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悪役令嬢の私がモテモテな件について

領地侵犯

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「お父様を開放して下さい」

ラビーは淡々と答えた。

「状況分かっているのか?」
「・・・・・」

ラビーはまるで近くにある物を取る感じでオブラートに近付く。

「何だよ」

オブラートは膜でラビーを覆い引き寄せる。

「・・・・・ぎっ!?」

オブラートは【オブラート・テリトリー】を解いた。

「ぷはっ!! はぁはぁ・・・」

ゼロは床に倒れ伏した。
ラビーはオブラートの傍らに居る、 と言うか寄り添っている。
ラビーは温度を下げてオブラートの脇腹から服ごと体を凍り付かせているのだ。

「このっ・・・離れろ!!」

ナイフでオブラートがラビーを襲うもラビーは腕を掴み凍らせる。

「がっ・・・ぐおおおおおおおおおおお!!」

オブラートを必死に動かしてラビーを引っぺがした。
脇腹の皮膚ごと引っぺがした為、 大量に出血している。

「腕はくれてやる!!」

【オブラート・テリトリー】で腕を切断して自身の体を覆い逃走するオブラート。
拘束されたソーラーがふらふらと立ち上がる。

「くっ・・・思い切りやりやがって・・・」
「ソーラー殿下は大丈夫ですね、 お父様大丈夫ですか?」
「はぁはぁ・・・心配無い・・・しかし久しぶりだな」
「えぇ、 お久しぶりです、 しかし今は」
「オブラートなら問題無いですよ」

ソーラーが床の血だまりを見て言った。

「オブラートは治癒の魔法を習得していない、 そしてこの出血量ではもう・・・」
「無理矢理膜で出血を抑えるのでは?」
「それでも腕も切っているんだ、 奴は死ぬでしょうな
賭けても良いですよ」
「そうですか・・・じゃあツイスト殿下とアラモード殿下は?」
「ちょっと見て見ますね・・・二人共大丈夫でしょう」

一息吐くラビー。

「さて、 これから如何しましょうか・・・」

がさがさ、 と音が外からする。

「・・・・・」
「如何しました?」
「まだ外に誰か居る」
「!?」

そっと顔を出すソーラー。

「ソーラー!!」

ずんずんとやって来る巾木、 そして後を追う【雷馬】一行。

「あぁ、 君か」
「君か、 ではない!! この前は良くもやってくれたな!!」
「巾木さん落ち着いて!!」

雷が止める。

「巾木さん!? 何故ココに!?」

ラビーも顔を出す。

「ラビー嬢・・・御無事でしたか・・・」

胸を撫で下ろす巾木達であった。
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