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大波乱!?料理対決!!

嫌なルール

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「さて・・・如何しましょうかね・・・」

ラビーは考えた。
ルールとしては料理を自分で作れば何をしてもOKと言う事である。
この五日間の間に何か情報を仕入れて全く別の料理でも良いという事である。

「如何します店長?」

盾の騎士が尋ねる。

「そうですねぇ・・・ここは一旦様子見ですかね?」
「おいおい、 五日間だぞ? 恐らく他の奴等はフルに使って準備するだろう
それなのに様子見して大丈夫なのか?
時間が有るからと言っても時間を無駄遣いするのは良くないと俺は思うぞ?」
「まぁ、 大丈夫ですよ、 それよりも問題はルールですよ」
「ルール? 何か変な所でもあるのか?」
「えぇ、 恐らくは選手に審査させるという事は
運営の狙いは誰かを落させるルールだと言う事は明らかです
こういう駆け引きを狙って来る悪辣さが透けて見えます」

腕組みをする勲章の騎士と盾の騎士。
向かい合って唸った後に

「いや、 それは違うのでは?」

盾の騎士がツッコミを入れる。

「え?」
「確かに変なルールだが故意に低い点数を入れるのならば
それは寧ろ選手側に問題が有る、 と思うぞ?」
「確かに低い点を入れる人には問題が有るとは思いますが」
「いや、 そうじゃなくて」

勲章の騎士が割って入る。

「社会的信用の話だ」
「あ」

確かに料理に関わる人間が料理に対して故意に低い点を入れるのは
あまり見ていて気持ちの良い物では無いし信用も無くなるだろう。
【ダイナー・ファニーズ】料理人、 クイズ王専属料理人。
双方とも社会的立場は大きい。

「だからこそ無責任に減点したらそっちの方が問題だ
馬鹿な事やって首を斬られた料理人なんて多いからな
大きなヘマをしなければ大きな減点は無いだろう
但しヘマをしたのならば・・・」
「なるほど・・・これは責任重大ね」

ラビーは立ち上がった。

「ちょっとお出かけしたいですね」
「出かける? いやあまり外に出るのは感心しないぞ?」
「そうそう、 人間が亜人圏のど真ん中で出歩くのは・・・
必要な物が有れば持って来てくれるそうだから頼んだら如何だ?」
「そうですね・・・では・・・」
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