食べて下さい」
「そうですか・・・夜は如何するんですか?」
「御安心下さい、 毛布とでぶ妖精を用意しています」

そう言って懐からでぶ妖精を取り出す。

「にょー」
「・・・・・何故にでぶ妖精?」
「枕代わりに」
「つまり野宿しろと? 雨が降ったら如何するんですか?」
「雨宿りですね」
「都合良く雨宿り出来るのか不安ですが・・・」

そんな問答の後に村へのーそのーそ牛車で移動する事になった。

「もーにゅもーにゅ」

でぶ妖精がもにゅもにゅトマトを食べている。

「これ無農薬の良い奴じゃないのですか? でぶ妖精に食べさせていいんですか?」
「失敬にょ、 でぶ印農家のお野菜にょ」
「でぶ印?」
「でぶ妖精が野菜畑の周りで虫や鳥や獣が来ない様に見張って作っている野菜なんですよ
その代わりにでぶ妖精も作物の一部を分けてあげるって契約です」
「Win-Winな関係にょ」
「そうなんだ、 所で幽霊が出るって話だけど何か知っている?」
「知らないにょ、 少なくとも畑には来てないにょ」

ぽーりぽーりとアスパラを食べ始めるでぶ妖精。

「良く食べるなぁ・・・」

でぶ妖精の頭を撫でるハシモト。

「にょ~♪」

――――――――――――――――

【登場人物紹介】
ムカエ
木寸村に住んでいる気の良い兄ちゃん
のんびり屋過ぎて子供の頃の夏休みの宿題は
殆ど提出が遅れていた
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