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冥府にGO!!

老女二人(冥府の門side)

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【冥府の門】暗黒街の一角。
二人の老女がソファに腰かけている。

一人は額から右頬にかけて切り傷があり右目を眼帯で隠し腰が曲がっている。
髪型はまるで少女の様にツインテールだが髪の毛は萎れ
顔には深い皺が刻まれている、 そしてその顔は尋常じゃない憤怒に塗れている。

もう一人の女はピンとしている背筋、 すらりとした長髪。
だがやはり顔には深い皺が刻まれ、 髪も萎れている
相方とは違い無表情に近い。

「御報告に来ました」

ナイフ頭の亜人が二人に傅く。

「ここに来る亜人と人間連中の資料を入手しました」
「遅いッ!! 何時まで待たせるんだッ!!」
「落ち着きなさい、 その資料を渡してさっさと去りなさい」
「は、 はい・・・」

資料を渡すとナイフ頭は去って行った。
無表情の老女は資料を見る。

「で、 あの屑野郎の子供って言うのは誰?」
「・・・・・」
「ちょっと? 聞いてる?」

無表情の老女は震えて立ち上がる。

「え、 ちょ、 ちょっと?」

もう一人の老女は怒りが無くなり戸惑いの表情になる。

「こ、 こ、 こここ、 こ!!」
「お、 落ち着きなってマヤ・・・息吸って」
「はぁーすぅーはぁーすぅー・・・はぁー・・・」

マヤと呼ばれた老女は落ち着いた。

「スカイ、 こ、 この娘を捕まえて、 最優先」
「?」

マヤが指差した所を見るスカイと呼ばれた老女。

「ラビー・ストロング? カラメル王国のストロング家の令嬢? この娘が何か」
「良いからッ!!」

叫ぶマヤ。

「一体如何したのよ・・・ちょっと私にも資料を見せて・・・」

スカイも立ち上がりマヤから資料を奪う。

「・・・あの馬鹿の子供二人に・・・!?
カラメル王国の公爵に騎士団長の娘に森羅共和国の議員に傭兵団!?
な、 何コレ!? これは・・・凄い事になる!!」
「まずまずまずはララララララララビー!! 彼女を彼女彼女彼女!!」

倒れるマヤ。

「おい!! 誰か!!」
「如何しました!?」

頭がピンセットになった亜人がやって来る。

「癲癇発作だ!! 見ていろ!!」
「は、 はい!!」

スカイは杖を着きながら部屋から出る。

「ナァァァァァァイフ!!」
「は、 はい!! 如何しました!?」

ナイフ頭が走って来る。

「兵隊集めろ!! ビア帝国の大使館の所に向かう!!」
「え? し、 しかし連中と揉め事になるのは」
「良いから!! とっとと行く!!」
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