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古代でぶ妖精文明遺跡の謎

閑話 このマセガキが!!と皇帝は言った

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ビア帝国皇帝城ダンスホールは城、 と言うには奇妙な形になっている。
この城は非常に複雑な形をしており複数の建造物から成り立っている。
中には城の中で迷子になって行方不明になる者すら居るらしい。
何故こんなに複雑な構造にしたのかと言うと対立勢力により皇帝城が占拠された際に
時間を稼いだり転用を防ぐ為、 との理由付けが為されている。

城の内部には城で働く者達や兵達の居住施設。
更には彼等の子供達の面倒を見る為の施設等も完備されている。
この子供達の施設の中には現皇帝フライ・ボウル・ビアの嫡子達も通っている。
そしてフライも週一度、 嫡子達との交流の為に子供を見る施設にやってくるのだ。

「やぁ、 子供達、 元気にしているか?」

フライはにこやかに子供達に挨拶をして施設にやって来た。

「あ、 陛下・・・」
「やぁ先生、 私の子供達はどんな様子だ?」

施設の先生に様子を尋ねるフライ。

「実はこれを・・・」
「うん?」

一枚の書状を渡されるフライ。
そこにはこう書かれていた。

【結婚に対する年齢制限の撤廃を求める連判状】

「ほう・・・」

ビア帝国では婚姻出来るのは18歳からと決まっており。
この連判状はその制度に対する不満や問題点が書かれていた。
そしてその連判状の署名をしたのはこの施設の子供達であった。

「先生、 これは君がやらせたのか?」
「い、 いえいえ!! これを書いたのは御子息ですよ」
「御子息? の誰?」
「トロンソン殿下を始めとした数名です」
「ふむ・・・おぉーい、 子供達、 ちょっと集まれー」

フライが子供達を集めた。

「父上!! いや陛下!! 我々の連判状を見て頂けたでしょうか!!」

ビア帝国第32皇子、 トロンソン・ボウル・ビアが叫んだ。
まだ4歳なのに利発的な喋り方をする。

「ふむ、 見たよ、 だけど何故結婚する必要が?」
「私も皇帝になりたいのでラビー・ストロング令嬢と結婚する為です!!」
「なるほどね・・・」
「同性婚も先日元老院で認められたので幼少婚も認めて下さい!!」
「だぁぁぁめぇぇぇ」

フライが嫌味ったらしく言う。

「昔々、 私の同年代にガルシーって馬鹿な奴が居てな
そいつは幼少時に優しくされたからって9歳で結婚して家名を継いだよ
でも優しくした奴って言うのが実は犯罪者で家名諸共彼は悲痛の末に亡くなったよ」
「・・・・・」
「子供は子供でしか無いのだよ、 子供に一体何が出来るって言うんだ」
「でも、 陛下も子供の頃から八面六臂の活躍をしていたと・・・」
「私の父親は正直、 意味が全く分からない狂人で
まともに私の世話をしない奴だったからな
そうしないと生きていけなかった」

ぽんぽんとトロンソンの頭を撫でる。

「今は平和な時代だ、 平和を噛み締めるべきだ」
「でも皇帝になりたいですよ」
「皇帝になって何をしたいんだ?」
「それは勿論大勢の側室とセック」
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