上 下
297 / 426
冥府にGO!!

前世からの縁(マヤside)

しおりを挟む
大量の物資の中、 仲間達を追って死のうかと考えた。
だがしかし、 仲間達が求めた物を無価値と思いたく無かった。
だからこそマヤは生きて見る事にしたのだった。

マヤは物資を見つけた場所に戻った。
マヤが物資を見つけた場所は食料や水、 ガソリンとガソリンで動く発電機。
本や映画やテレビモニターやPCは愚か
ゲームソフトや最新ハードまで充実していた。
マヤは知る由も無い事だがマヤが物資を見つけた場所は
マヤが住んでいた場所に嘗て栄えていた国の軍高官のシェルターだった。
建築会社が相当雑な仕事をしていたのか、 所々崩れていたお陰で
マヤが侵入する事に成功した、 マヤは崩れた箇所を治して自分の拠点にしたのだった。

料理をしてみた。
レシピに従って作ってみたが美味しいとは思えない。
今まで碌に味付けもしてない食事なので普通の食事は味が濃すぎるのだ。
反面、 果物は美味しいと思った、 世の中にはこんなうまい物が有るのかと思った。

本を読んでみた。
仲間が面白いと言っていたSF大作家の小説。
主人公は最後、 地球と共に死んでいったがそれでも強い意志を感じた。

漫画を見てみた。
麻雀で地球を救う男達の物語。
何で麻雀で戦っているのかが全く理解出来なかったが
勢いが凄いと拙い感性で感じた。

映画を見てみた。
仲間がしきりに凄いと言っていたサスペンス映画。
主人公が事情聴取をしていた半身不随の詐欺師が
部屋の中の単語を適当に当てはめた話で主人公を騙し
警察署から離れると健常者の様に歩き始めるシーンは鳥肌が立った。

今まで生きているだけだった人生が彩を得たのだった。

しかしながら孤独は埋まらなかった。
孤独に震えていた自分を慰めたのはゲームだった。
画面の向こうの英雄達に心震えた。
そしてゲームは小説や漫画、 映画と違って
自分で選択して介入する事が出来るという特徴が有った。
孤独に陥っていたマヤはどっぷりゲームに嵌った。

一番心震えたのは【スカルエンパイア】と言う戦略ゲームだった。
マイク・ゲームズから発売されているサークルランドサーガ第三章。
ビア帝国の覇権を巡る二人のフライの物語。
白と黒のフライ、 主人公を選んでプレイ出来る作品だったが。
邪悪な黒のフライを打ち滅ぼす正義の白のフライが素晴らしくてマヤはずっと
何週も白のフライで周回プレイをしていたのだった。
マヤは気が付けば自分は彼に恋をしているのだと気が付いたのだった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

極悪チャイルドマーケット殲滅戦!四人四様の催眠術のかかり方!

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:844pt お気に入り:35

将棋の小説

大衆娯楽 / 連載中 24h.ポイント:9,741pt お気に入り:1

ニコニココラム「R(リターンズ)」 稀世の「旅」、「趣味」、「世の中のよろず事件」への独り言

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:532pt お気に入り:28

一分で読める悪役令嬢

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

トラブルに愛された夫婦!三時間で三度死ぬところやったそうです!

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:894pt お気に入り:34

処理中です...