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悪役令嬢の私がモテモテな件について

やって来る勲章と剣

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カランコロン、 と中に入って来たのは勲章の騎士と剣の騎士。

「殿下二人、 ここに居ましたか」
「やぁ」
「やぁ、 じゃありませんよ、 何で勝手に抜け出ているんですか?」
「出かける、 と書置きを置いておいた筈だが・・・」
「そして数が増えている、 如何なっているんだ・・・」
「ま、 まさか・・・!?」

驚愕する剣の騎士。

「全員皇子!?」
「んな訳あるか、 とりあえず全員自己紹介して下さい!!
自分とこいつはこの森を守っている騎士です!!」
「どうも、 ビア帝国第20皇女のアラモード・ボウル・ビアです」
「ストロング公爵家当主のゼロ・ストロングです」
「森羅共和国、 共和国議員の巾木です」
「傭兵部隊【雷馬】の雷です」
「同じく円」
「同じく園田」
「金鬼だ」
「この店で働いているおでぶちゃんにょ、 意外と一途です」
「一人余計なのが混じったが何だか偉そうな人が集まって来ていると言うのは分かりました」

理解出来そうで出来ない状況に困惑する勲章の騎士。

「と言うかストロング? 確か店長の名前も・・・」
「私の父です」
「なるほど、 何時も御世話になっております」
「どうも・・・ラビー、 お前真面目に働いているんだな、 感心したよ」
「それはどうも・・・」
「しかしながら・・・貴方方を帰す訳には行きません、 そういうルールですし」
「そのルール、 私は公爵だから何とか曲がらない?」
「曲がりませんね」
「金なら払う」
「我々の文化は物々交換ですので」
「金塊で払う」
「いや、 ルールですので・・・」
「雷、 止めなさい」

襲おうとする雷を止めるラビー。

「巾木さん達もお父様も私が遠因でここに来たのですから私が如何にかします」
「如何にかって・・・出来るのか?」
「気が進みませんが仕方ない」

懐に仕舞っていたマクスウェルの名刺を破る。

「それは?」
「破くとマクスウェルさんに通知が行く名刺です、 彼に何とかして貰いましょう」
「色々事情が呑み込めないのだが・・・」
「まぁ任せて下さい、 とりあえず人数が多いので寝る場所を確保しましょうか」
「良く分からないが騎士団もあるのならば宿屋的な場所も有るのか?」
「いや、 近くに宿屋は無いな、 ここは亜人圏でも辺境だし
何か当てが有るのですか?」
「えぇ、 当てならありますよ」
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